有馬記念 予想
目次
戦後からちょっとして、中山競馬場では春に皐月賞が行われるのに対し、春も行われる中山大障害が暮れにも施行されるものの、他に名物競走となるものがないと、
後の有馬頼寧・JRA理事長が実現したファン投票により出走馬の選定を行う「中山グランプリ」が、当初のレース名でした。
ところが、1956年に行われた第1回のみの呼称となったのは、有馬理事長が急逝したため。
国営競馬時代から、中央競馬発足にかけての激動の時代を支えた理事長の名は、春の初代理事長・安田伊左衛門の名を冠した安田記念と、このレースとの2つのみ、
現在までもしっかりと残され、有馬記念のレースコンセプトは、似たような境遇にあった阪神競馬場の宝塚記念創設にも受け継がれていくのです。
歴代の三冠馬
・シンザン 1965年
・シンボリルドルフ 1984年&1985年連覇
・ナリタブライアン 1994年
・ディープインパクト 2006年
・オルフェーヴル 2011年&2013年制覇
・ジェンティルドンナ 2014年
主な年度代表馬受賞の勝ち馬
・スピードシンボリ 1969年&1970年連覇
・トウショウボーイ 1976年
・オグリキャップ 1988年&1990年制覇
・テイエムオペラオー 2000年
・シンボリクリスエス 2002年&2003年連覇
・キタサンブラック 2017年
有馬記念の特徴
世界のチャンピオン競走と位置付けられるレースの中でも、最強レベルのトリッキーコース。
コーナー6つというより、1200Mのスタート地点よりわずかに3コーナー寄りで、そこからゴール板まで走り、内回りコースをあと1周してゴールという構造から、
勝ちタイムやレース展開が、メンバーの脚質によりバラバラとなって、ほとんどの年で予想外の展開になるのが最大の特徴です。
数々の名馬が、そのトラップにハマり、年度代表馬選出の足かせとなってきた歴史があります。
有馬記念の歴代優勝馬
1着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2010年 | ヴィクトワールピサ | 牡3 | 55 | M.デムーロ | 2 | ジャパンC③ | ネオユニヴァース | ブエナビスタ | 牝4 | 55 | C.スミヨン | 1 | ジャパンC② | スペシャルウィーク | トゥザグローリー | 牡3 | 55 | C.ウィリアムズ | 14 | 中日新聞杯① | キングカメハメハ |
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2011年 | オルフェーヴル | 牡3 | 55 | 池添謙一 | 1 | 菊花賞① | ステイゴールド | エイシンフラッシュ | 牝4 | 57 | C.ルメール | 7 | ジャパンC⑧ | キングズベスト | トゥザグローリー | 牡4 | 57 | 福永祐一 | 9 | ジャパンC⑪ | キングカメハメハ |
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2012年 | ゴールドシップ | 牡3 | 55 | 内田博幸 | 1 | 菊花賞① | ステイゴールド | オーシャンブルー | 牝4 | 57 | C.ルメール | 10 | 金鯱賞① | ステイゴールド | ルーラーシップ | 牡5 | 57 | C.ウィリアムズ | 2 | ジャパンC③ | キングカメハメハ |
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2013年 | オルフェーヴル | 牡5 | 57 | 池添謙一 | 1 | 凱旋門賞「2」 | ステイゴールド | ウインバリアシオン | 牝4 | 57 | 岩田康誠 | 4 | 金鯱賞③ | ハーツクライ | ゴールドシップ | 牡4 | 57 | R.ムーア | 2 | ジャパンC⑮ | ステイゴールド |
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2014年 | ジェンティルドンナ | 牡5 | 55 | 戸崎圭太 | 4 | ジャパンC④ | ディープインパクト | トゥザワールド | 牡3 | 55 | W.ビュイック | 9 | 菊花賞⑯ | キングカメハメハ | ゴールドシップ | 牡4 | 57 | 岩田康誠 | 1 | 凱旋門賞⑬ | ステイゴールド |
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2015年 | ゴールドアクター | 牡4 | 57 | 吉田隼人 | 8 | アルゼンチン共和国杯「1」 | スクリーンヒーロー | サウンズオブアース | 牡4 | 57 | M.デムーロ | 5 | ジャパンC⑤ | ネオユニヴァース | キタサンブラック | 牡3 | 55 | 横山典弘 | 4 | 菊花賞① | ブラックタイド |
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2016年 | サトノダイヤモンド | 牡3 | 55 | C.ルメール | 1 | 菊花賞① | ディープインパクト | キタサンブラック | 牡5 | 57 | 武豊 | 2 | ジャパンC① | ブラックタイド | ゴールドアクター | 牡5 | 57 | 吉田隼人 | 3 | ジャパンC④ | スクリーンヒーロー |
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2017年 | キタサンブラック | 牡5 | 57 | 武豊 | 1 | ジャパンC③ | ブラックタイド | クイーンズリング | 牡5 | 55 | C.ルメール | 8 | エリザベス女王杯⑦ | マンハッタンカフェ | シュヴァルグラン | 牡5 | 57 | H.ボウマン | 3 | ジャパンC① | ハーツクライ |
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<2018年> | ブラストワンピース | 牡3 | 55 | 池添謙一 | 3 | 菊花賞④ | ハービンジャー | レイデオロ | 牡4 | 57 | C.ルメール | 1 | 天皇賞(秋)① | キングカメハメハ | シュヴァルグラン | 牡6 | 57 | H.ボウマン | 9 | ジャパンC④ | ハーツクライ |
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2019年 | リスグラシュー | 牝5 | 55 | D.レーン | 2 | コックスプレート<1> | ハーツクライ | サートゥルナーリア | 牡3 | 55 | C.スミヨン | 3 | 天皇賞(秋)⑦ | ロードカナロア | ワールドプレミア | 牡3 | 55 | 武豊 | 4 | 菊花賞① | ディープインパクト |
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2020年 | クロノジェネシス | 牝4 | 55 | 北村友一 | 1 | 天皇賞(秋)③ | バゴ | サラキア | 牝5 | 55 | 松山弘平 | 11 | エリザベス女王杯② | ディープインパクト | フィエールマン | 牡5 | 57 | C.ルメール | 2 | 天皇賞(秋)② | ディープインパクト | ||
2021年 | エフフォーリア | 牡3 | 55 | 横山武史 | 1 | 天皇賞(秋)① | エピファネイア | ディープボンド | 牡4 | 57 | 和田竜二 | 5 | 凱旋門賞「14」 | キズナ | クロノジェネシス | 牝5 | 55 | C.ルメール | 2 | 凱旋門賞「7」 | バゴ |
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2022年 | イクイノックス | 牡3 | 55 | C.ルメール | 1 | 天皇賞(秋)① | キタサンブラック | ボルドグフーシュ | 牡3 | 55 | 福永祐一 | 6 | 菊花賞②・阪神 | スクリーンヒーロー | ジェラルディーナ | 牝4 | 55 | C.デムーロ | 3 | エリザベス女王杯「1」・阪神 | モーリス | ||
2023年 | ドウデュース | 牡4 | 58 | 武豊 | 2 | ジャパンカップ④ | ハーツクライ | スターズオンアース | 牝4 | 56 | C.ルメール | 7 | ジャパンカップ③ | ドゥラメンテ | タイトルホルダー | 牡5 | 58 | 横山和生 | 6 | ジャパンカップ⑤ | ドゥラメンテ |
あと1週間で斤量設定が大きく変更される状況で、GⅠに実力者が集まって、3歳馬にだけ恩恵が与えられるという仕組み。
どこで切り取って10年表を作っても、だいたいは3勝か4勝しているので、それそのものは自然な出来事と言えます。
ただ、それでもルールはあって、古馬と対戦済みの馬が半数以上いるのに、世代の好走にあまり貢献していない傾向からも、王道を進んだクラシック組の馬から狙うのがいいのでしょう。
それでも、古馬重賞好走馬への逆張りという穴狙いも、このレースならアリです。
有馬記念 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 5回 | 2回 | 1回 | 2回 | 50% | 70% | 80% |
3歳馬 | 5回 | 2回 | 3回 | 16回 | 19% | 27% | 38% |
C.ルメール<通算> | 2回 | 4回 | 0回 | 7回 | 15% | 46% | 46% |
ジャパンカップ1着 | 0回 | 1回 | 1回 | 3回 | 0% | 20% | 40% |
ジャパンカップ2着 | 0回 | 1回 | 0回 | 5回 | 0% | 17% | 17% |
ジャパンカップ3着 | 2回 | 0回 | 1回 | 4回 | 29% | 29% | 43% |
ジャパンカップ4~5着 | 1回 | 1回 | 2回 | 4回 | 13% | 25% | 50% |
ジャパンカップ6~9着 | 0回 | 1回 | 0回 | 17回 | 0% | 6% | 6% |
ジャパンカップ10着以下 | 0回 | 0回 | 2回 | 14回 | 0% | 0% | 13% |
秋天から直行 | 0回 | 2回 | 0回 | 12回 | 0% | 14% | 14% |
前走GⅡ | 1回 | 2回 | 0回 | 26回 | 3% | 10% | 10% |
古馬対戦済みの3歳牡馬 | 2回 | 1回 | 1回 | 13回 | 12% | 18% | 24% |
前走国外GⅠ | 2回 | 0回 | 1回 | 6回 | 22% | 22% | 33% |
このデータの注目点は、ハーツクライによるディープ斬りの恩恵に与った単勝回収率ではなく、それ以上の数字を叩き出す複勝回収率の異常さです。
1番人気に多く乗る近年の傾向も、それを飛ばしたものも入れて、オールキャリアで160%となると、昨年の一件で見切りをつけるなど愚の骨頂。
買うしかないのです。
有馬記念の攻略ポイント
圧倒的に3歳の才能に有利な以上、古馬の方に条件が付いてくることになります。
簡単に言うと、1番人気は3歳よりずっと妙味なし。
人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 10回 | 4回 | 1回 | 5回 | 50% | 70% | 75% |
2番人気 | 4回 | 1回 | 3回 | 12回 | 20% | 25% | 40% |
3番人気 | 2回 | 2回 | 4回 | 12回 | 10% | 20% | 40% |
4番人気 | 2回 | 2回 | 2回 | 14回 | 10% | 20% | 30% |
5番人気 | 0回 | 2回 | 0回 | 18回 | 0% | 10% | 10% |
6~9番人気 | 2回 | 4回 | 7回 | 67回 | 2.5% | 7.5% | 16.3% |
10番人気以下 | 0回 | 5回 | 3回 | 113回 | 0% | 4.1% | 6.6% |
秋の激戦の疲れ癒えぬまま、昨年のアーモンドアイのような闖入では大失敗するわけで、落ち着いて、宝塚記念の内容やこのレースへの適性を考えた参戦かを見極めたいところです。
相手関係から負けようがなかった古馬ほど、春の段階でグランプリ適性のようなものを体現しているので、東京の実績に対する勇断こそが的中の第一歩となります。
人気し過ぎの馬も相手には買えるので、押さえれば十分でしょう。
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↓ ↓有馬記念・狂気の追い込み集(有馬記念予想参考データ)
89①イナリワン
R2:31.7
JC好走、またその前の天皇賞から続く同期のライバル対決に注目が集まる中、春に魅せた衝撃的な破壊力でそれらを撃破。
翌年も地方出身馬が制し、元号跨ぎで有馬を三連覇。
97①シルクジャスティス
GⅠ初制覇
休み明けのマーベラスサンデーと世紀の激闘を制し17年振りに天皇賞馬になった名牝・エアグルーヴとの対戦も、斤量面でもタフな戦いを求めていたという渇望感で、3歳馬のシルクジャスティスが豪脚を披露した。
00①テイエムオペラオー
危険な勝負を制す
危なげないことで面白味と最強度に疑問を呈された7連勝男のオーラスマッチは、下記追い込み有馬史でも傑出する・最も危ない勝ち方をした一戦となった。一度は見てもらいたいレース。
09①ドリームジャーニー
2歳王者による春秋制覇
元2歳王者の3歳と5歳馬が組み合わさるグランプリやJCなどは、まずあり得ない。追い込みを捨てたブエナビスタも魅力的だが、この頃から、池添騎手の凄味が出てくる。
昨年はこの経験も活きたか。
05②06①<ディープインパクト>
展開より体調と経験値という真実
11-10-8-6→12-12-11-10
改めて、勝った年の上がりを見たら、上位勢で唯一の33秒台。また、2、3位の馬が34秒台で共に死んだふり作戦だった。自分自身との戦いが肝要だったことが、これによって証明されたといえる。
有馬記念 過去ログ
有馬記念といえば、古くは秋の天皇賞組の選択であり、今は、JC組と菊花賞組の激突というか、その優位性の判断が的中のカギを握っているといっても過言ではない。
好走すると少し割り引きが必要な近年のJC組の傾向は、その昔、馬鹿みたいに時計が速くなって1か月で立て直せなかった馬の凡走とは異なり、単純にレースの質の変化に対応しきれない馬が多いことが影響している。
一方、クラシックレースの好走馬か、さもなければ、古馬GⅠ出走経験か古馬重賞勝利の戦歴を持つ馬なら通用するという、実に明快な傾向もある。
有馬記念 過去の結果
開催年 | 1着馬 | 2着馬 | 3着馬 |
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2022年 | イクイノックス | ボルドグフーシュ | ジェラルディーナ |
2021年 | エフフォーリア | ディープボンド | クロノジェネシス |
2020年 | クロノジェネシス | サラキア | フィエールマン |
2019年 | リスグラシュー | サートゥルナーリア | ワールドプレミア |
2018年 | ブラストワンピース | レイデオロ | シュヴァルグラン |
2017年 | キタサンブラック | クイーンズリング | シュヴァルグラン |
2016年 | サトノダイヤモンド | キタサンブラック | ゴールドアクター |
2015年 | ゴールドアクター | サウンズオブアース | キタサンブラック |
2014年 | ジェンティルドンナ | トゥザワールド | ゴールドシップ |
2013年 | オルフェーヴル | ウインバリアシオン | ゴールドシップ |
2012年 | ゴールドシップ | オーシャンブルー | ルーラーシップ |
2011年 | オルフェーヴル | エイシンフラッシュ | トゥザグローリー |
2010年 | ヴィクトワールピサ | ブエナビスタ | トゥザグローリー |
2009年 | ドリームジャーニー | ブエナビスタ | エアシェイディ |
2008年 | ダイワスカーレット | アドマイヤモナーク | エアシェイディ |
2007年 | マツリダゴッホ | ダイワスカーレット | ダイワメジャー |
2006年 | ディープインパクト | ポップロック | ダイワメジャー |
2005年 | ハーツクライ | ディープインパクト | リンカーン |
2004年 | ゼンノロブロイ | タップダンスシチー | シルクフェイマス |
2003年 | シンボリクリスエス | リンカーン | ゼンノロブロイ |
2002年 | シンボリクリスエス | タップダンスシチー | コイントス |
2001年 | マンハッタンカフェ | アメリカンボス | トゥザヴィクトリー |
2000年 | テイエムオペラオー | メイショウドトウ | ダイワテキサス |