高松宮記念 予想
元々は、夏の中京開催の名物競走として、高松宮殿下の名を天皇賞と言わないまでも、昭和天皇の弟宮にあたる殿下に下賜されたカップを競うレースを作りたいと、
夢みたいな話を情熱と周到な準備で実現させ、1971年夏に宝塚記念の後に古馬が目標とするレースとして開始された高松宮杯が原型となります。今で言うところのスーパーGⅡ。
スプリンターズSを秋開催にして、GⅠ昇格した後、春の対のレースとしてわざわざ開催時期を5月に変えて1996年に、スプリントGⅠとしてリメイク。
翌々年に現行の名称に変更した後、2000年から今の、3月の中京最終日の開催に落ち着きました。
高松宮記念の主な勝ち馬
・フラワーパーク 1996年
・ビリーヴ 2003年
・キンシャサノキセキ 2010年中京&2011年阪神 連覇
・ロードカナロア 2013年
高松宮記念の特徴
春の開催で雨も多い時期ということもあって、その日になってみないと、本当の馬場状態が分からないことが多いという、何とも難しい性格を持っています。
どういうわけだか、多雨になりやすい近年ほど、勝ちタイムがバラついてしまい、秋のスプリンターズSとは違い、スペシャリストタイプが登場しづらいという面もあって、掴みづらいところも要注意ポイントです。
高松宮記念の歴代優勝馬
1着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2011年<阪神> | キンシャサノキセキ | 牡8 | 57 | U.リスポリ | 3 | オーシャンS② | フジキセキ | サンカルロ | 牡5 | 57 | 吉田豊 | 4 | 阪急杯① | シンボリクリスエス | アーバニティ | 牡7 | 57 | 四位洋文 | 11 | シルクロードS② | マンハッタンカフェ |
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2012年 | カレンチャン | 牝5 | 55 | 池添謙一 | 2 | オーシャンS「4」 | クロフネ | サンカルロ | 牡6 | 57 | 吉田豊 | 3 | 阪急杯③ | シンボリクリスエス | ロードカナロア | 牡4 | 57 | 福永祐一 | 1 | シルクロードS① | キングカメハメハ |
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2013年 | ロードカナロア | 牡5 | 57 | 岩田康誠 | 1 | 阪急杯① | キングカメハメハ | ドリームバレンチノ | 牡6 | 57 | 松山弘平 | 2 | シルクロードS① | ロージズインメイ | ハクサンムーン | 牡4 | 57 | 酒井学 | 10 | オーシャンS⑨ | アドマイヤムーン |
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【2014年】 | コパノリチャード | 牡4 | 57 | M.デムーロ | 3 | 阪急杯① | ダイワメジャー | スノードラゴン | 牡6 | 57 | 大野拓弥 | 8 | オーシャンS② | アドマイヤコジーン | ストレイトガール | 牝5 | 55 | 岩田康誠 | 1 | シルクロードS① | フジキセキ |
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<2015年> | エアロヴェロシティ | 騸7 | 57 | Z.パートン | 4 | チェアマンズスプリントプライズ② | ピンズ | ハクサンムーン | 牡6 | 57 | 酒井学 | 6 | オーシャンS<2> | アドマイヤムーン | ミッキーアイル | 牡4 | 57 | 浜中俊 | 3 | 阪急杯【2】 | ディープインパクト |
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2016年 | ビッグアーサー | 牡5 | 57 | 福永祐一 | 1 | シルクロードS<5> | サクラバクシンオー | ミッキーアイル | 牡5 | 57 | 松山弘平 | 2 | 阪急杯① | ディープインパクト | アルビアーノ | 牝4 | 55 | C.ルメール | 3 | オーシャンS⑤ | ハーランズホリデー |
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<2017年> | セイウンコウセイ | 牡4 | 57 | 幸英明 | 5 | シルクロードS② | アドマイヤムーン | レッツゴードンキ | 牝5 | 55 | 岩田康誠 | 2 | 京都牝馬S<1> | キングカメハメハ | レッドファルクス | 牡6 | 57 | M.デムーロ | 1 | 香港スプリント⑫ | スウェプトオーヴァーボード |
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2018年 | ファインニードル | 牡5 | 57 | 川田将雅 | 2 | シルクロードS① | アドマイヤムーン | レッツゴードンキ | 牝6 | 55 | 岩田康誠 | 3 | フェブラリーS⑤ | キングカメハメハ | ナックビーナス | 牝5 | 55 | 三浦皇成 | 10 | オーシャンS② | ダイワメジャー |
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2019年 | ミスターメロディ | 牡4 | 57 | 福永祐一 | 3 | 阪急杯⑦ | スキャットダディ | セイウンコウセイ | 牡6 | 57 | 幸英明 | 12 | シルクロードS⑮ | アドマイヤムーン | ショウナンアンセム | 牡6 | 57 | 藤岡康太 | 17 | オーシャンS⑤ | ジャングルポケット |
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「2020年」 | モズスーパーフレア<2位繰上> | 牝5 | 55 | 松若風馬 | 9 | シルクロードS④ | スペイツタウン | グランアレグリア<3位繰上> | 牝4 | 55 | 池添謙一 | 2 | 阪神C① | ディープインパクト | ダイアトニック<4位繰上> | 牡5 | 57 | 北村友一 | 4 | 阪急杯③<2位降着> | ロードカナロア |
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「2021年」 | ダノンスマッシュ | 牡6 | 57 | 川田将雅 | 2 | 香港スプリント① | ロードカナロア | レシステンシア | 牝4 | 55 | 浜中俊 | 1 | 阪急杯① | ダイワメジャー | インディチャンプ | 牡6 | 57 | 福永祐一 | 3 | 阪急杯④ | ステイゴールド |
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2022年 | ナランフレグ | 牡6 | 57 | 丸田恭介 | 8 | 夕刊フジオーシャンS | ゴールドアリュール | ロータスランド | 牝5 | 55 | 岩田望来 | 2 | 京都牝馬S | ポイントオブエントリー | キルロード | セ7 | 57 | 菊沢一樹 | 17 | 夕刊フジオーシャンS | ロードカナロア | ||
【2023年】 | ファストフォース | 牡7 | 58 | 団野大成 | 12 | シルクロードS② | ロードカナロア | ナムラクレア | 牝4 | 56 | 浜中俊 | 2 | シルクロードS① | ミッキーアイル | トゥラヴェスーラ | 牡8 | 58 | 丹内祐次 | 13 | 阪神C⑧ | ドリームジャーニー | ||
「2024年」 | マッドクール | 牡5 | 58 | 坂井瑠星 | 6 | 香港スプリント⑧ | ダークエンジェル | ナムラクレア | 牝5 | 56 | 浜中俊 | 2 | 京都牝馬S② | ミッキーアイル | ビクターザウィナー | セ6 | 58 | K.リョン | 5 | センテナリースプリント① | トロナド |
良は無印・○は着順/<稍>「重」【不良】
高松宮記念 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気 | 2回 | 0回 | 3回 | 5回 | 20% | 20% | 50% |
ミスプロ系 | 4回 | 4回 | 4回 | 37回 | 8% | 16% | 24% |
4歳馬 | 3回 | 1回 | 4回 | 29回 | 8% | 11% | 22% |
1着(阪急杯組) | 2回 | 2回 | 0回 | 4回 | 25% | 50% | 50% |
2~3着(阪急杯組) | 0回 | 1回 | 2回 | 9回 | 0% | 8% | 25% |
4~8着(阪急杯組) | 1回 | 0回 | 0回 | 16回 | 6% | 6% | 6% |
1着(シルクロードS組) | 1回 | 1回 | 2回 | 4回 | 13% | 25% | 50% |
2~5着(シルクロードS組) | 3回 | 0回 | 2回 | 16回 | 14% | 14% | 24% |
6着以下(シルクロードS組) | 0回 | 1回 | 0回 | 25回 | 0% | 4% | 4% |
1着(オーシャンS組) | 0回 | 0回 | 0回 | 9回 | 0% | 0% | 0% |
2~3着(オーシャンS組) | 1回 | 2回 | 1回 | 14回 | 6% | 17% | 22% |
4~8着(オーシャンS組) | 1回 | 0回 | 1回 | 18回 | 5% | 5% | 10% |
よくわからない傾向ではなく、はっきりと全てのミスタープロスペクター<ミスプロ>系にとっての天国で、おまけに、1番人気のそれが飛んだのに、その内2勝はミスプロ系という状況。
ロードカナロアだけが断然人気に応えたことがあって、近年ほど、サンデーサイレンス系は苦戦としているので、物量で勝負できる環境にもあるため、無理に逆らうことはしない方がいいでしょう。
また、どの前哨戦を使っても、勝ち馬より負けた馬から来ているということもデータからわかります。
速い馬というのは、一流程負けないものですが、数えるほどもないスプリントGⅠの構成なので、香港と合わせても年間4戦では、体調の維持とその見極めは案外難しい面があります。
夏にヨーロッパに行くような馬もたまにはいますが、適性の問題でほとんどは国内戦に終始する関係で、レベルアップをなかなか図れず、
何故か1400Mの阪急杯から連勝する馬が出ているのみという傾向は、常にレベルが怪しいという風にも捉えることができます。
信用は難しいから、勝ち馬はいらないのではなく、負けていても本番だけ集中で足りると考えるべきでしょう。
高松宮記念 攻略のポイント
G1を勝っているかどうかは、そもそもの1200mG1の数を踏まえれば重要ではないので、ここまで記してきた傾向に加えて、派手にレースをする馬に向くようなコース形態ではないため、
雨が降らない限りは逃げ馬狙いはご法度、高速馬場以外はポジショニングは無難な方がよく、他のG1とは違って、乗り替わりができればない方が有利という感じでしょうか。
前走で勝っているかどうかでは、案外、強いと知られている馬じゃないと疲れが出てしまうことも多いので、直線に坂のある阪急杯、オーシャンS組は負けていた人気馬に注目です。
それがミスプロ系なら鉄板でしょう。