ジャパンカップ2019 予想
雨が降るとか、友道厩舎が1/3だとか、外国馬がついにいなくなったとか…。
まあしかし、ある意味で、そもそも難しいJC攻略の基本に立ち返るべき第39回にここはすべきと、心を決めた筆者。
ちょっとここはぶん回して、アウトサイドのボール球を強引に引っ張りこんで一発を狙う。
本命はエタリオウ。筆者、宝塚記念で期待を大いに裏切られ、それから約5か月間ほとんど無視していたのだが、4歳馬の復調と本質的な底力は、やはり前後の世代に対し、圧倒的なものがあると確信した。
中央の古馬タイトルは、この秋に入ってから全て、同期の4歳馬による競演である。
今回はそれにステーブルメイトという要素まで加わりそう。
神戸新聞杯の連対馬は、何故だか、ダービーよりコネクションが強い。
そして、秋華賞の1番人気かその勝ち馬がいると、それはそれで同じくらい心強い。
基本はその3、4歳の対象馬が、ほぼ確実にどちらか連対する。
ワグネリアンは外枠を克服できなかった秋天が切なかったが、スローの展開に近い状況で、自分より外枠に先行型を置いたことで、よりタフな戦術を選択せざる得なくなった。
序盤のミステイクが減り、川田騎手も若々しさを感じたというワグネリアンは、きっと自由な位置取りが今回は可能。
一方、エタリオウや前走4着のユーキャンスマイルは、馬に気持ちを尋ねてみないとはっきりとした狙いが生み出せない。
ユーキャンスマイルは期待の持てる4着だったが、如何せん、今度は先行型があまりにも少ない。
普通の策に出過ぎると、岩田ポジションでも終いが甘くなる死角は見え隠れしている。
何も友道厩舎だけで競馬をするわけではないが、隠れ左回り巧者で2400Mも案外合っているエタリオウが、本来不利な外枠を克服した時に、揉まれない強みを活かせる可能性が出てきた。
13番枠。ワグネリアンも桃色帽の17番枠からダービー制覇の逆算を始めた。
ここ数戦は内枠からのスタート、駆け引きを求めると、うまく動き出すような策を狙うミルコ・デムーロのスタンスとは、本質的に合わないだろう母方がスピード血統のエタリオウには、耐え難き1年間だっただろう。
内容的は惜しいように見えたが、今年はもう、春の時点で気持ちが萎えていた。
京都大賞典はスタートも悪かったが、すぐ隣にカラ馬がいるなど、ややこしいことを考えねばらない状況で、直線の競馬に徹する他なかった。
多頭数は嫌いではないが、きっと、ステイゴールドの良さがあるからこそ、決め打ちで結果を出してきただけで、自分を中心に考えてくれるとエタリオウが横山騎手の妙案を受け入れた瞬間、強引にダービー出走権を狙った青葉賞こそ正攻法だったが、それ以外は…、という彼の本質を塗り直し、宝塚記念でも前を目指そうとアタックはした鞍上のこと、例のミラクルが再び起こす可能性がある。
何も失うものはないエタリオウが、人間側の事情で沢山レースを使われてこなかったことが、ここで活きる。
スタートはお世辞にもいいわけではない彼が、レースメイ�クの概念を何度も崩壊させてきた横山騎手の狙いに対し、どんな思惑を伝えるのだろうか。
ここは本当にギャンブルである。
ただ、論拠の一点として挙げたいのが、GⅠ馬にはなってしまうが<ここ20年、JCを勝つのはGⅠ馬と相場が決まっていた>、
トウカイテイオー
エピファネイア
ショウナンパンドラ
ら、3歳GⅠ連対実績のある者がJC勝利した際が古馬GⅠ初連対だった、という実例。
当然、ワグネリアンがここに入ってきて、ショウナンパンドラと似た戦歴でここに挑むことになるわけだが、もし、ダービー馬との差異を明確化し、かつ、エタリオウに有利な面を示すとすれば、完全に終わった感じで出てしまった点だろうか。
エタリオウは王道路線を今年は進み、結果は全くのノー感じ。
が、良かれと思って鞍上を固定した結果、チグハグなままコンビは解散した。<ここでミルコはアリだったが…>
しかし、元来た道に戻れた時に、その才能は爆発するのだ。
どの馬も怪しい面を秘めた狂気の才能を持ったタイプ。
ワグネリアンはもう少し優等生である。何かを打開する根拠は、条件に求める。
一方で、エタリオウは気持ちの持っていき方に、好転の理由を求めるところがあるだろう。
普通ではない組み合わせの時に、こんなものだろうという程度の人気はアテにならない。
ステイゴールド産駒は東京は苦手だが、何かが起きそうな場面では案外外さない。
密かに流れが来ている直系の勢いに乗って、ダービー馬が不振という近年の傾向も味方に、不条理な1勝馬の汚名をここで返上したい。
◎エタリオウ
○ワグネリアン
▲スワーヴリチャード
☆ユーキャンスマイル
注ムイトオブリガード
△カレンブーケドール、レイデオロ、ジナンボー