NHKマイルカップ2016 展望

・ティソーナ

藤沢厩舎から現れた、久々の大物候補。

母ラドラーダは、3歳秋に4勝して、ヴィクトリアマイルでも期待されたが、上げ潮ムードがすっかり引いてしまった後だったのか、4歳になってからは未勝利だった。

祖母レディブロンドは、偉大なる七冠馬ディープインパクトの姉にあたる名血馬。

5歳夏に函館でデビューして、9月の中山セプテンバーSまで5連勝。連闘で挑んだスプリンターズSで、デュランダルの豪脚に屈し、4着に敗れるも、人気は勝ち馬を上回る3番人気。

血は争えないもの。

あっさりオープン特別まで勝ってしまった点が、違いといえば違いなのだが、こういう血筋は案外同じところもあるし…。

・トウショウドラフタ

どことなく、ジョーカプチーノと似た匂いのするキレ馬。

スイープトウショウが近親という良血馬は、皐月賞でキレたアンライバルドを父に持つ。

初期の活躍馬として、この馬の名は刻まれることになるが、ジョーカプチーノの母父フサイチコンコルドと父は年は大分離れているが兄弟馬で、母母父トウショウボーイも共通している。

2歳で3戦した重賞では見せ場を作れなかったが、以後、左回り1400Mで3連勝中。

例年なら、あっさり消えるタイプかもしれないが、血縁というのは最後の最後に不思議と強運を引き寄せたりもするから怖い。

NZT組

スピード型の候補が多めなので、この組に期待したいところだった、出走権を得た3頭が東京替わりでもまた好走できるかと言われると…。

人気で負けたアストラエンブレム、サーブルオールは、2勝しただけの実質条件馬。

残りで勝負になりそうなのは、前記2頭と同様、1400までなら結構強い馬。推しにくい。

皐月賞組

アドマイヤモラール、ロードクエスト辺りが出てくれば、それなりに見せ場づくりをしてくるだろうが、調子がどうかが不透明。

あとは、トボトボと首を垂れて歩くメジャーエンブレムが、また頑張りますとファイティングボーズを見せることがあるかどうか。

ここに挙げた馬で、速いというタイプはいても、先行型はいない。リズムを崩した後だけに、回避濃厚ではあるが、正直桜花賞よりもレベルは低いと思う。