シンザン記念2021【予想】|有利な枠順傾向/過去10年データ分析/最終追い切り評価

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シンザン記念2021【予想】|有利な枠順傾向/過去10年データ分析/最終追い切り評価

読了までの目安時間:約 13分

 

シンザン記念予想と最終追い切り後の出走馬をシュミレーションしていきたいと思います。
過去結果を見ても馬場を調べても荒れる傾向アリ

中京競馬の特徴や傾向と対策はもちろん、最大の見どころであるあの有力馬の次走情報まで網羅!
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シンザン記念の展望を語りながら早速予想をしていきましょう!

 

レース名第55回 日刊スポーツ賞シンザン記念
グレード重賞(G3)
日程2021年1月10日(日曜)
発走時間15時45分出走
開催場所中京競馬場
距離芝1600m
コース左回り
賞金3800万円
レコード1:32.3

シンザン記念2021の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)

 

枠順出走予定馬騎手斤量(負担重量)馬体重(前走)
1マリアエレーナ川島 信二54412
2ブルーシンフォニー田辺 裕信56472
2ルークズネスト幸 英明56500
3カスティーリャ松山 弘平56432
3ダディーズビビッド武 豊56492
4セラフィナイト丸山 元気56442
4ファルヴォーレ吉田 隼人56448
5トーカイキング和田 竜二56446
5ルース池添 謙一54482
6バスラットレオン坂井 瑠星56478
6レゾンドゥスリール川田 将雅56456
7ピクシーナイト福永 祐一56438
7ロードマックス岩田 望来56444
8ククナC.ルメール54450
8ワザモノ黛 弘人56504

 

シンザン記念予想 - 出走予定馬の血統分析

火曜日の京都金杯では…勝ったのは、思わぬ好位付けから鮮やかに抜け出したケイデンスコール<父ロードカナロア>だったが、これは母が長距離戦で活躍したフェイムゲームの全姉だから、ステイゴールドなどが登場したロイヤルサッシュの一族で、他のロードカナロア×サンデーサイレンス系より、ずっと重厚なタイプ。

で、ポイントは2着も、ジャングルポケットの産駒であるピースワンパラディであったということ。

 

分解すると、

 

  • ミスプロ系
  • トニービン
  • サンデーサイレンス

 

という三大要素で構成された、一般的な解釈ではもう少し長いところに向く性質ながら、左回りのタフなマイル戦を好む者同士としても知られていた。

京都より軽いということは有り得ないので、時計そのものが1:33.1で、近年の金杯の決着タイムとすれば速い方だから、何か特異な条件に合ったマイラーの台頭であったということがポイントになりそう。

父は言わずと知れたディープ討ちの血を次世代まで繋いだ名馬・ハーツクライ。

母も限定的に、その底力を爆発させた2012年の2歳女王であるローブティサージュ。

母系には狂気の二冠馬で女嫌いを公言したウォーエンブレムが母父に入り、母母父にあたるシングスピールも日本に縁がある名中距離馬で、超パワーヒッターの趣を漂わせたその手の最強配合と言える。

 

トレンドを前記三要素とした時、最近やけに重賞の馬券に絡む、クロノジェネシスの直系であるブラッシンググルーム系の血などと、凱旋門賞馬・トニービンとの関わりは、同系のナスルーラ直系種牡馬であること以上に、高速の芝にもダートにも守備範囲を広げつつ、あの有馬記念のような特殊性を求められる舞台こそ外さない性質が本懐の芝血統を持つこの馬は、買いの材料を持つことにもなる。

 

母系ではもうひとつ、コントレイルを生産する過程で重要な意味を持ったミスプロ系種牡馬のクロスが入り、自慢の成長力の阻害要素となる過度なクロスによる早熟性強化の傾向からは離れ、サドラーズウェルズ系には珍しい晩成型のシングスピールともう一本奥に入ったマキャヴェリアンによるヘイローの濃い目の一度断絶された後に発生した継続クロスが、クラシックシーズンに向かない性格を強めに出した時、意外なほどに、最初の手頃な重賞では好走する要素になったりもする。

 

母ローブティサージュは特殊で、レゾンドゥスリールの祖母にあたるプチノワールにヘイローの3×4が掛かっていたものをウォーエンブレムをつけて閉じ込みつつ、ローブティサージュ自身はミスプロの3×4を持つという構造。

その昔、後にウオッカをターフに送り込むタニノギムレットが、シカンブルの激しい血を3×4でクロスさせた母に、ブライアンズタイムをかけて生じたグロースタークの3×4で閉じ込め、ナスルーラ系が強めに出る効果的配合をなされたタニノシスターにつけると今度は、顕彰馬が誕生したという展開。

 

絶対にまだそこまでは強くはなっていない馬ではあるが、見た目の配合より、ずっと軽快にマイル戦を戦える能力が備わっている可能性は大いにある。

 

ここまで、ウオッカと先週というか先日の京都金杯の結果に符合するような配合を施されたレゾンドゥスリールということで、本命にしているような感じになっているが、そんなつもりなど毛頭もない筆者。

何より、誰にどう似ているかなどと評しがたい、独特の新馬戦を経ているからこそ、その可能性を詮索してみたくなったので血統を調べてみたら…、というだけのことである。

 

シンザン記念予想 - 過去データベースからレース展開を想定

 

その2か月前の新馬戦。
阪神のマイルで、手頃な8頭立て。川田騎手にシルクレーシングの馬となれば、当然の1番人気だったわけだが、正直、①−③の通過順を見るだけでも理解できる、大いに怪しい性格の持ち主なのである。

概要をまとめると、出が甘かったというか、完歩が大きいので発走直後から加速するスキルがないのと、そういうことはこの次から解決すればいいくらいの乗り方を名手はするから、一度は置かれかけたが、すぐに外に出して然るべきポジションにつけようと立て直したところ、外から馬が来て掛かって、ちょうど3コーナーにはいったところで先頭に立った。

 

ところが、これでは駄目だとほんの一瞬だけ先頭に追い付いただけなのに、いざ、折り合わせようとしたら今度はブレーキをかけるように脚を止めてしまうような感じになって、直線入り口では3番手となったのだ。

そもそも、拘りなど全くなかっただろう人馬のこと。

楽しく走ってくればよかったのだが、内容的には、2歳王者に幸運にも2頭とも跨った川田騎手からすると同類項である。

真面目でもなければ、やる気が全くないわけではない。

クラシック最終盤でやる気を出して走ることを学んだコントレイルは、最終的には、アーモンドアイとの邂逅により、さらなる進化を見せることであろう。

これは、全く人間の話を聞かないでも強い競馬ができる天才型。

 

レゾンドゥスリールの場合、体が母より大きいとは言っても、バランス型にはあまり出ないハーツクライの仔で、同産駒でも牝馬では傑出した能力を誇ったリスグラシューと全く同じで、自身の持っているパワーをいくら努力しても、体を作り出す能力が遺伝子レベルで後ろ倒しになってしまうせいで、体を使い切れずに、チグハグなレースになってしまったという印象。

負けていても不思議はなかったが、勝ったことの価値は絶大。

リスグラシューと同期のスワーヴリチャードだって、新馬は残念な2着に終わっている。

 

思惑に沿った、クラシック仕様の馬体のスケールアップには、ディープインパクトのような早期完成の遺伝子が備わっていた方が有利となるが、別に、どこかでそれと同等の能力を早い段階でも誰より遅くなったとしても、しっかりと同等レベルの能力発揮ができたなら、その血は必要枠に入るのである。

ハーツクライにはどうしても、トニービンの血が入った馬にほぼ完全装備のトモの甘さから来る、序盤の無駄が3歳シーズンまでは抜けきらないという死角が存在する。

 

それが嘘のように、古馬になると走り出して、最終的に手が付けられないジャスタウェイやリスグラシューのような結果が出てくるわけだが、両者とも、早期にマイル重賞で連対している。

ジャスタウェイなど、新潟で新馬戦を制して、新潟2歳Sで断然の支持を受けたくらい。

3戦目がアルテミスSだったリスグラシューも、きっちり人気に応えた。

相手は誰かはあまり重要ではない。それでも、力は発揮するし、そのレース自体が世代重要な位置づけに置かれることにもなる。

 

スワーヴリチャードだって、ジャスタウェイの産駒のダノンザキッドも、最初の重賞で崩れなかったから、順調に中山のチャンピオン戦に赴いたのである。

レゾンドゥスリールの死角は、百にも至るほど、様々な角度から見られる若さゆえのそれを挙げられるだろうが、本物のハーツクライ産駒は、自身も明けデビューから1戦1勝で挑んだきさらぎ賞で好メンバー相手に3着したように、スケール感を示すことを重要と考える向きもある。

 

レゾンドゥスリールのいいところは、コントレイルやリスグラシューがそうであったように、若くて体ができていなくても、ちゃんと最後はエンジンがかかるということ。
ふらつくのではコントレイルのようにすぐにG1は勝てないだろうが、この点の劇的変化が見られた瞬間、今後の展望は大いに開ける。

 

シンザン記念予想 - 追い切りタイムでの消去法と最終予想

 

今年の中京コース

こうやまき賞が毎年暮れに行われ、1番最初のレースを制したのはオークスを制することになるヌーヴォレコルトだった。

ひと開催で1勝する程度のマイルにおける勝率だから、回収率は軒並み低調ながら、ランキングにすると絶対数の多さも手伝ってか、ディープインパクトやロードカナロアに次ぐ3位になる。

古馬になったところで、簡単な適性の評価がしづらい中京の1600以上の距離で行われる芝のレースだから、かなり厳しい。
ほぼ、きさらぎ賞であると断定した瞬間、ハーツクライの仔ならば買い材料となる。

 

器用ではないが、晩成かどうかは重要でも何でもなく、サリオスのような戦績を辿らずとも、若い時から一線級の集うレースで健闘を見せるハーツクライ産駒は、案外、早期にそのスケール感が露見するのだと読めば、レゾンドゥスリールが大物か否かは、この中京のシンザン記念で大方判然としてくるという話だ。

強い馬はそれなりにいるが、前々年にサリオスが制した時以上にタフだった朝日杯の組は、あまり重視したくない。

普通なら、ローテーションは厳しい。

 

いつからか、シンザン記念では買いだった朝日杯組の人気馬は、ジェンティルドンナが制した10年ほど前からはもうほとんど出走馬すら登場しないくらい
おまけに、頭数も揃わなくなってきた。もはや、クラシックへ向けたステップでもなくなってきている。

今や、2歳王者決定戦から、第一冠までの間に有力馬ほど何も使わないローテが多発中。

思えば、須貝尚介厩舎のレッドリヴェールも、そのローテで桜花賞でも連に絡んだ。

益々、結果が求められる上り馬という立場だからこそ、トモが緩いなどという理由だけで完敗はいけない。

内容まで求めたいレゾンドゥスリールには、今年唯一、1戦1勝馬として、この血の持つ強みを出しながら、再び余裕あるレースぶりを再現するほどのインパクトが要求されて、何ら過剰なことなどないはずだ。

 

いつも体重の増減が激しい、母譲りの性質を受け継いだククナは、京都ならまず崩れなかっただろうが、こういう前段がある。もし勝つようなら、一気にJF組を逆転の公算も高まるが、南米血統としてのブラッシンググルーム系が入るこの母系は、完成が意外と早いというより、早い段階で頑張りすぎて上がり目がなくなる傾向がある。

まだ1月。でも、これが4戦目。

今回ばかりは、地元でフェアリーSを使っていた方が、今後のためになるような気もするのだが。

 




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