地味なのに派手
日曜日に行われた重賞2競走で2番人気だった馬が、ともに好走。それも極端な脚質ながら、双方スローペースとなった展開を一方は利して、もう一方は完全に逆らう戦法で自分の出来る仕事をやりきった。
また、昨秋に初重賞制覇を成し遂げた点も全く同じ。一体、どうなっているのか?
まあ、週末大爆発のキングカメハメハ産駒がメインでは大人しく3着止まりで、信じるものは救われるという意味では渋めの炸裂の仕方に収まったのも、やはりアンバルブライベンとワイドバッハの充実ぶりがあってのこと。
できれば、シルクロードSのメイショウツガルの方が来てほしかったのだが…。
更に、彼らにはもう一つ共通点がある。
それがタイトルの通り、地味なのに派手な仕事をするという地味な部分の根拠である「在来牝系」出身の隠れ良血馬ということ。
今さらだが、2つのゴールシーンを振り返ってみると、それはキングカメハメハより必然性があったように思う。
シルクロードSを逃げ切ったアンバルブライベンは、母が東海ウインターSを制したチェリーコウマンとはいえ、ツルマルガール・ボーイ親仔やネーハイシーザー、フェブラリーS好走馬を何頭も送り出したエスサーディ系の中では完全に傍流という位置づけ。
近親は、今や皆がチェリーコウマンとその兄弟の子孫だ。
ワイドバッハも似たようなもの。国内指折りの大繁殖牝馬・アストニシメントの末裔で、オークス馬チトセホープを出したエベレストの亜流。
昨年のGⅠシーンでは、サンデー系の猛威をこれ以上なく体感したが、非サンデーの血が東西の重賞でワンツー。
少しずつだが、確固たる対抗株が蠢き出したようだ。
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