カフェファラオの血統背景と新馬戦のズバ抜けた内容

土曜中山のダート１８００戦を圧勝のカフェファラオは見どころ十分。

父はａとｏの位置がおかしくて、どう読んでいいのか未だに確定していないアメリカンフェイロー＜フェロー・ファラオ：Ｐｈａｒａｏｈではないのでこう読まない人も多い＞であり、言わずと知れた米三冠馬。

どういう血統背景がある以上、ムーア先生の教育的指導は、前半から急かしたというより、内枠を利して、これをきっかけに誰が乗っても自分で前に行こうという姿勢を見せろという、英才教育を兼ねた序盤の叱咤が見られたわけだが、そこに何の苦もなく、秘める爆発的なスピードを序盤から見せつける、その準備のようなことが自身の力でできたので、１角で先行ポジションを取れた時点で、ほぼレースは終了。

一応、人気を分けたルメールの馬の押し上げてはいったが、賑やかしにすらならない抵抗に止まり、レース上がり３７．３最速をカフェファラオ自身が繰り出す、一時期の青山学院並みの圧倒的な走力で、２着バーナードループに１０馬身の差をつけて圧勝。

ついでに、千切れてしまってよくわからなくなったレースを時計の面でフォローすると、２着、３着がそれぞれの上がりの順番と同じであり、３着馬も２着と９馬身。

この時期の６４．７秒の５Ｆ通過から、爆発的な瞬発力のように映る後傾ラップに持ち込めた才覚を、この時点で疑うことができない。

１：５４．７の価値があまりにも大きい。

そもそも、掲示板の一番下の馬と、３秒余のタイム差がある。

こうなると使い方が難しい。

お行儀は良さそうだが、プライドが高くなりすぎると厄介。

まあ、頼りになるとすれば、もはや近親とは言えないところに、三冠馬シアトルスルーを送り込んだボールドリーズニングや、ＢＣターフで凱旋門賞快勝後のディラントーマスに８馬身半差つけて封じたイングリッシュチャネルなど、派手目の銘柄が潜んでいることだろうか。

こうなったら、おぞましいまでの破壊力を身につけてもらいたい。