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2020年ニュージーランドT回顧 / 父キンシャサよりいい意味でズブい「ルフトシュトロームの可能性」

読了までの目安時間:約 3分

 

今週も1枠の2頭が行って、前崩れ。

そして、ゴール前で抜け出したのが石橋騎手のルフトシュトローム。

中山ではよくあることである。

 

ハーモニーマゼランの経験値からすれば、淀みのない流れの好位付けそのものはきつくはないはずだが、今回は、これまで負けてきた相手よりも遥かにクレヴァーな立ち回りができる差し馬が、いっぱいいたのだった。

あっさり交わされてしまって、最後は戦意喪失。

驚異のスピードで勝負するタイプではないのだろう。

 

大分、大外に振られてしまった1、3着馬に対し、本当のオープンらしい展開を初経験だったシーズンズギフトの将来性は、勝ったルフトシュトロームにも見劣らない。

揉まれていいとは思えないエピファネイアの牝馬が、乱戦のマイル戦で、馬込みを捌いて差してきたのだ。

うまく回ってきたので、あっさり抜け出せてしまったのが、勢いを乗せて外から上がってきた牡馬2頭にはちょうどいい目標になっただけであり、独力で伸びてきたという印象は彼女がベストパフォーマンスと思えた。

 

ルフトシュトロームは、明けから中山マイル3戦。

父キンシャサノキセキでも、南半球産であることを承知で、敢えて、このようなローテで、最後はマイルCで3着となった戦歴もある堀調教師の管理馬。

そんな伏線をなぞるように、仔の代でも豪腕系の鞍上を配し、何かを仕込んでいこうという狙いがはっきり見える。

お父さんよりはいい意味でズブいようで、今回は初めての直線勝負の競馬。

結果論ではなく、そういう可能性まで踏まえた師の思惑が透けて見える。

長期展望で、この一戦の価値を見ていきたい。

 

ウイングレイテストは惜しいというより口惜しい3着だが、爆発力のある差し馬ではなく、こういう消耗戦向きのロベルト系らしい馬とわかった。

クリノガウディーに似ないでほしいが、きっとそういう道を辿るタイプだろう。




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