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アメリカジョッキークラブカップ2025【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

目安時間:約 18分

 

アメリカジョッキークラブカップ2025の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第66回アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)
グレード重賞(G2)
日程2025年1月26日(日)
発走時間15時45分
開催場所中山競馬場
距離芝2,200m
コース右回り
賞金6,200万円
レコードタイム2:10.1

アメリカジョッキークラブカップ予想2025 - 過去10年のデータ傾向

とりあえず、1番人気に関してのみ、一応は疑った方がいい

ダノンデサイルが最有力であり、その次はこのコースで重賞2勝のレーベンスティールがかっちりハマり、出来が更によくなれば、オッズは集中するのがダービー馬であり、それに不安要素があるなら、ルメール騎手の人気に傾く可能性が少しだけあるという組み合わせ。
人気で買う理由はないが、人気がないなら、勝ってみて損はないというのがギャンブルの本質だとすれば、京成杯勝ちの記録をどうとるかで、評価は決定的であると同時に、有馬記念は3着だからなあ…。
まかり間違っても、レーベンスティールぐりぐり人気のAJCCは今後もあり得ない。
ダノンデサイルも中山が得意なわけではないだろうから、過剰な支持を歓迎するのは我々のようなへそ曲がりばかりであり、本命党は、菊花賞以外はひどい競馬はしていないではないか、という理屈で、みんなこの馬から買うはず。
一応、ルメール不発がここ3年で2度、8歳馬が1番人気で6歳騸馬がキング姐さん<みんな尊敬の意味を込めて使い始めた>を背に勝ち切るというカオスが昨年の名シーンになったくらいで、そもそも、最も勝っている横山典弘でさえ、1番人気に応えたのは1度だけ、ミッキースワローでは負けてしまったのだから、わざわざ買うことはないと思うのだが、スペシャルウィークとの比較がよくされるように、あの時も武豊騎手はシーキングザパールの北米遠征を優先して、スペシャルウィークはペリエ騎手だった。
ノリさんいるけどなあ…、はあまり重要ではないとする意見が大勢を占めるとみるが、ダノンデサイルは少し戸惑うかもしれない。

チャレンジCの京都代替により、にわかに怪しい組が出現

どういうわけだか2着ばかり、5歳以上の重賞勝ち馬が、G1では苦しいけれども、ここでは頑張って見せたという3例が印象的。
あまりにも休養が長かったボルドグフーシュは、イクイノックスどころか、スターズオンアースやドウデュースまで引退のその直前になって復帰してきて、見せ場たっぷりの4着だったが、有馬記念2着の際、イクイノックスに最高の圧を福永元騎手がかけて、推奨者の筆者を大満足させたものの、結果は4コーナーで役目終了だったぐらいだから、中山が本当にフィットしているのか不明。
ダノンデサイル独走で他を抜き去る追い込みが決まる可能性はあっても、ハイペースはない組み合わせだけに、阪神だから来ていたという部分で、後述の中日新聞杯との兼ね合いで、一旦は狙いを下げるのは悪い手ではない。
キレ味勝負ではないこのレースの本質からして、仮にも、人気馬が負けた理由もこの辺りで判然としてくるはずだ。

ザ・ワイルドカードである中日新聞杯組を押さえておくべき一戦

歴代最多勝記録を更新した2022年のキングオブコージ<この横山典弘7勝目をまた自身が更新して、誰も破れない記録としてしまうように思う昨今>が、癖馬・マイネルファンロン、昨年2着のボッケリーニなどを連れてきて、中日新聞杯組の上位独占という、またとない奇跡を演出したのだが、その前にも何度か3着はあった。
それがメートルダールとラストドラフト。
そして、大阪杯前哨戦に固定化される前のG2ホバークラフト状態?だった金鯱賞の組も、武豊で勝ったディサイファなどもいて、どういうわけだか、高速馬場としても、タフさが問われる厳しいマッチアップを想定した一戦という位置づけで、あくまでG1に繋がるレースとしての権威づけのために、相応しい伏兵を選定する意味で、この中日新聞杯が機能しているように窺える。
今年はギニー競走連対に止まらず、中山重賞3度連対のコスモキュランダが、新馬戦が東京であったことから始まる不穏な左回りでの不発を連想するに相応しい前走結果から、巻き返し濃厚なので、ダノンデサイルの動きに左右されない独自性を買って、これを主軸に据えたいと思った。
データ上も来るが、この要素と中山実績があれば、使い詰め以外の不発理由は、後述の成長曲線に関わる不安材料を除くと、全くないに等しい。
古馬に格負けする皐月賞やセントライト記念の負け化内容ではないし、ディープインパクト記念はシンエンペラー、1番人気馬で今更グイグイき始めたトロヴァトーレなど、古馬通用のオープン馬を一気に負かした好内容。
同じ組で、この並びに加わえるのは、中山といっても、トライアルのところからもう重賞馬として参戦しているマテンロウレオが、ホープフルSのハイレベル決着にも参戦していたからこそ、右回りはラチ張り付き作戦以外まずハマらない馬ながら、最多勝男が乗る以上、先約優先を貫いたいつも通りの姿勢を称賛しつつ、無難なシロで、ボチボチやってくれればとささやかに願う。

アメリカジョッキークラブカップ予想2025 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

ダノンデサイル参戦により、当レース最多勝男の子供たちがダービー3勝目のお祝いをする構図となった

コスモキュランダの血統

母はオーストラリアの活躍馬であり、日本でいえば、3歳夏デビュー翌年に目黒記念をG1にしたようなコーフィールドCを、横紙破りに近い偉業でクレイグ・ウイリアムズ騎手を背に制している。
大きなタイトルはそれしか獲っていないから、コックスプレートだとかクイーンエリザベスSなどの10F級でもないことで、一発屋みたいな戦績であることは認めつつ、これがヘイロー直系、北米でも日本もあまり見かけない、サンデーサイレンス、タイキシャトルのデヴィルズバッグ、南米にホームを持つサザンヘイローら、主なラインを経ていない傍流であることで、妙な具合に、サンデーサイレンス系とのコネクションがスムーズで利点に溢れている。
サンデーサイレンス導入に成功の吉田家・社台グループの隆盛の陰で、執念のホースマン・故岡田繫幸氏は、その他のヘイローであるとか、オーストラリアにある同じターントゥ直系であるサートリストラムの血を求め、強いクロスで対抗しようとした結果、死した後にオークスを制するユーバーレーベン<サンデー系×デヴィルズバッグ直系×ロベルト系×サートリストラム直仔のザビール>で、見事な完成の図を見せるも、それはダービーではなかった。
惜しくもダービーは6着、その前の皐月賞も強いジャスティンミラノに続く2着だったコスモキュランダは、サンデー直系にその第4のヘイローと組み合わせに加えて、母母父はユーバーレーベンのファミリーとは関係ない血に入ったザビール。
キレを求めつつ、スピードが勝つ高速競馬本流の中では少しピントがずれているが、その持続力に長け、いかにも中山の底力勝負に合っている。
菊花賞とダービーの掲示板外しは、岡田氏の熱量の高さに比して、柔軟な競馬を得意としない血の組み合わせにより、器用に差せない馬になってしまったもの。
タフな展開は好むが、好き嫌いははっきりしそうな構成なので、今のところは、大人しく得意コースで無難に押さえるのが筋であろう。
意外と早熟であることも手伝って、ここで勝負がついてしまうようだと、いよいよ、ダービー馬の力の差がはっきり見えてしまうから、何とかしておきたい。

アメリカジョッキークラブカップ予想2025- レース展開と最終予想

このレース。
メジロモントレー<モーリスの母母、メジロドーベルの近親でもある>で1991年に優勝して、3年前の勝利までで7度勝っている横山典弘騎手の実子である和生、武史両騎手が参戦予定。
自身も参戦するのだが、どういうわけだかダービー馬には乗らない。
いや、そんな予定は最初はなかったから、ずっと乗ってきたマテンロウレオ<ダービーだけは和生騎手が騎乗、自身は同冠号同厩のオリオンに跨り、ドウデュースとイクイノックスによる人馬の駆け引きを馬上で堪能したと上機嫌だったらしい>に、自然な流れで乗ることになったのだが、ダノンデサイルも出てくることになった。
元からいる関東の名手に、ほとんど最近は京都から通いで関東の競馬に乗っているルメール騎手なども含め、こうした大レースは戦略的に騎乗者を選ばないといけないから、ほとんどルメールと逆の立場になった横山典弘も、最初から押さえておかねば、乗ってくれやしない。
ただでさえ、直接の対話で騎乗依頼を受け、了承するスタイルを頑なに守り通す男である。
その性質も含め、彼に、ある種畏怖の念をもって接する安田翔伍調教師は、軋轢が生まれる覚悟で、この緊急参戦の流れを半ば強引に作り出した。
馬優先であると話せば、大きな問題は生じないと確信があったものと思われるが、それにしても、恩義のある昆調教師のところの馬であるとはいえ、相変わらずである。
客観的に楽しみたいから、両方とも軸には据えないという手を講じた。
その適当なコマがあったからこそ、より一層このレースは盛り上がるが、ノリ関連のファクター満載のこの一戦。
さながら、年を越してからのダービー優勝祝賀会である。
和生クンは昆厩舎の曲者・アウスヴァールを駆り、何だが、ルメールにとられてしまったアーバンシックの埋め合わせにでもと、今度はデムーロから奪ったコスモキュランダで<デムーロ兄は一応プロキオンで騎乗する馬がいる>、真の意味での再戦に逆襲を誓う武史クンもここでは強敵になる。
さすがはアメリカンジョッキークラブCとアルファベットでは表記されるAJCCというメンバー構成。
これにレーベンスティールも加わるが、いつものように、半解凍状態のルメールさんは、相変わらずのピンボケ感で、京成杯のキングノジョーをアホみたいな逃げ馬にしないところまでは上々だったが、かつてみた良血・ウスカイグルーヴでの失速とそっくりで、立て直しには少し時間が必要な雰囲気も受け、妙に次はよくなるというコメントが痛々しく感じられた。
彼ももう50が向こうからやってくるような齢であり、昨春の悲劇の際に負った骨折の後始末も兼ねて、例年より1週ほど長く休暇を取ったことは、マイナス要因でもあったはず。
いつもの年では、東京開幕週で6勝位するが、そんなクリストフに戻る前に手が掛かるレーベンスティールは、しっかりと自力で何とか走ってくれるだろうか。
このレーベンスティールを除き、やけに気になるノリコネクションが実に目立って見えてしまった。
実績からダノンデサイルを、また実力でその次に続く組をわざわざ人気順から押さえる必要はないと言ってしまった手前、2番人気以下なら有り難いコスモキュランダを切る理由がない以上、結果的に武史騎手の馬になったと証明されることとなれば、筆者とするとベストに近いシナリオなのだが、昨年より少し目立っていないルメートル騎手の外国人騎手で走るイメージのビザンチンドリームに乗り、これがダービー馬と同じエピファネイアの仔。
諸々、人気のない方理論からも買いの天命を受けた伏兵は、目立たないルメートルだからこそ、トリッキーな中山2200では面白い。
加えて、調教の中身を騎乗の経験から少し変えてみたらとアドヴァイスされたというアラタが、福島記念のズブズブの展開で快走。
また、自身が5度、開眼の前とG1戦線で走るようになってから騎乗したスクリーンヒーローの仔・ボルドグフーシュも参戦の可能性がある。
モーリスに関連する馬が直仔にもいるとなると、メジロモントレー枠のワイルドカードも切れるはず…、こういう話をすると、ベテランの名手に関わる伏線回収の流れが収集不能になってしまう。
単純に、出負けがあっても瞬発力勝負ではない中山で、高速競馬にも一応の対応力があり、それに横山武史ならばそれでいいではないか。
本筋はこれでおしまいなのだが、ダノンデサイルがいるだけに無駄なワクワク感がある。
筆者はこの流れを敢えて、意図した作戦と読んでいる。
G1級であることを後々の舞台で証明する過程で、一応の実績作りはできたものの、今や、皐月賞馬の方がずっと生産地での評価は高い。
そのレコードウインのジャスティンミラノにダービーで土をつけた実績は、もっと万能に近い本質的能力のあくまでも一面を証明したものにすぎず、もっと大物になってもらわねばならない。
筆者、この過程であえて、1コーナーまで距離の取れる2200Mを選択したことに、たまたまでも手が空いていたが、ダノンの馬に縁の深い戸崎騎手の起用に、深堀りをし過ぎた見解を持っている。
このコースの作りで前に行ってしまうようならば、主戦が距離を持たせてきた技量が勝っていたという解釈になり、少し溜めて運ぶという、戸崎騎手独特の馬乗りの技量に適した末の伸ばし方で、本能的に隠し持っていた決め手を引き出しにかかって、それで負ける分には構わない。
早い話が、今まで通りに前に行けば、よほどのことがない限り負けない。
ただ、それでは意味はないから、先入観のない巧い騎手で、馬自身の成長を促すのが、今回の目的であろうと勝手に読んだのだ。
筆者が思うに、前受けの競馬を今までは意味もなく自分の意志ではない感じで、天才的にこなせるように、鞍上がアシストしていて、またそれに長けた騎手だから、距離を半ば強引にこなしてしまっていた可能性があるが、差せるようになれば、この辺りに柔軟性を担保できる。
余計な話はきっとしないだろう安田翔伍師は、おおまかな説明に、ベテラン同士だから細かいことはノリさんに聞いてくれれば、あとはおまかせというスタンスなのだろうが、実際、種牡馬になった後のことを考えたら、スピードレースでの実績作りは必須。
国外のレースにもオーナーサイドの意向もあって登録されているから、成長した暁には、誰で行くかはともかくとして、仕上げはやはりあの男の力を借りるとしても、その過程に必要な要素、現状のダノンデサイルの実態を把握する上で、実は、かなり実験的な要素が満載である気がするのだ。
そういう意味で、主戦の先約のある日にたまたま同じレースとなったが、ダービー馬を使うことになっただけ。
変える意味があるから、成功の公算もあるが、コスモキュランダが最近ずっと出負けしているように、そういうところが出てきて不思議がないほど、今のダノンデサイルはあまり真剣にというか、緊張感に欠けるレースぶりとなっている。
負けるなら差す形と仮定した時、そろそろ、本当は位置を取りたいだろうコスモキュランダが正攻法で運んで、押し切ろうとすると、この予想の組み立てが成立する。
横山典弘のような縦の歴史にも、その現役中における共通の方向性を持つ者との比較においても異質な存在が、これほどの物語を生むのだから、どうしたって、ダノンデサイルを推さないとなると、こういう説明、解釈の手法であるという能書きが必要になる。
ちなみに、対抗に推したビザンチンドリームの母ジャポニカーラには、主戦級の騎手として横山典弘は2勝、デビュー戦での勝利にも貢献している。
子供だらけというより、自分の息子とかつての騎乗馬の孫やひ孫の中に主役候補がいるとなると、ルメールさんが勝つ以外、高確率で陰ながらでも、ニヤッと微笑みかけてくれる騎手が出てくるということになる。
神業で8勝目を挙げるか、相当な確率で楽勝の公算である昨年のダービー馬の復活勝利が見られるのか、はたまた。
普通ではない何かが起きている大きなレースは、いつも、必然性のある結果がもたらされるのだと、定石通りのジャッジをした時、斤量以外で負ける理由ないG1馬を、唯一、力でねじ伏せられる可能性がある一頭に賭けるという筋書きに、何となく、既に達成感に満たされる筆者なのである。
普通はダノンデサイルだろうが、案外、負けた時の方が前途洋々にも思う。
ゴールドシップが断然支持を裏切った後の天皇賞があった。<本番では再び横山典弘騎乗>
フィエールマンも同じように負けた後に春の天皇賞を、ウインマリリンやポタジェもここで人気よりは負けた後、しばらくしてG1を勝った。
スペシャルウィークのように3連勝目が天皇賞となるような時代ではないから、ここで勝つこと自体の意味は、それほど大きなものはないだろう。
人間のストレス解消のためではないという使われ方をされた以上、負けの方に肩入れするのは、ある種の馬優先主義なのだと、筆者は勝手に偉そうな態度をとって見せるのである。



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