ローズステークス2022の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

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ローズステークス2022の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

読了までの目安時間:約 13分

 

ローズステークスの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。

過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第40回 関西テレビ放送賞
ローズステークス(GⅡ)
(秋華賞トライアル)
グレード重賞(G2)
日程2022年9月18日(日)
発走時間15時35分
開催場所中京競馬場
距離芝2,000m
コース左回り
賞金5,200万円
レコードタイム1:57.2

ローズステークス予想2022 - 過去10年のデータ傾向

ひとまず、オークス出走馬がすべて消えることを考える必要はない

昨年もオークス組の人気馬・アールドヴィーヴルが、辛くも3着に入ってきた。

これで三冠馬が続々登場した華やかな牝馬の時代における、オークス出走馬の連続3着以内好走の記録がまた伸びた。

 

どの尺度で分析したところで、ローズSのレースレベルがオークスを超えることはない。

また、神戸新聞杯にはダービー上位人気&好走馬が必ず絡むように、常識以上の波乱は時には起こるとしても、期待以上の春の実績を無視するかのような秋の椿事的な展開は起こりえないのである。

 

今年は数少ないが、オークス2番人気のアートハウスも、強行軍で春二冠参戦であったパーソナルハイもオークストライアルの2着馬。

距離実績だけでなく、両方の回りを経験した上で、改めて自己条件に近いトライアル参戦で崩れる要素は見当たらない。

無理をしたパーソナルハイも、2歳時にもう5戦を消化していた。

そのタフさは折り紙付きだ。

忘れな草賞組の逆襲

2015年ワンツーのタッチングスピーチとミッキークイーン、昨年同じ中京の2000で行われたレースで2着のエイシンヒテンと、キャリア形成にバラつきこそあれど、実に興味を惹かれる枠を作り出している。

 

タッチングスピーチの単穴炸裂でも、100%の回収率には至らなかったが、オークス前に秘密兵器探しの舞台へ顔を出していた彼女が、札幌でキレキレの2勝目を挙げたことで、叩かないと本領発揮となりづらいタイプだったミッキークイーンのスキを突く格好で逆転劇をやってのけた。

 

昨年のローズSは、妙に上がり馬がわんさか現れて、オークス組に大物と呼べるほどの存在感のある馬がいなかったがために、これも隙のあった先行残りのグループで、忘れな草賞は2着だったエイシンヒテンが3連続逃走で再び逃げ込みでまずまず成功。

 

いずれの忘れな草賞も桜花賞がそうであったように、高速決着、上がりが極端に速くなる馬場質の一戦で、開幕2週目の馬場質と大差ないという共通項があった。

今年の忘れな草賞は、近年の爆速決着とは異なるが、例年通りにペース如何の勝ちタイムで2分をわずかに上回ったが、しっかりと通常の上がりの勝負にあり、そこを千切って勝ったアートハウスを馬鹿にはできない。

また、他にも人気を分けていたロマンシングブルーが登録してきており、さすがに1勝のみの重賞初挑戦馬を推せない状況ながら、トレンドのハーツクライ産駒なのだから、押さえたいと思う人は案外多い気もする。

人気になった馬がオークスの実績通りなら、相手もあまり無名の馬は入らないのだが…

 

最近はほとんどの年で、人気馬のいずれかは消えるために、代わりに台頭してきた扱いに困る伏兵が安定してからむことで、まず3連単は10万超の払い戻しになり、みんな楽しみの秋華賞トライアルというよりも、トレジャーハンター御用達レースになっている。

 

しかし、どうしても買えない馬がいたところで、オークス上位入線馬が2番人気以内ならば、それが崩れるようなことはない。

たまにオークスではなくダービーだとか、牡馬戦線での激闘を経て、ここに回ってくる馬がいるのだが、基本的に、勝てそうなはずのクラシックでどうも強い馬がいて…、という選択はほとんどであるから、牡馬だから負けたというよりも、すでに既存勢力が充実していたという考えで見ると、従って、伏兵も夏の下級条件に眠っていたりして…、という構図がいくらか透けて見えるようになってくる。

 

ハイレベルすぎる桜花賞やオークスは、負けた馬にもダメージを与えるものだが、スターズオンアースやそれに食い下がったナムラクレア、スタニングローズらはおいておくとして、決着タイムが強烈ではなかった今年の二冠ロードで、アートハウスが人気になってボロ負けするという図は、想像するだけでもなかなかに悲しいものがある。

応援というよりも、クタクタのパーソナルハイや無念の逃走でオークスの設定距離の倍くらい走ってしまったサウンドビバーチェなど、伏兵の先行タイプが頑張っている姿をまた見たいという気持ちはある。
サウンドビバーチェは無事、賞金大幅不足を連対&出走権獲得で紫苑Sを乗り切ったが、こちらは果たして。

 

ローズステークス予想2022 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

 

混戦模様でも、紫苑Sの平穏な決着が今週も引き継がれそうな秋華賞最重要トライアル。

 

アートハウスの血統

母の姉シークレットコードは、フサイチペガサス初期の活躍馬の一頭であったが、2戦目の阪神ジュベナイルフィリーズで、後のアーモンドアイの母となるフサイチパンドラに先着して、波乱の立役者であるテイエムプリキュアに続いて2着に入った。

 

一方で、それ以外の印象のない馬であり、半妹・ヴィクトワールピサ産駒のパールコードの方が、もっと長く走ったから、皆の記憶に残っている。

 

とはいえ、彼女もまた重賞勝ちに縁がない馬で、チェッキーノがレコード独走に続いて2着になったフローラSから、不利のあった紫苑Sを挟み、キレるヴィブロスの前に正攻法の好位差しがハマらず2着止まりというのは、キャリアのクライマックス。

直後のエリザベス女王杯も、船橋のマリーンCでも掲示板は外さなかったが、キレ味で勝負できる配合ではないためか、善戦するまでにとどまった。

結局、姉と大差なく2勝止まりであった。

 

すでにオープン含め2勝の娘・アートハウスは、物議を醸すばかりでスターズオンアースが二冠達成した以外、出走馬にプラス要素があったようには思えないオークスにも参戦し、重賞の厳しい洗礼も浴びている。

スクリーンヒーローが父ということもあり、その母父とヴィクトワールピサの父父に掛かるサンデーサイレンス3×4が、その能力を担保する外形的要素のようでいて、内面的な本質では、ファミリーの特性が強く出ている印象を受ける。

 

母母父Lost Codeはリボー系種牡馬で、サンデー産駒のハットトリックの母父として著名だが、この馬もキレるようで、実際はハイペース希望のエンジンのかかりの悪いマイラーだった。

気持ちのムラのようなものが、オークスの厳しい経験により、萎えてしまったような形になったらきついのだが、スクリーンヒーローもパールコードも、またハットトリックも秋になると別馬のような成長を遂げていたから、アテにならないサンデークロスよりも、ずっとこうした血統背景の方が競走能力を裏付ける材料と言えるほど、春までの競馬に縁のある血統の持ち主とは言い難い。

今から強くなって、何ら不思議はない。

 

オークス組を主軸に置くのは、一見本筋のようであるが、実際、ヒモ荒れの頻度が尋常ではない近年のローズSの傾向とすれば、完全にチキン野郎の評価は甘んじて受けねばならない。

 

ただ、オークスで負けたグループに関しては、ある程度寛容であるべきであり、完全に調子を崩してしまったのか、紫苑Sのサークルオブライフは、国枝調教師が辛口評価をした以上の出来<当日マイナス22㎏は、同厩舎の手法からも馬自身の心身の不調としか言いようがない>で形作りしかできなかったプレップに甘んじたとはいえ、大負けはしていない。

 

調べたところ、オークス出走の各馬で、紫苑Sにはそれ以来となった馬が好走だったスタニングローズと発走前に夏季トレーニングに突入してオークスを走れなかったサウンドビバーチェや2歳女王の他にも、フェアリーSからスターズオンアースと戦っていた2頭や穴快走のカヨウネンカと同じゴールドシップ産駒のシーグラスなど、数多く出走し、ほぼ上位独占。

 

他には、もう2戦消化でダート戦線に移ったあのラブパイローと路線変更が濃厚のウォーターナビレラなど、結果が少し悪いグループも多いが、隠れ実力者に突き放されながらも好走の条件クラスの同期牡馬と伍して、先週好走したホウオウバニラなどは、ただ新馬勝ちのみの実績でこっそりオークスに出ていただけという馬であり、いわばただの条件馬にも拘らず、秋緒戦の結果はまずまず。

次戦は確勝級と見えた。

 

ローズステークス予想2022 - レース展開と最終予想

最初、この組には警戒感もあったが、ホウオウバニラのような完全なる格下は、自己の条件で適性のある距離がたまたまG1にあったから出てきただけ、というケースが今は多く、あとは距離不適のオープン馬が大半。

 

無論、焦らされたことによるダメージを考慮して、秋華賞以降のレースに次走を設定する陣営もかなりいるわけだが、二冠以上に三冠が増えた牝馬戦線の流れを掴んでいるスターズオンアースを含め、混戦であった割には、本番だけは実力者有利といった雰囲気はいつも通りなのであろう。

 

スターズオンアースは近年では珍しく、重賞参戦経験のあるその未勝利馬で、無敗三冠のデアリングタクトとは大いに違うが、しっかりと過酷な日本のクラシックに適応して、しっかりと二冠を決めている。
他が弱いなら、紫苑S組が本番でも期待とはならないが、オークス組ばかりで決着。

 

似た雰囲気の今年のローズSは、そのオークス組が少ないからこそ、狙いは定めやすい。

前走、1、2勝各クラスで負けていた馬が最近、ふんだんに馬券に取り込まれやすい傾向で、大いに買いづらい結果が頻発中ではあるものの、オークス出走馬が消えることはないから、かえって絞り込みやすい。

 

また、真の大物と噂されるガイアフォース<小倉2000の高速レコードを1勝クラスで更新後、セントライト記念へ参戦>を直前の同期戦で負かしたセントカメリア以外だと、不敗の超良血・サリエラや腕白なオルフェーヴルの血を引く3勝馬のメモリーレゾンを除くと、もう、オークス上位支持で忘れな草賞圧勝のアートハウスとフローラS連対に春二冠皆勤のパーソナルハイらが、上手に流れを掴める競馬が上手なタイプだけに、ここらに挑むためのハードルは案外高い。

 

おまけに、忘れな草賞で5段階加速の後半ラップの終いが11.1秒のところで独走のアートハウスは、多少のリカバリー不足があったところで、まず追い込みは難しい中京2000の構造的特徴と3歳牝馬同士の争いであることと合わせて考えた時、ここは大人しく…、となってしまう。

本当はワイルドな競馬を期待のサリエラやメモリーレゾンなのだが、今のところは、春の実績馬たちの不発待ちといった感じ。

上がり馬っぽい存在は数多く集えど、まさしく烏合の衆といった趣は、そのアートハウスの圧倒的ラップブランドが神々しく輝いて見えるせいでもある。




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