札幌記念 2020 最終予想｜出走予定馬の血統と過去傾向からみる勝ち馬の条件

2020年8月23日（日）札幌記念（GⅡ）芝2000Mの予想です。騎手、過去結果、血統などから予想オッズや配当なども考慮して穴馬を分析していきましょう。

札幌記念2020の穴馬とその展開予想

いちいち、宝塚記念で人気を大きく裏切った馬を買いたいというレースではない。

その時の人気に関わらず、しっかりとコース形態が似た阪神2200メートルで納得できるくらいの競馬ができていたかが重要。

同じ連外しならば
かつての2歳女王改め・強い5歳牝馬のもう一頭にまで格上げ叶ったラッキーライラックより
レース巧者のトーセンスーリヤにここは思いを馳せたいところだ。

過去配当的にもオッズは荒れるか

彼の父であり、早くから大成を期待された血統馬のローエングリンは
先日この世を去った伊藤正徳元調教師の管理馬でありこの札幌記念も一度だけ走ったことがある。

前年の夏はフランスで走り、著名なマイルGⅠであるムーラン・ド・ロンシャン賞で惜敗など
底力の一端をしっかりと示していた。

ところが、同期にファインモーションとバランスオブゲームがいて
それぞれ洋芝適性が互角以上の同型同士の争いとなった2004年札幌記念では
彼らの前で型通りの競馬は出来たが、格好の目標となり3着。

当面の課題を克服することなく、走る気力はともかく
ここからはGⅡ級のベテランへと立場を一歩下げたのである。

ただ、ローエングリンは既にロゴタイプという素晴らしい後継馬を出している。

アメリカン丸出しのベリアーニの系統でパワフルさでは父をも凌駕することもあったし
父がどうやっても勝てなかった安田記念を6歳で制しているのだから、大したもの。

札幌記念2020を騎手から予想してみる

一方、血統的な特性なども考えてなのか2歳時は南関東で3戦して1勝というトーセンスーリヤは
その女の子みたいな名前で父以上に拗らせた3歳シーズンを小野次郎厩舎に移って消化し
10戦以上するも札幌で1勝するに止まった。

4歳シーズンも似たようなもので、前年北海道で【1300メートル】であった戦績も
クラス上がりで2度とも連外し。

ところが、暮れに運命は変わった。

今も乗る横山和生騎手を鞍上に迎えたのだ。

器用貧乏で行き過ぎればきっちり止まり、抑えたところでキレないローエングリンの詰め甘感を
「父」に乗った父典弘騎手でさえ解消できなかったものを
2度目の騎乗となった中山で一気に好転させる勝利を挙げると、後はあっという間に宝塚記念で逃げるところまで行っていた。

父は3歳時に軽すぎるメンバーというのもあって、そこで楽逃げをして3着。

安田記念で走れるほどのスピードはないが
スマートに立ち回れば、新潟大賞典の時のように忍者のようなスタイルでいつの間にか先頭という競馬をできる。

今回は速い馬がいるから、その後につけるだろう。

横山一族の感性に富んだ騎乗スタイルは、父以上に地味で弟より遥かに繊細な和生騎手だからこそ
安定という二人にはあまり似つかわしくない形で落ち着きつつある。

この一家に真面目さを求めては面白くないが、いい仕事という概念そのものが違うのは結構なこと。

捲り合いにも気後れすることなく、今度は重賞戦での57克服と行きたい。

二度目の挑戦となった日経新春杯で、明け6歳での逃げ切り楽勝であっと言わせた2歳女王のテイエムプリキュアが母の姉にいる。

実はこの誰とも群れない無頼派牝馬と当然トーセンスーリヤもそうだが、ある繋がりを持つ名馬がいる。

トーセンスーリヤの8代母ともっと辿って10代母がラトロワンヌで共通するのが
今競馬界の中心部分を成す存在となったあのコントレイルである。

何から何まで違う遠すぎる親戚は、人間社会でも赤の他人であるわけだが
テイエムプリキュアにはやっぱり熊沢騎手が乗っていて欲しいところがあって
トーセンスーリヤには横山和生という運命のパートナーがいる。

彼は何のために存在するのかを確かめるために揃ったチームコントレイルは
誰一人としてダービーに無縁の関係者はいなかった。

その成功が必然性を孕む時、いざ力を発揮すべき場面で
本当の底力を引き出すのに必要なものは信頼関係と自信である。

札幌記念2020を消去法で考えてみる

出会いにより運命を変えることに成功したトーセンスーリヤには
何気ない血縁者の共通項の中から、常にベストチョイスをするような成功の道筋が見えていたのだろうか。

コントレイルに中山で木っ端微塵にされていたブラックホールは
血の適性かややライトな展開が向いたのか…
その他屈辱の中山敗戦組共々、ダービーでまずまずの結果を出して、この馬は7着。

レースに参加はしていないに等しいが、サリオスさんと同じ脚で上がっているから
馬場状態は不適でおかしくないものの、昨夏の1800メートル戦よりリズムよく走れる可能性がある。

斤量も有利なので、ラッキーライラックの上にもう一頭、この3歳馬も入れておくとする。