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弥生賞ディープインパクト記念2025【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

読了までの目安時間:約 19分

 

弥生賞ディープインパクト記念2025の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第62回弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)
距離芝2,000m
コース右回り
開催場所中山競馬場
グレード重賞(G2)
日程2025年3月9日(日)
発走時間15時45分
賞金5,400万円
レコードタイム1:56.6

弥生賞ディープインパクト記念2025 - 過去10年のデータ傾向

1番人気ならば、とりあえず頭では買わない、というくらいの気合いが必要

本番の皐月賞、牝馬の位置づけならば、チューリップ賞→桜花賞の流れと同じく、ディープインパクト記念のクラシック戦線全体に及ぼす影響というのは、しかし、阪神ジュベナイルフィリーズ、ホープフルSなどのポジションが既に、トライアルの価値を持つという大手牧場の判断にも左右されて、ただでさえ、雨馬場の多い時期でもあるから、1番人気連対率が半分より上なのに、10年で2頭しか、このレースで勝ち切った1番人気馬はいない。
ちなみに、その前の10年で取ると、武豊3連覇を含む4勝などで計6勝。
1番人気馬のクラシック制覇は、自損事故で4着に終わったエピファネイアも含め4頭。
ここの点を、近10年に当てはめると、これが恐ろしいことに、ここで無敗街道が終了したドウデュースの1頭に限られる。
クラシックに繋がることに変わりはないが、1番人気になると勝ち抜け困難なレースになりつつある。
ミュージアルマイル<どうも、本番で乗り替わりがありそうな幸起用が気になる>やエンジンの掛かってきたルメールのヴィンセンシオ、川田・ナグルファルなどは、この辺りの影響を受けるような組み合わせでもあるので、少し気になる。
まず間違いなく、各馬の底力が大まかにでも、判然としてしまう一戦である。

三冠候補とされるあの男に負けた馬ばかり勝つ傾向に逆らうための切り札

ホープフルS組というのは、この世代の場合、あのクロワデュノールに全く歯が立たなかった連中と揶揄されて、不貞腐れながら、再挑戦の権利を得る戦いに挑む羽目になったのだが、ここに出てくるファウストラーゼン、クラウディアイ、アスクシュタインらには、少し勇気づけられるようなきさらぎ賞、共同通信杯の結果だっただけに、4着だったジュタが、早速、若駒Sで勝ち切ったことで、まだ逆転の奇跡を信じられる状況にはある。
がしかし、あまりにも決定的な差をつけられたという点では、ほぼ、サートゥルナーリアやコントレイルが無敗で完勝の結果をそのまま反映し、消耗最小限の裏路線組に穴埋めをされる2019年クラシックのような流れにもならない雰囲気であるから、狙いは少し、最初から下げる方がいい。
ただ、ダノンザキッドこそ、情けない内容に終わったものの、タイトルホルダーとシュネルマイスターらが期待以上に頑張ったことで、立場入れ替わりはしたものの、その後も走れていなかったわけではないこともあって、評価下げ最小限ながら、この本流組は、トップナイフがそうであったように、こういうタイプのちょい負けがほとんど。
結果的に、堀厩舎のタスティエーラが完勝であるから、完全にランク付けが完了となったわけだが、そうでないなら、ヒモでこその狙いの傾向。
毎年3着に固定の枠に入れられるのだから、今年は多めだが、何かが来る。
来た馬は全て、2勝ないし、オープンでの賞金加算を済ませている、クラシックでも端からチャンスを持っていたとできる連中ばかり。
買うなら、ひとまずはアスクシュタインだけになってくる。

恐ろしい傾向を紹介するぞ! 2戦2勝、鉄の掟

古くはというより、このレースの名を変えさせたディープインパクトも3連勝目がこのレースだった。
その仔・マカヒキも、父とほぼ同じローテでデビュー3連勝。
無敗優勝は決して少なくはないレースである一方で、近年ほど、数を使わない管理方法を採用する関係で、昔よりはずっと多くなったはずのこの手のタイプは、決まって、近い年ほど不発続き。
それこそ、マカヒキの前の年のサトノクラウン<この結果を受けて皐月賞1番人気>を除くと、1番人気2歳王者のリオンディーズ、オープン初戦のシュネルマイスターなど、G1に縁のない馬は、一切好走していない。
もっと言えば、
3年前のアスクビクターモア以前の勝ち馬は、まず2勝以上の馬で、オープン実績などのことを踏まえると、そんなに人気にはならなかったが、タスティエーラ、コスモキュランダらも、人気になった馬に大きく見劣らない実績作りを重ねているから、フロック視されるような結果はない。
解散した宗像厩舎のバランスオブゲームは最後まで人気にならなかったが、後の適条件を示すように、このレースを田中勝春騎手<入れ替わるように厩舎開業>と共に、ラチの上にとまったカラスを見ながら楽々のスロー逃げで快勝。
このような例は意外なほど少なく、タスティエーラのようになるのは普通という傾向だから、来るか来ないかが重要になるこの一戦。
キャリア不足を一気に埋め合わせる実績を作れなければ、高確率でフェードアウトである。
ルメール・ヴィンセンシオ、川田・ナグルファルは、権利取り以上に重要な格の担保を求められるからこそ、彼らの流儀ではないから心配無用も、叱咤は程々にしつつ、期待値を下回るような結果にだけは気を付けたい。
お互い、そうした期待馬の失墜を幾度となく経験している。
その嫌な思い出も、この組み合わせなら、十分に力に変えられるはずだが、何となく、パワー丸出しのヴィンセンシオより、似た馬格でも、ナグルファルの方を買いたいと思わせる前走だったから、推すならばこちら。
両方来るのは稀だから、ルメールさんには今週は大人しくしてもらいたい。
予測される雨馬場も、シーザリオ兄弟の産駒は難なくこなす。

弥生賞ディープインパクト記念予想2025 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

少し頭数の足らない正統派の対抗馬の追加枠として、この馬を推してみたい

ナグルファルの血統

牝系を少し辿って調べたところ、彼の8代母が産んだ産駒の中に、Shenanigans・シェナギガンズの名前があった。
アイスカペイドというニアークティックの重要なラインを継承する後継種牡馬を出しただけでなく、伝説のチャンピオン級牝馬・ラフィアンがその妹にいるということでも知られ、フーリッシュプレジャーとのマッチレース中に事故死した彼女の無念を晴らすように、このシェナギガンズの狙ったかのようなクロスを含む血統馬も、ちらほら見られる。
全く関係ない流れのようで、かつてというか、数年前のホープフルSでも、コントレイルの次の次の年に勝ったキラーアビリティが、同じディープ産駒であるというだけでなく、牝祖に基礎繁殖牝馬として多大なる貢献をしてきたラトロワンヌの末裔ということで、もうひとつの括りを持っていたことでも、キラーアビリティは現役中ながら、希望を捨てるなと励ますこともできる背景を持つ。
説明をすれば、欧州などにも売り込める血筋であろう。
父はエピファネイアというナグルファルは、牝馬ばかりが活躍してきた中で、その先頭を走った無敗牝馬三冠・デアリングタクトの杉山晴紀厩舎ということも、ひとつの因縁があると同時に、昨年のダービー馬で、旅をさせることで自力強化を図るドバイ遠征に挑戦するダノンデサイルと同じように、米三冠馬・シアトルスルーの濃くはないクロスを抱える。
ストームキャットは入っていないが、代を入れ替えるように、母父にダンチヒ系のベラミーロードが入り、これがディープだと底力の補強に役立たない印象に止まるが、少し足らない父のスピードを補うにちょうどいい、スピード型のノーザンダンサー系で、芝が比較的得意なチーフズクラウンのラインということでも、いかにも本流のクラシック路線に繋がる一戦で買いたくなる構成となっている。
父が無残に敗れたレース<福永騎手が騎乗停止だった影響大>としても知られ、クラシックホースを4頭出しておきながら、まるでここに縁がないというのは偶然であろうとも思い、ここは逆張り。
十分に買える下地を持った、社台ファーム的解釈でサンデークロスを避けた配合から、鬼ツヨのクロワデュノールに同じく3戦3勝で挑む、コントレイル×サリオスの5年前の決戦のような対戦構図を作るべく、表玄関から堂々登場の対抗馬になってもらいたいという願いを込め、この推し材料を紹介してみた。

弥生賞ディープインパクト記念2025- レース展開と最終予想

続開催のスタート直後、秋の京都2週目の新馬を勝って、ちょうど2か月後の変則京都の12月に行われたエリカ賞を圧勝のナグルファルは、1000Mの通過から、自身の上がり、そもそものレースセンスというか、序盤からいい並びの先行態勢で押し切りを図ったなどの特長で、この京都2000Mでの結果が、勝ちタイム2分0秒台中盤でぴたりと並ぶというあたり、荒れ馬場でも似たような好タイムで、そちらの方が良かったという点でも、いかにもエピファネイアのパワーを受け継いでいるといった印象。
気難しいという点で、その危ない側面がそのまま産駒にも伝わる傾向から、モーリスほどではないにせよ、乗り手を選ぶ傾向がある中で、初戦が川田騎手、前走のエリカ賞が翌日の香港国際競走に向けた準備等で、特別戦の騎乗をしなかった川田騎手の代わりに、坂井瑠星騎手で結果を出した非凡さなども含めて、ここでも十二分に期待できる好素材であることを皆が理解する。
朝日杯が異様なスローで、勝ったアドマイヤズームにとっても、変に前につけられたことで序盤は折り合いに苦労したほどのレースで、見事にずっこけたような後手から巻き返したミュージアルマイルは、クリスチャン・デムーロ騎手の好騎乗と称えられつつ、意外なほど、本質的な能力の大まかな部分は出してしまった印象を受ける。
スロー必至のワンターンマイル戦、その中で瞬発力に現れる、見た目と実測データが示す結果というのは、正しく、クラシックレベルの才能か否かの問いに、ほぼ確実な線でランク付けを出来るだけのものがある。
アドマイヤズームにつけられた着差は、そのまま、マイルという距離での実力である可能性だけに止まらず、菊花賞を除いた、大半のレースの能力指標をしっかりと反映していた可能性を筆者は支持する。
幸騎手がどうこうではなく、クロワデュノールと比して、この馬が天下のトライアルである弥生賞<歴史的な視点からも、敢えて、こう言いたい>を制したところで、アップセットを期待することは難しいのではないのか。
あくまでも、本命の対抗に止まらず、大逆転を期待する正統派を求め、時計のレベルに内容がついてきている雰囲気がまだない、反動だけが気になるヴィンセンシオではなく、このナグルファルを全面に推してみたい。
このレースは、トゥザワールドと無敗馬のダノンプレミアムらで制したという2勝に止まる川田騎手。
ただ、皐月賞制覇のきっかけをここで距離に目途をつけたことで、確実な線にまで持ち込んだキャプテントゥーレで、今の立場を作る大きな一歩を記した騎手・川田将雅にとって、決して、苦手な類のレースではない。
昨年も期待馬のシンエンペラーで、コスモキュランダとの似たキャラ同士の争いに敗れたものの、正統派という点で、海外で2度の高額賞金レース好走の実績に加え、ダービーでひどい揉まれ方をしながら3着に上がってきたのは、ここで無理をしなかったことも要因に思える。
先約があったからこそ、ピンポイント参戦だったが、間もなくG1というターゲットを捉え切れそうな彼の成長に、一躍担ったことは間違いない。
ところで、エピファネイアといえば、一度だけ、2014年の有馬記念で騎乗したことのある川田騎手。
若手という括りから外れた頃、凱旋門賞で相応の時間、1番人気に推されていたハープスター<ジャパニーズオークスで負けていたのだが…>での経験も糧にして、いよいよ、自身が本格化を果たす、ダービー制覇前夜の時代<2016年にこのレースを制したマカヒキに、皐月賞、ダービー2戦のみ騎乗の確約を得て、2、1着とした見事なクラシックでダービージョッキーとなったのは、見事というより他ない>、スローの先行で、最後は歴戦も猛者たちに呑み込まれた5着によって、昨年の皐月賞3着だったジャンタルマンタルを除くと、中山であまり狙えないという印象が少し先行するきっかけを生んだのが、ナグルファルの父と本当に邂逅を言うべきもので、また刹那の時間の接触に過ぎなかった、わずかな接点だが、ここで活かせる十分な経験値にもなってくる。
少し下だが、だいたい同世代のビュイック騎手が、自身の勝つ前年に、やや失態にも近い折り合いを欠く事態を招いたことを、期待のクラシック候補としてみていただろう川田騎手が、まさか、最後から2番目のレースで騎乗することになるとは、誰も想像していなかったのだが、結果は、似たような負け方。
最後までうまく乗れた感触は得られず、神戸新聞杯と菊花賞だけは胸を張っていた福永先輩<繋がりの強い両者、緩い感じながら、先輩の最初の弟子であり、後輩の最後の師匠といった関係性>が、今でも消化しきれない何かを抱えたほど危険な側面を持ったエピファネイアに対し、意外と、似たような感覚を持っていることを、筆者は想像する。
有り体に評するなら、人との折り合いが極めて困難なタイプで、同時代に活躍したゴールドシップ以上に、自尊心を傷つけられることに嫌悪感を示した才能だったと思う。
故に、ビュイックではダメだったが、ジャスタウェイに乗ることで自然と乗り替わりとなったジャパンCで、エピファネイアに似たような性格のスミヨンが乗ったら、あっさりと突き抜けて見せたのである。
気まぐれなどではない。
緊張感がプラスに作用する、変わった特性のある一流馬ならではの隠しきれない一面。
産駒の傾向は多様などではなく、クラシックど真ん中で躍進のエフフォーリアや前述のデアリングタクトのようなタイプこそ本流ながら、定番であるサンデーサイレンスの4×3を持っていながら、デュランダル肌のブローザホーンは個性派の京都&道悪巧者であり、異様なローテで我が道を進むダノンデサイルは、正統派とは言い難い馬にこそ、ベストコミュニケーションを取れる横山典弘騎手の新伝説誕生に登場するダービー馬と、中距離型の中でも、キャラクターが色々あったところで、父がそうであったように、基本距離のクラシックディスタンスで結果を求めるべき才能にのみ、その血を継承する権利が与えられてきたようなところは、血統的な狙いがハマるとするより、エピファネイアの種牡馬としての才能であろうと思う。
サンデーのクロスはなくとも、味のある決め手が引き出せる要素に、北米のスピード系を取り込むという独自スタンスを取った社台ファームは、ノーザンファーム産のクロワデュノールに、昨年で言えば、ジャスティンミラノやアーバンシックに伏兵のダノンデサイルや2歳王者のジャンタルマンタルをあてがった結果、一旦、本流から外れた時にアスコリピチェーノをNHKマイルCで完封する構図を描く2歳王者の復権を演出することに成功して、ようやく、古い表現なら、あの社台の勝負服の勢いが戻ってきたとできる反面、このレース、ダンスインザダークで29年前に勝ってから、ただの一度も、社台ファーム産馬は数度制したが、社台レースホースは勝っていないのは、何とかしておきたい。
何も景気づけに、昨年のダービーを勝ったわけではないが、兄弟間の軋轢など何もないにしても、岡田兄弟のような一時的な格差の解消を一気に行うきっかけを社台ファーム産、社台レースホース所有だったデアリングハートの孫・タクトで叶えた牧雄氏が、鬼籍に入った直後に、今度は岡田繫幸氏が作り上げたマイネル冠号のクラブ・ラフィアン<無論、在りし日の若き繫幸氏がアメリカで発見したダイヤの原石ということでも有名>の所有するユーバーレーベンが翌年のオークスを制するなど、尋常な繋がり方ではない。
ノーザンファームのソダシが人気になり、対抗馬にはアカイトリノムスメという三冠アパパネの娘がいたレースでもあった。
ノーザンファームの馬が強いからこそ、エピファネイア産駒のテンハッピーローズやダノンデサイルが輝くという構図。
ミュージアルマイルが消えることはないにせよ、いかがわしい邪推をさせてしまうような穴埋めの補填に、当然、エリキングでの皐月賞参戦が既定路線の川田騎手もまた、専任の騎乗者ではないだろうが、常に、手駒を複数用意できるほどの選択肢が、トップクラスの騎手には求められる立場上、十分に保険になるナグルファルを3着以内に、筆者の求めは1着ではあるが(笑)、 複雑な解決法を常に要求される側になった川田騎手にとって、メリット十分のディープ記念制覇は、実際問題、昨年よりは本番でのチャンスが少ない力関係からも、ある程度の見込みをもって、確実な勝ち筋でしっかりとした結果を残すということでも、陣営だけでなく、やはり、自身のために大きな価値をもたらす一生になるような気がする。
クレイジーボーイそのものだったドゥラメンテの娘を手駒に抱えているなら、別タイプでも、厄介な部分を抱えるエピファネイアの牡馬に戸惑うことはあまりないだろう。
走る馬の気性を理解しているからこそ、あの桜花賞の諦念にも似た後方待機が、勝利に繋がった説明できる。
十分に、ナグルファルにはそのレベルのパフォーマンスを期待できる。
勝たないと、まず、クロワデュノールに相手にもされないだろう。



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