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函館記念2024【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

読了までの目安時間:約 14分

 

函館記念2024の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第60回函館記念
グレード重賞(G3)
日程2024年7月14日(日曜)
発走時間15時45分
開催場所函館競馬場
距離芝2000m
コース右回り
賞金4300万円
レコードタイム1:57.8

函館記念予想2024 - 過去10年のデータ傾向

1番人気に触れる必要はないことの多いレース

ここ2年は道悪競馬。

とはいえ、そうなってくることで駆け切るところまで至るオープン馬となると、こと、この洋芝の重賞というのもあって、実力不足というよりも、適性のない馬が全部消えるから、上位人気がある程度食い込んでくる。

厄介なのが、その他大半の年に当てはまる良馬場の開催時。

前走巴賞9着にも拘らず、あまりにも展開不向きが買われて、単勝5倍で1番人気のマイスタイルはダービー4着の実績もあったよう馬で、条件がかみ合えば、大敗の可能性があまりなかった巧者なので、これは例外であり、その他で大概は真ん中より下の着順に来るくらい、まず信用できない軸馬を、人気勢から押さえる意味はない。

七夕賞よりは、そもそもの馬場適性が問われる場面となってくる影響で、巧者であることを証明していても、重賞級でないと当然消えるなどの諸条件も合わせて、本州の芝重賞よりは、根拠のない人気にシビアであるべきだろう。

東京を使っていた馬がいくらか有利…、と断言できるわけもないのだが

ここ3年、ダービーの日に東京のレースの出ていた馬が連対。

前走勝っていた馬が昨年の優勝馬であり、ここに至るまでに様々なローテが想定される中では、東京を使っていた組のローカル狙いが定まったグループの参戦は、相手関係からも、安定して狙える組となってくる。

今年3頭しか出てくることがない上、人気でも狙えるタイプばかりの中から、人気馬さえ見当たらないところから、誰もここに注目しないことと、巴賞がフルゲートだったのに、人気通りに近い結果で、中1週の影響と合わせ、ここから伏兵探しが主軸となってくるいつも通りの函館記念になりそうな状況では、シンプルな軸の絞り方ができる東京からの転戦組は狙い目ではある。

関東馬に関しては、国枝厩舎のプラチナトレジャーが参戦の可能性はあるものの、洋芝の2勝クラス以上ではパッとしない傾向であり…。

関西馬は人気になる事はまずないことで、前々走3勝クラス勝ちのグランディアはとりあえず買えるというくらいで、狙いはその他の拾い上げ方にあるとするか、はたまた、軸をこっちで絞り込むのか、ここのあたりで勝敗の分かれ目が生まれそうな雰囲気はある。

エプソムC好走馬は、人気になりすぎない割に、比較的安定して走る

前走のエプソムCが、勝ち馬と2着馬の間、それと3着以下の組とでそれぞれ0.3秒差だったものが、3~13着も同じタイム差で収まっているから、その中にいるグランディアにとって、例年の勝ちタイムより少し速いくらいの走破時計で乗り切った前走の着順はあまり重要ではない。

というのも、5着だったエアアンセムと3着から連続好走のマイネルミラノ、ダークシャドウなど、好走のグループが結果を残していることからも、それらよりずっと走破タイムが速く、上がり目も十分の5歳馬という点で、グランディアは一応の条件をクリアしている。

巴賞組がわんさか登場の組み合わせだけに、ここもそれなりのレベルだったことで、隠れ蓑にはぴったりであり、重賞好走実績のある馬が人気になることで、例年の大崩れのシーンを、逆説的に助長する条件が勢ぞろいの今年は、よほどのことはない限り、七夕賞のような実績と実力がしっかりと反映されたような結果は望めない。

先行馬が残っていたことからも、ここ数年の傾向の通り、差し馬優勢の状況を味方につけられそうな組は、意外なほど限られて、巴賞組で差して持ち味発揮の組がそこそこ人気の中で好走してしまったから、これも怪しい。

諸々、この中穴よりおいしい候補のグランディアの相手には、隠れハイレベル戦の新潟大賞典上位人気の組に加えて、洋芝実績で十分ここでも勝負になる、もう膝は大丈夫ですのはずである、トップナイフくらいまでを押さえておけば、どうせ何か低評価の馬が食い込んでくるレースであるからこそ、もうその先は自由である。

巴賞組の雰囲気に呑まれないことと、その出走馬は他のレースでの実績を踏まえると、結局、連対2頭を買うのが筋であるから、軸は穴からが恒常化するレースだけに、東京を使ってきた組は狙いたい。

軽ハンデ必至のキャプテンシーが血統的に買われるようなら、ディアデラノビア産駒に共通する平坦適性を買いたい。

函館記念予想2024 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

モタモタすることの多いディアデラノビアの産駒たちから、また重賞勝ち馬が出て不思議がない状況が整った

グランディアの血統

牝馬限定重賞3勝のみならず、オークス、ヴィクトリアマイルでの3着が印象深いディアデラノビアの産駒。

すでに、ディアドラマドレ<マーメイドSなど重賞3勝>からはエリザベス女王杯でも好走したクラヴェルが出ているだけでなく、男馬からドレッドノータス<京都大賞典など>の他、カウディーリョ、ディアデルレイ、サンマルティン、重賞でも人気になったグレイトオーサーなどなど、怪しい気性のために出世に苦労しながら、悪戦苦闘の末に、古馬オープンへと挑むところまで至った馬が多い。

仔出しはいいものの、みんな似たような気性…。

どれもこれも、危険な一面を秘めるから、最近は、危ない部分を理解しながら、才能を伸ばすことを心得たダービートレーナーの堀宣行調教師が管理する産駒が多かった。

函館記念予想2024 - レース展開と最終予想

母母のポトリザリスは、アルゼンチンの歴史的名牝であり、労苦により、枯れるのが早まった種牡馬晩年のサンデーサイレンスとの交配で、唯一それが可能だった初仔のディアデラノビアの活躍により、陣営の努力は報われたことになる。

気性的な性質の部分に関しては、日本とも負けず劣らずという高速のレースが芝でもダートでも展開される南米において、そこへの対応力を北米系の快速系から、気難しさの部分を引き継ぐような、いくらか売れ残りの種牡馬が流れていきやすい環境に起因する、全体の括りでは超の付くA級ではない種牡馬が入り込む影響が、不安定さを助長した面があるというだけで、当たりハズレはどんなに優秀でも発生するものである以上、ディアデラノビアの一族は、決して、失敗の多い系統とは言えないが、いくらか、いかにも南米経由のファミリーであるからなのか、牡馬連中・ほとんど去勢される のほとんどは、ローカル芝への親和性を秘める。

平坦が合うというのもあるが、言うほど、決め手が長続きしないという死角が生じるようなスピード系で、本質も丸のまま引き出される主要場よりは、どうしても、オープンクラスではローカルが合うというところもあるのだろう。

渋れば途端に、ハービンジャーの産駒らしい強みが全開となる昨年の再現が可能となるはずだ。

ここ最近のグランディアのレースを拝見していると、いつも勝てそうなポジションにいる。

ただ、姉や母譲りの一瞬の決め手はいつでも繰り出せるだけのポテンシャルが花開きつつある状況にあっても、悩ましい連戦使いの利かない騸馬というあたりで、煮え切らない結果が多いのもまた事実。

現に、暮れの中山から合わせて、この春まで3戦したが、本格化していても不思議ないこの5歳馬は、わずかに1度勝っただけで、あとは連外しである。

トータルの戦績を見ても、【4・3・2・8】なので、どこかで必ず躓く。

3戦以上続けて馬券内に入ったのは、それこそ、去勢される少し前のデビューしてからしばらくの期間に限られる。

それにしても、このハービンジャー産駒は、その典型のように思えてきた節がある。

狙いたい最大の理由は、母ディアデラノビアから続く、和製南米風味のキレ者の系譜というより、その良さをあまり殺さない芝適性を持つ、この時期に毎年アスコットで行われるキングジョージを大勝したハービンジャーらしさを引き継いでいる点にある。

何しろ、前々走の中山の競馬は、一旦詰まりかけてから、わずかな馬込みの間隙をついて、坂上で瞬く間に後続を突き放したという内容。

いつもいいところにはいるが、スタートは決して速くなく、その分のリカバリーは、道中のわずかに覗かせる前進気勢に鞍上があまり逆らわなければ、直線に入ったところではあまり置かれることはなくて、むしろ、イメージ通りのポジションから抜け出せるものの、そこからの脚はいかにもこのファミリーらしく、追い出しはギリギリまで待ってからの方が良くて…。

その全てがハマった中山のスピカSに対し、前走のエプソムCは、件のレーベンスティール問題解決の一戦となったため、その他大勢にはまるで出番がなかったというのもあるが、同じような振る舞いから、勝ち馬に突き放されながらも、直線ではそれなりにファイトしていた。

本気で走っているというほど、本質から真面目なタイプには思えないものの、二番が利かないというより、どういうわけだが、去勢効果が本質の虚弱体質を顕在化させたように、走ることでリカバリーの時間を要する現代っ子風を地で行くキャリア形成に繋がった面もあり<つまりは、キャリア序盤は本気で走っていなかったから、ある程度コンスタントに使えたが、当然のことながら、すぐに頭打ちになった>、1か月強のローテーションには大いに不安があるだけでなく、連続の長距離輸送が挟まっていて、狙いを下げるファンも一定程度現れることに期待したい。

逃げ馬が多くいる時ほど、騎手がけん制してしまうために、隊列がすんなり収まることが多い…、ということが先週の東西重賞では当てはまらなかったが、今週も少し、この手の馬が多い組み合わせ。

本来は逃げたいはずのアウスヴァールに、除外濃厚も本質では一番速いマイラータイプのキャプテンシーが絡むと、常道の落ち着いた展開まで想定されるが、その点を留意して、力を示すのが岩田父のホウオウビスケッツだと考えると、スローは少し考えづらい。

昨年も速い馬ばかりということではなかったが、それぞれが行く気を見せたことで、前傾の厳しいタフ馬場決戦になり、ほぼ力通りの決着。

何を隠そう、3着に入ったのはあのブローザホーン氏である<岩田康誠騎手騎乗>。

これと似たような構成であるグランディアは、前走10倍切りのオッズ以上に支持を集める可能性も否定できないが、昨年はキングカメハメハ絡みで上位が決まり、ブローザホーンが伸び負けというよりも、細かい適性の部分で、ローシャムパークとルビーカサブランカらに見劣ったというだけであり、叩き良化型に見劣った結果は、このグランディアの長所となる部分とは相対するものがあるので、軽々に肖れない面はある。

ただし、どう考えても、揉まれることをまるで苦にしないというところで、このファミリーの中の優秀なオープンクラスの中では、少し迫力の面で、G1で何度も走ったディアデラノビア以上の可能性を秘めている。

そうした個性は、明らかに欧州型のハービンジャーの影響であり、ローシャムパークよりもはるかに洋芝適性に優れている本質を秘めている可能性も示しているとできる。

いつも使った後に、どうしても体が減ってしまうことを案じて、中内田調教師は、ここ3走は一度も詰めて使ってこなかったが、その3走前が大きなハレーションの発生を示す中3週でのマイナス14kgであったことは大変気がかりなのだが、これが起きなければ、中山の金杯へと歩を進めていた可能性もあり、ダメだったから立て直した…、ということを踏まえると、ここの相手関係は、ボーンディスウェイが勝ち切って、セイウンプラチナには大きく先着であったという事実からも、前もっての輸送が通例の函館のレースで、相当な馬体減りがない限りは、近走、こうしたことを想定した仕上げであると仮定した場合、デビュー当初から、馬体重そのものは大きく変化のない中で、ベストに等しい470kg台中盤での出走さえ叶えば、十分に、本格派洋芝巧者であろうこの馬の実力がフルに発揮されるはずだ。

前走のエプソムCは、諸々配慮の上での482kgであり、二桁減らなければ、十分にベストに近い状態で出走可能。

三浦皇成騎手が、JRAG1よりも先に、海外の大レースを獲ってしまう可能性を予感させる今、彼の継続騎乗による恩恵は、乗れている状態に久々戻った現状、他の有力馬には大きな脅威になる。

何だかんだで、前残りの少ないレース。

雨馬場に期待であるが、タフな良馬場こそ、この馬の実力がフルに発揮されるコンディションであろうと踏まえ、この良血の才能開花に一票を投じたい。




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