福島牝馬ステークス2021【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

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福島牝馬ステークス2021【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

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福島牝馬ステークスの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

 

レース名第18回 福島牝馬ステークス
グレード重賞(G3)
日程2021年4月24日(土曜)
発走時間15時25分
開催場所新潟競馬場
距離芝1800m
コース左回り
賞金3800万円
レコードタイム1:45.4

 

福島牝馬ステークス予想2021 - 過去10年のデータ傾向

 

まずは中山牝馬Sの選定から取り掛かる作業を、最重要ポイントとすべきレース

 

別に、細かく裁断してから、また紡ぎ合わせるまでもない断然と呼ぶべき傾向なのだが、好走馬が多少の着順を入れ替えて、また夏の2重賞に向けて、思惑に見合った結果が出る牝馬重賞である。

よって、普段は福島なのだから…、という論理をどこまで当てはめた方がいいのかとした時、前回の新潟開催が2011年であり、今年と同じような事情で新潟に振り替えられた経緯までは同じでも、あの時は中山牝馬Sの方も変則で、3週繰り下げの阪神外回りでの施行ではあまりにも違う点が多い。

好走馬フミノイマージン、コスモネモシンらの連続快走に続いて、ヴィクトリアマイルでも勝ち馬であったレディアルバローザが超名牝対決に乗じてしっかりと3着に入って、どの馬もその後活躍した。

 

阪神の中山牝馬Sも、新潟の福島牝馬Sも結果は波乱とされるが、中身はどちらも濃かった。
今年はそういう中山牝馬Sではなかった上に、稀にもほどがある2年続けての不良馬場での施行。
結果に不満はなかった中山牝馬Sではあったが、通常開催には違いなく、そういう時ほど巻き返してくる着外組は多い。
近年は、中山で二桁着順の馬が上位争いに加わることはない。

が、そこをパスしていた同じハンディキャップ重賞の愛知杯から、あり得ないほどの一変を見せた馬がここ5年で2頭もいるので、穴馬を拾う組ではないというざっくりしたピックアップでいきたいところ。

 

今年は中山で前に行っていたロザムールやドナアトラエンテが人気になりそうだが、あの馬場で、タイムもマーチS<言うまでもなくダート重賞>の平均勝ちタイムより大分遅い決着。

例年は考えてしまう差してきたデンコウアンジュ<一昨年の福島牝馬S勝ち馬>や動きが悪くて差せなかったアブレイズ<昨年のフラワーC勝ち>だって、嫌うことはしなくていい。

何しろ、福島ではないわけだから。

今年は役に立たないかもしれない、前走牡馬混合重賞出走馬の絶対数の少なさから来る問題が、ディアンドルの扱いと直結する構図に

 

ルーラーシップ産駒ながら、3歳シーズンまでは短い距離で活躍し、スプリンターズS出走の時点で完全連対を継続していたディアンドルは、あのラブカンプー並みに不振を極めていたので、中距離で元の逃げの手を敢行していった結果、トーラスジェミニとかなりタフな先行をした中で、見事な粘りを見せて3着に残った。

こういう馬は小回り向きなのは確かだが、同時に、新潟のようなかなりライトなタイプに有利な競馬では、案外の先行粘りはハマりやすい。

4月の新潟などほとんど想定外だが、ようやく、いつもの開催時期に入ってきて、時計が特別掛かるわけでもない。
10年でわずか4例しかない出走例から、何かを求めるのは酷としながらも、メイケイエールほどはギャンブル化していない先行型の一頭であり、長い直線に飽きなければ、かなり粘って不思議はない。

 

一応、微妙ではあるが、中京の1600Mで昨年行われたポートアイランドSに出走しているから、完全未経験のワンターンではないが、この時の半マイル46秒程度の流れが、前回のコーナー4つの競馬でも同じだったとした時、展開の読みは簡単になる。

だからこそ、粘ればかなり渋といだろうし、あっさり失速の結果も当然想定される。
新潟の牝馬限定戦で、ハイペースになるのは内回りだけだろうが、そんな番組はほとんどない。

3着馬に関しては、あまり堅苦しい考察など加えずに、当たり前に波乱前提のレースと仮定して、連軸にはしづらい馬を敢えて拾いたい

 

福島だから無茶苦茶なのではない。この時期に、福島で牝馬重賞をするから、素晴らしい波乱が巻き起こるのである。
ある意味、カオスの度合いは梅雨時の七夕賞と互角か、検討の力点が中央場所に偏るシーズンであるとしたら、読みにくさではこちらの方が上。
条件戦で勝ち切れなかっただけではなく、1番人気から単勝100倍超えまでと、多様なタイプの好走例を作る点で、中山1800だとか、阪神の2000という難しい決着が実に多いコースとの類似点はあるが、福島のそれはスケールが違う。

条件馬でも連絡みまではあるのだから、そちらから買うという手も当然あっていいが、分かりやすい小回り向きの好位より前につける伏兵らしい馬が絡むのだから、今年はそういう視点で捉えると、ややズレが生じる。
新潟ならではのそれは、外回り特典のスロー粘り込みというより、想像以上にキレる馬の出現。

条件馬だと、オークス2着馬なのに前走準オープンだったピュアブリーゼがそうであったように、設定が1kgだけ軽くなる。

しかし、それだけでは来ないのであって、福島適性を読み切れるかどうかが問題なのだが、近走成績を消してみる…、というピュアブリーゼやコスモネモシン、ランドネといった昔のクラシック期待馬をここで再評価するのは面白い。

その代表格が今年も登場のデンコウアンジュであり、ちょっと前だとウキヨノカゼ。

新潟替わりでやや強引な狙い、適鞍探しの果てに…、良い馬を見つけてしまったが、人気があると有り難くない。
ここ2走は単勝5倍台である…。

 

福島牝馬ステークス予想2021 - クラヴァシュドールの血統/成績/タイム

忘れた頃にやってくるあの馬、というフレーズは全く当てはまらない、昨年クラシックの期待馬が約束の4歳シーズンに目覚めるか否か。

 

四方手を尽くして、どういう視点からキャラ立てしたらいいのか思案したのだが、広範に亘って多様なファミリーを形成するこの馬の母系は、8代目以降に登場する<Bourtai−Levee>らを基礎繁殖として顕在化するラインが著名となる。

ただ、バラバラに活躍馬が登場することも多い大牝系では、コントレイルなどラトロワンヌ系なのに誰も気づかない現象が発生するなど、もう日常茶飯事。
源流から分岐して桜の花を咲かせたマルセリーナも一応同族。

歳はひと回り近く違うが、これがリヴィ<Levee>が8代母で共通、という感じで登場する。

牝系を探った上の結論としては、このクラヴァシュドールのキャラならば、今後の子孫の反映に期待したいところだ。
母父は名馬にして大種牡馬であるストームキャットヨーロッパ支部のジャイアンツコーズウェイ。

母母父サンダーガルチもUSA・クラシック二冠の名馬。

 

見かけ倒しにもなりかねないハーツクライの仔の良血牝馬については、そろそろこの辺りで…、という感じでローズSでの復活勝利を大いに期待の筆者、秋になれば何かしらの変化があると無駄な手を打って、卒倒するような鈍い直線の反応には呆然であった。

 

解釈をハーツクライの産駒とした時、驚くほどに4歳春シーズンに死角を持つ同産駒の傾向からして、推すべき材料は今回、秘める平坦適性となってくる。

ハーツクライを父に持つ芝重賞を何度も連対するような馬は、必ず低迷期を経ることになる。
ジャスタウェイもリスグラシューも、スワーヴリチャードもそうだったが、4歳の時点で結果を出す力のある馬は、本当に得意なところ以外は、低迷期には走らないから、ハーツクライ自身が3歳秋から翌年の有馬記念までずっと負けっぱなしだったように、勝てそうな条件を除けば、基本的にノーカウントでいいのだ。

 

ジャスタウェイは毎日王冠を2年連続で2着も、本番の天皇賞の結果はまるで違った。
リスグラシューも重の秋華賞で2着はあったが、ワンターンで茶を濁していただけで、4歳の府中牝馬Sで厳しい競馬の中で2着に入るまでは、まだ本物ではなかった。

スワーヴリチャードに至っては、もっと遅いサイクルで事が運んだから、大阪杯こそ強引に4歳で獲ったものの、次の勝利は5歳秋のジャパンC。
きっと、重馬場でなければ復活はなかったはずだが、そういうところは抜かりないのがハーツクライ。
海外遠征を経て、馬が徐々にタフになっていた。

 

クラヴァシュドールが課題とする詰めの甘さは、叩き合いでどうこうなのではなく、ワンターンでないと持ち味が出せないという死角に全てが詰め込まれている。
母父のジャイアンツコーズウェイも、日本の代表産駒はマイルチャンピオンシップ勝ちのエイシンアポロンであるわけだから、ハーツクライも前出の名馬級は全てワンターンの競馬からステップアップを遂げた経緯を踏まえると、その母父トニービンの影響で重厚なステイヤーを出す種牡馬というイメージが先行するが、本当はこうして、瞬発力で勝負を決める舞台にディープインパクト以上ということはないにしても、ずっと適性が偏っている可能性はある。

 

福島牝馬ステークス予想2021 - レース展開と最終予想

 

決め打ちのスタイルをとらない半面、序盤抑えようがが攻めようが結果は同じだった桜花賞までのクラヴァシュドール。
以降、着順だけを挙げると次走のオークスでミルコ的勝負が裏目の3番人気15着から、次戦以降は5、17、5、10着であるから、お世辞にも好調などと言ってはならないほどの不振。

 

ただし、ハーツクライが秘める真のポテンシャルは、どこでその素晴らしい瞬発力を全開にさせるかということに尽きる。
先週は母父として最初の大仕事を果たし、歴史を再び作る無敗のクラシックホース・エフフォーリアを皆に披露したわけだが、これもヘイルトゥリーズン系のトップランナーを掛け合わせた3連続のクロスを持つ、うまくハマればキレが極上に出る配合。
この馬も、途中まではレースに参加のダノンザキッドに押し込まれながらの好位付けで、確かにいい位置をつけたことになるが、あの馬場でも、直線で3馬身差突き抜けるのだから、ロスがなかったことが完勝の要因ではない。

キレは前でも出せる。

ロベルト系の持つ、意外な完成早のヨーロピアン的才能も加わった新たな天才の登場により、ハーツクライもまた、ディープインパクトに劣らぬ底力のサンデー系という位置づけを、母父での成功を示すことでより高めたのである。

ストームキャットはともかく、ガルチのラインを取り込んだクラヴァシュドールが、そうして、クラシックのような汎用性を求めながら才能をチェックするシステム、まさに人間世界の学生時代の入学試験のようなものを課したところで、満点が取れないことは間違いない。

晩成のハーツクライに、パワフルさのストームキャット、自身は短距離型だったのに中距離の持続力勝負向きを多く出したガルチ、という組み合わせでは、ハマる条件は限られる。

春の新潟は、普段は春の天皇賞の開催時期から開始だが、先達ての10年振りのあれ…、によって前倒しの開催。
雨馬場の洗礼を受けての馬場悪化のみ回避不能だったが、辛うじて、体裁を整えた緊急開催でも、夏も何とか問題なくできそうだ。
何より、福島開催は今後はちゃんと行われると今のところはなっている。

 

軽い競馬向きでも、適鞍探しにここ2戦は元来た道に最初から戻る格好で、マイル戦を使われたが、何とも怪しげなメンバーが集まった中山で、力を出し切れた印象はない。
ダートも選択肢に入っておかしくない現状、他の大勢と同じ54で出走可能のクラヴァシュドールが、再び得意とするワンターンの重賞で結果を出せなかった時、今後の可能性の大部分は否定される。

裏を返せば、2戦目の東京で1:32.9を叩き出した才能さえ取り戻せれば、難なくクリア可能の低いハードルであり、想定される最後の勝利でもおかしくないほど、ここは走りやすい条件。

藤岡佑介騎手で物足りず、デムーロ騎手で大逆転を目指して失敗の後だから、きっと、しっかりとした話し合いや意思疎通が成されていることは間違いない。

中内田厩舎と言えば川田。

そんな既定路線を同年代のライバルであるべき佑介騎手が、きっときれいに整理してくれるとここは信じたい。
暮れの阪神で踊ったダノンファンタジーは、そのルールを打ち破った最高の成功例である。
陣営の信頼は、思われているよりずっと厚いのであろう。

 




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