きさらぎ賞2021【予想】|有利な枠/過去10年の結果/最終追い切りデータ

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きさらぎ賞2021【予想】|有利な枠/過去10年の結果/最終追い切りデータ

読了までの目安時間:約 14分

 

きさらぎ賞予想と最終追い切り後の登録馬診断を行っていきます。
激走が想定される本命の軸馬から消去法にて消し対象となる馬、本命をも超える大穴を掴む可能性がある外厩仕上げの穴馬までをシュミレーション!

過去結果や参考レースを見ても荒れる傾向のある中、歴代の勝ち馬のサインを見逃さず
予想オッズを確認しながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう!

 

レース名第61回 きさらぎ賞
(NHK賞)
グレード重賞(giii)
日程2021年2月7日(日曜)
発走時間15時35分
開催場所中京競馬場(11R)
距離芝2000m
コース左回り
賞金3800万円
レコードタイム1:58.3

 

きさらぎ賞2021の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)

枠順出走予定馬騎手斤量(負担重量)馬体重(前走)オッズ最終追い切り
1ジャンカルド和田 竜二56kg490kg89.0倍美浦・南W・稍重
4F 55.6-40.2-12.8(馬なり)
2ラーゴム北村 友一56kg512kg4.4倍栗東・CW・重
6F 81.1-64.7-50.7-37.6-12.8(馬なり)
3ヨーホーレイク武 豊56kg502kg2.0倍栗東・坂路・重
800m 55.5-40.6-26.4-13.2(馬なり)
4ダノンジェネラル川田 将雅56kg490kg6.0倍栗東・CW・重
6F 85.1-69.3-53.9-39.9-12.5(馬なり)
5タガノカイ泉谷 楓真56kg510kg107.7倍栗東・坂路・重
800m 52.9-38.4-24.7-12.5(一杯)
6ショウナンアレス松山 弘平56kg520kg23.1倍栗東・CW・重
6F 84.5-68.6-53.7-39.7-12.3(馬なり)
6トーセンクライマー荻野 極56kg476kg223.8倍美浦・南W・稍重
5F 69.5-54.9-40.0-13.4(直一杯)
7アクセル柴山 雄一56kg508kg121.6倍栗東・ポリ・良
5F 64.8-49.7-37.2-12.2(馬なり)
7ランドオブリバティ三浦 皇成56kg478kg3.1倍美浦・南W・稍重
5F 69.7-54.3-40.2-12.5(馬なり)
8アランデル池添 謙一56kg518kg52.0倍美浦・南W・稍重
4F 54.8-39.8-13.0(馬なり)
8ドゥラモンド岩田 望来56kg478kg19.8倍美浦・南W・稍重
5F 68.2-53.0-38.3-12.5(馬なり)

 

 

きさらぎ賞予想 - 過去10年のデータ分析

 1着2着3着4着以下
朝日杯出走馬(現行阪神1600に条件変更後)1回0回2回2回
父ミスプロ系の成績0回0回3回15回

→唯一の勝ち馬/2017年・重 アメリカズカップ。

歴史上、ネイティヴダンサー系に拡大しても勝ち馬は1997年のヒコーキグモのみ。

 

平成元年以降の朝日杯出走の勝ち馬(1番人気馬)

 

開催年度着順馬名備考
1989年1着 ナイスナイスナイス<1番人気>京2000で施行・旧阪神3歳S3着馬
1994年1着サムソンビッグ<11番人気>阪神2000Mで施行
1995年1着スキーキャプテン<1番人気>-
1999年2着 エイシンキャメロン<1番人気>-
2000年9着 エイシンプレストン<1番人気>朝日杯優勝
2017年1着アメリカズカップ<6番人気>阪神施行後では唯一

 

今のところ、ドゥラモンドの推し材料は古いデータに基づく適性面のアドヴァンテージらしきものに限られる。

 

 

 

きさらぎ賞予想 - 出走予定馬の血統分析

 

兄はサンデーウィザード<父ネオユニヴァース/新潟大賞典勝ち>、ヒーズインラブ<父ハービンジャー/ダービー卿CT勝ち>という晩成傾向にあった活躍馬であるから、母父インクルード<ヒムヤー系種牡馬>
自身が3歳秋以降に軌道に乗った競走馬なので、牝馬の方が好成績を残す活躍馬を出しているという傾向まで踏まえたら

必ずしも、主流系統に見られる活力までは感じられないとなってしまうが

かなりやんちゃな母系の種牡馬の並びが好影響を及ぼした成功例とも思える面がある。

 

まず超傍流系のヒムヤーに始まり、

 

 

  • 2代 インクルード<ヒムヤー系>
  • 3代 ロビンダンサー<クラフティプロスペクター直仔・ミスプロ系>
  • 4代 イッツフリージング<ナスルーラ直系の傍流>
  • 5代 インバネスドライヴ<マイバブー直系>
  • 6代 バックパサー<トムフール直仔の大種牡馬>

 

サンデーウィザードの父・ネオユニヴァースとは似た者同士の組み合わせとなるが

欧州系ノーザンダンサー偏在のハービンジャーから、マイル重賞を好時計勝ちのヒーズインラブを送り出したことが肝であり、直系の持つスピード能力を限界まで引き出す特性が顕在化している。

 

キレすぎる超速二冠馬であったキングカメハメハとドゥラメンテの直系であるから

2歳時と3歳時とでパフォーマンスの差が出ることを踏まえると

デビュー2連勝後3戦目の初重賞で初黒星は祖父キングカメハメハ譲りで、そのこで超高速決着を経験して

一変した姿とこのドゥラモンドの戦績は似ている上に、父ドゥラメンテが縁のなかったマイル戦にすでに対応し

朝日杯で持ち時計を4秒更新できているから、基準となるスピード能力は重賞級のはず。

 

中京の中距離戦は往々にしてスピード決着にはならないものの

きさらぎ賞の坂→坂のコネクションで関連性が突如出てくる、朝日杯負け馬の巻き返しの傾向からも

薄いミスプロのクロスと決め手に一定の効果を与えるヘイルトゥリーズンの5×5があるから

バランスがスピード型に傾倒するような配合の固定化されたものに

3歳G1で一応勝ち馬を出している種牡馬から成功例があるから

完全証明は不可能でも、種牡馬ドゥラメンテの万能性や底力が改めて問われる試金石の一戦となるだろう。

 

イケると言える可能性のひとつに、暮れ辺りから芝での勝ち上がりが急激に減って

ダート向きにシフトした馬が結果を残していたドゥラメンテ産駒だが、若駒S<中京2000M>で重馬場の中

ややタフなローテの新馬勝ちから転戦のヴァリアメンテ<母父ダイナフォーマー/ロベルト系>が頑張って僅差の2着に入った。

まるで勝ち馬が出ていないところで、どんどん産駒成績が下り坂の中、ドゥラメンテ自身が2勝目を挙げたこの時期、一気に動きが変化して、多少の不利な条件をも乗り越えてしまう馬が登場する時期なのかもしれない。

優秀な種牡馬は、モーリスもそうだが、自分が煮え切らないシーンを生産者は意識して狙いをつけた配合も考えるから、その辺りが補完された活躍馬が初期では出ることはある。

きさらぎ賞予想 - 過去データと歴代優勝馬の成績

 

枠順別の歴代成績データ(過去20年)
 1着2着3着4着以下
1枠4回2回1回13回
2枠1回2回0回18回
3枠3回2回2回16回
4枠1回2回4回17回
5枠3回4回2回18回
6枠1回3回2回23回
7枠5回3回3回20回
8枠2回2回6回24回

 

脚質別の歴代成績データ(過去20年)
脚質1着2着3着4着以下
逃げ馬3回4回1回12回
先行馬10回9回5回53回
差し馬7回0回6回35回
追い込み馬0回7回8回49回

 

ついでに、これはきさらぎ賞の傾向を示した参考資料である。

 

−ディープインパクト産駒−

<勝ち馬5頭>
2011年 トーセンラー

2012年 ワールドエース

2014年 トーセンスターダム

2016年 サトノダイヤモンド

2019年 ダノンチェイサー

−サンデーサイレンス産駒−

<勝ち馬4頭>
ロイヤルタッチ、スペシャルウィーク、アグネスゴールド、ネオユニヴァース

−トニービン産駒−

<勝ち馬なし>

 

ドゥラメンテに関わる芝優先の血についての、きさらぎ賞における実績は上々だろう。

わざわざこんなことまで書いて、やれホープフル組優勢だ、やれ暮れにG1を使っていた馬なんて買えねえ、などと言うわけにはいかない。

本流はあくまで、根幹距離重賞が本番にどう影響するのかではなく、単独の3歳重賞としての価値がどの程度のものかを推理するというのが、規範であって然るべきだろう。

 

読みは今年単純。

まず、朝日杯はレースレベルは高いが時計相応の高水準の勝者が誕生の一戦はなかったということ。

裏を返せば、着順は重要ではないとなる。

一方、ホープフルSは目下の期待馬・ダノンザキッドが人気になり、それに応えたレースになったものの、レースの質は平々凡々。

時計がどうこうではない。新馬戦のハイパフォーマンスからダノンザキッドの豊かな展望があまり感じられなくなっているのだ。

 

本質は広い馬場でノビノビと、というタイプだろうこの最優秀2歳牡馬

新馬戦でワンダフルタウンを相手にせず、この馬が京都2歳Sを制する前週には

すでにG2昇格決定的だった東京スポーツ杯を制していた。

ワンダフルタウンはここに登場のラーゴムを負かしたが、これが、ホープフルS2着だったオーソクレースとアイビーSで大接戦。

 

あらぬ方向に直線の進路を求めた、本当は2歳王者選出の予定であったランドオブリバティ共々、基準となる馬ははっきり見えている。

その中で、ホープフルSの中では惑星という存在に見えたヨーホーレイクが、いかにも武豊騎手らしい強かな立ち回りに応え、初重賞挑戦としては上々の3着としたのだ。

 

きさらぎ賞予想 - 追い切りタイムからレース展開を予想

 

しかし、それぞれに課題がある組み合わせ。

馬が若いのは仕方ないとして、どれも重賞を勝っていないから、本番の出走権をトライアルで得ないような無理なローテを避けるための賞金加算が必要な場面で、一堂に会した格好。

貧乏くじを誰が引くのか。そういうきさらぎ賞は、得てして、世代全体の盛り上がりを欠く場面で展開される混戦の構図であるから、一筋縄ではいかぬと筆者は見た。

 

否、そんな立派な理屈ではない。

もうそろそろ、ドゥラメンテのいい馬を見てみたくなっただけのこと。

猛烈にクラシックを走ったのではなく、あっという間に世界レベルの才能と称された刹那の3歳シーズンを半働半休というかまいたち活動により、2走だけは間違いなく血統のイメージ通りに駆けたというのは事実のあのドゥラメンテの産駒から、少しでも似ている馬はいないかと探って、ドゥラモンドに当たった格好。

 

筆者、福島の頼りない新馬の内容はまるで評価していなかった、とは言わないまでも、今後成長してくれると信じていたが、次走の中山のアスター賞も、最後は対抗級の馬に追い詰められるレース。

自分はキレているのに

自分以外の馬の方が鋭く見える競馬はまるでドゥラメンテではないと見切っていたようなところがある。

朝日杯はそれでも対抗に推したが、結果は揮わず…。

 

実は、改めて今回このきさらぎ賞の検討に際して、レースを見直してみたのだが

休み明けで10kg増の重々しさというより、揉まれてキレイにストライドが伸ばせない

終始自分のリズムを取れない中でも、掛かって3着に終わったレッドベルオーブから玉石混淆の入着争いに加わって

1:33.0で走った末の7着ならば、サリオスの同タイムと比較できないまでも一度も止まっていなかったという印象が残った。

 

スピード優先に思えたドゥラモンドは、1800でも1600でも最後は際どく迫られていたのが

厳しいマイルの時計勝負で適性は感じなかった分、案外の距離延長での魅力を感じさせた。

現に、あのタフな朝日杯でドゥラモンドの34.5秒の上がりより速く走れた上位組は

全てマイル以下の距離に実績のあるスピード型だけなのである。

1600Mでは1:37.1という、まるで参考にならないタイムしかなかったドゥラモンドは大いにスピード負けしたと同時に、実はそれまでの2連勝が最後止まったというより、エンジンがかからなかった可能性さえも感じ取れたのだ。

とは、流石に言い過ぎか。

似たような臨戦過程だったバスラットレオンは、同じく流れに戸惑って、直線ではもう一つ前との差を詰められなかった。

グレナディアガーズが速いと同時に、他の馬が本当に実力通りに走り切れたかと言われれば、やや層が薄い印象のこの世代。

大物はいなかったレースだけに、大レコードのタイムとは別の次元で、秘める能力が優先的に問われた可能性を重視する見解が大勢を占めたとできる。

 

きさらぎ賞予想 - 最終予想まとめ

 

ドゥラモンドの課題は、タフ馬場の克服と距離。

レース間隔はあいているから、ローテの不備はない。

ただ、サリオスと同じタイムで走り、朝日杯組はシンザン記念で不発だったのだから、反動は想定しないといけないか。

ただ、上位入線組で休み明け参戦の馬は皆無。

唯一、成長を促した上での参戦だった。連続での関西遠征は厳しいがそれでは関西馬の日常はどうなるとなる。

化ける理由が、今年は中京の2000Mだからとしたい。

例年と距離も違えば、回りも違い、直線には坂がある。

昨年は阪神デビュー組がほとんど道悪経験の馬となったが福島の2週目・七夕賞の週もかなりの仕上がりとなっていた渋馬場であり、秋の中山はどちらの開催もタフだった。

タフになる競馬こそ得意と言えるわけではないが、ただ順調に重賞を戦っていたことが評価されるのは例年のきさらぎ賞なら当然でも、それより遥かに距離適性の極限値を要求される今年、暮れからの実質的な連続開催に加え、前々週までの雨が与えた馬場への影響も加味した時、一歩間違えればダート馬のドゥラモンドの母系の血統構成も味方しそうだ。

 

 

そもそも、本当の適性が見えていない状況で、かなり規格を外れた設定に変更のきさらぎ賞は、もしかすると、暮れのチャンピオン戦よりも苦しい展開が予測される。

その経験もあり、上がり目も残したこの馬を負かすなら、他には同じドゥラメンテの産駒であるダノンジェネラルにも
チャンスはあるか。

驚異の活躍を見せたクロノロジスト姉妹と同族・フサイチエアデールを経ない基礎繁殖牝馬ラスティックベル直系の中では最も遅いサイクルで、

その孫である彼は、11月・阪神の新馬戦を快勝したと同時に負かした馬から短期間でもう3頭が勝ち上がっているという最近の秋の新馬組では珍しい高水準のレースを経て一族の勢いを駆って早速の重賞でも期待できるタイプに思える。

 

ここ3年で、4番人気の2頭が連に絡んでいる1戦のみの馬が、ダノンジェネラルにも当てはまるほど、相手は平凡ではないが、昨年はキャリア5戦のコルテジアを当該のストーンリッジが追い詰め、後のG1独走馬・グローリーヴェイズは明け3歳新馬デビューのサトノフェイバーに逃げ切りを許した。

コースはイレギュラーだが、チャンスはある。




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