レパードステークス2021【予想】|過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
レパードステークスの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第13回 レパードステークス(GⅢ) |
グレード | 重賞(G3) |
日程 | 2021年8月8日(日曜) |
発走時間 | 15時45分 |
開催場所 | 新潟競馬場 |
距離 | ダート1800m |
コース | 左回り |
賞金 | 4000万円 |
レコードタイム | 1:49.2 |
レパードステークス予想2021 - 過去10年のデータ傾向
古馬2勝クラスで好走の馬が来ないというより、オープン経験の方が重要としたい
レース創設当初は、旧古馬1000万条件勝ちの馬がよく来ていたが、ジャパンダートダービーを経ていたミラクルレジェンド、ホッコータルマエといった3勝をすでに挙げていた馬が勝ってきた時代ではなくなり、トータルでも、前走2勝クラス組の勝利は、初代優勝馬のトランセンドと2013年優勝のインカンテーションしか例がない。
端的に記せば、2着までしか来ないというトレンドなのだが、古馬と当たるのが自然な現状で、条件馬として参戦の面々は、古馬と戦っているなら、条件戦の力負けとかがなければ、格は重要ではないということ。
同時に、それだけジャパンダートダービーやそこに繋がるオープンクラスのレースというものが、いかに安定してハイグレードであったかという裏付けのデータにもなっている。
レパードSは古馬を相手に勝っている馬も一定数登場してくるので、当然、低レベルになることはほとんどない。
ただし、それと世代のエース級とどこかで当たった経験値では、格上を知っている馬の方が幾らか有利という面は確かにある。
で、今年はそうした重賞経験馬なり、大乱戦のユニコーンSだったことなどを踏まえても、例年よりずっと、レースの質も怪しかったし、古馬と戦っていた馬たちがメインになるだろう。
しかしながら、ローカルといっても、福島、中京ならトレセンからの距離が近いから問題ないが、小倉と函館で勝ってきた馬が人気になるだとか、一番怪しい、同期同士の戦いで2勝の身のオープン初経験馬が人気になる組み合わせだから、ストレスの強弱などまで考慮しないといけないか。
過度でもダメだし、揉まれたという結果も重要。
例年のレベルにない…、ということはきっとあり得ないレパードSが近年ほど荒れているのは、そうした、夏に強くなったように見えた馬たちの前走の強さに飛びつきすぎてきた傾向も影響している。
前走勝ち馬が実は、前出のインカンテーション以降で7年連続敗退で、また、2着には1勝クラス勝ちの馬が人気薄で絡むことなどが、ヒモ荒れの要素にも繋がっていて、案外難しい。
3勝馬は人気になりやすいが、左回り勝ちの馬しか勝ち切っていないし、連絡みもその流れが重要であるから、3着の相手に人気馬を押さえるという手法が合うかもしれない。
重賞初出走の馬は勝ち切れていないが、オープン戦組の好走率に対し、着付けで妙味十分
半数近くが重賞<芝、ダート問わず>への出走経験があり、もう半分がその経験がないという構図。
故に、オープン経験馬は有利なのだが、ハヤヤッコやインカンテーションは数少ない重賞未経験の勝ち馬。
ところが2着は6回あって、単勝10倍以上の伏兵が絡んだというケースが、ここ3例では共通する。
重賞を使っている馬が近年は勝ち切っているので、インカンテーションとサトノプリンシパルで決まった2013年以外、全てで前走オープン組同士か、条件戦2勝以内の非重賞参戦馬が絡むかのいずれかで決着。
しかし、ほとんどオープン実績のない馬ばかりの今年、インカンテーションパターンの選択が既定路線。
この年は3着にユニコーンS同着で3着のケイアイレオーネが入っているから、上位独占はなかった。
今年はその縛りに気をつけても、数少ない重賞参戦馬さえ人気にならない組み合わせだから、個別判断に頼るしかない。
唯一の基準となるのが、連続連対であろうか。
ダートの昇り馬はさぞ、勢いに溢れているようで、連続連対馬が絡んだというケースは伏兵に限られる。
ここ5年は、前走オープン組が順当に走りつつ、伏兵がよく頑張るので、前走連対馬が3頭馬券になるケースはない。
同時に、オープンであろうと重賞格であろうと、力を出し切れていなかった方が有利ということも傾向で出ているから、条件戦組は時計が速いところで負けたとか、前々走のオープンクラスや2勝目がいい内容だったような馬を狙うのがいい。
前走の結果で、人気に反映され過ぎた側には死角を潰す強みが求められる。
勝っても人気になりづらい1勝クラス勝ちの馬の方が、幾らか妙味で他を上回るだろう。
人気馬の扱いには要注意
1番人気に限ると、全12回で【5・2・3・2】という好成績。
うち、近5年とした場合だと、【0・2・1・2】だから、むしろ狙わない方が賢明なレベルにまで信頼度は低下。
恐ろしいことに、その間に3、4番人気の馬は馬券内に入れず、2番人気馬は、昨年唯一上位人気馬で台頭のミヤジコクオウ以外、人気馬同士の争いとなった2016年にグレンツェントが勝ったというだけで、最近はほとんど好走していない。
要するに、荒れるレースに変身しつつあるというわけだ。
ただでさえ、軸馬の選定が目立つパフォーマンスに偏りがちであることに加えて、中京のレースで古馬と戦う機会に恵まれなかった<6月初めの2週分のみ>変則開催の影響で、コース形態から東京とはあまりに性質が異なるせいで、コネが生まれづらいことからも、信用に足る近走実績を持つ馬は思われているよりずっと少ない。
トランセンドやクロスクリーガーくらいに前向きさがあり、実力も確かというような実績があれば別だが、人気になりそうなメイショウムラクモ、キャリアリズム、ホッコーハナミチ、ルコルセールらには、そこまでの適性も加味した実績はない。
人気馬を推す意味があまりないという近年の傾向は、その点で団栗の背比べとなった今年の場合、見事に横並びでかえって、堅く収まるという逆の傾向も出て不思議ないが、派手さで目立つオセアダイナスティなども注目されるのであれば、もっと地味で、確かなキャリアを積んできた馬の方が狙い目か。
休み明けは来ないわけではないが、ユニコーンS前のレースとなると、同期同士の争いしかないから、オープン組に限られる。
そこでギリギリ買えるハヤヤッコの激走に学ぶものは、隠れた才能。
条件戦組中心の組み合わせだからこそ、バカっ速い馬がいない限りは、ねちっこい砂巧者の選定に力を注ぎたい。
ちょうどいい血統、ややタフなローテもこなしている伏兵が見つかった。
推さない手はない。
レパードステークス予想2021 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
地味すぎる青森産馬の歴史だが、実は、全く侮れない血統の持ち主であったりもする伏兵。
半兄は2016年にジャパンダートダービーを圧勝したキョウエイギア。
母であるローレルアンジュは、船橋に移籍後、エンプレス杯でグラッブユアハート、レマーズガールらJRAの牝馬重賞ハンターを一気に負かし、7歳時に初重賞制覇を果たした名牝。
突如として、才気あふれるパフォーマンスを120%のレベルで出せる血筋なのであろう。
勝つ時は完全にハマるというのが特性。
青森県産というと、他では大昔のカブトシロー<天皇賞(秋)・中山3200Mを優勝>、カネヒムロ<不良馬場のオークスを若き日の岡部騎手と共に制す>の後だと、TTGを形成したあのグリーングラス<菊花賞、天皇賞(春)、有馬記念>以降では、兄のキョウエイギアが最新登場の大物となる。
主要競走で活躍するには、まずは牝系の底力も重要となっている現状、生まれた国も場所も重要ではないが、そのファミリーの質は問題になってくる。
しかし、その点で不安のないレプンカムイ。
祖母スマートダーリンの半姉から、曾孫世代でフレンドシップが登場。
これがキョウエイギアの10年前にジャパンダートDを制した馬。
この年もよくわからない組み合わせのまま、勢いで勝ったようなところが似ている。
他には安田記念レコード勝ちのストロングリターンも同じ一族。能力不足の根拠を生産牧場に求めるのは筋違いである。
妙に近親ほど、日本での活躍馬が出ていることで、北米圏の芝で活躍のパラダイスクリーク<USA産/芝中距離G1を4勝後、引退レースのジャパンCでマーベラスクラウンの2着>が一貫した芝のスターホースとしてプライドを示したのに対し、産駒たちはダート王のカネツフルーヴからスプリンターのアンバージャック、ダート兼用のニシノハナグルマに、いつまでも活力が衰えなかったからミニ・パラダイスクリークのアサカディフィートなど、ある意味で万能、裏を返すと芝の大レースまでは対応しきれない、国内最後のネヴァーベンド系大物種牡馬<産駒成績はそこまでではないが>の血を母父に持つということは、様々な点において便利。
復元力も含め、活力を失う根拠があまりなく、父キズナに入ったストームキャットの血が十分に活用でき、欧州圏向きのサドラーズウェルズもダンチヒも、またミスプロや出張った感じのボールドルーラーのポジションではない<ストームキャットの母父がセクレタリアトと遠い>ので、3代母以降は一切ネアルコ系が交わらない母系の構成から、鈍くても粘っこさが売り物の中距離型であることが伺える。
兄はディープスカイの産駒で最初からダート型に思えたが、こちらは同じダービータイトルを持つものの、ベースは芝血統のキズナの仔。
3本のみ入ったノーザンダンサーがリファール、ストームバード、ノースフィールズの父でクロスする6・5×5であるなら、味付けは薄くても、バランスをとるのには絶妙であり、重賞級のレースを制する血統的根拠がある。
特段の目に見えた性質までは見えないが、高速決着に既に連続して対応しているこのレプンカムイが秘める底力は、3歳夏に力をつけていったグリーングラスやパラダイスクリークらのように、多少の好き嫌いだけでは崩れない適応力の幅が持ち味であろうと筆者は考える。
前走の小倉は激しいレース。
インディアT<10日・2勝クラス/1700M>では、外枠のレプンカムイも一度は一気に先頭に出てしまおうと、それこそ、鮫島克駿騎手は理想形をそちらにおいての騎乗を狙ったはずだが、他も譲らず、雨の影響が残るような状態であると高速化著しい小倉といっても、コーナー4つの条件戦ではかなりタフな、1000M通過・推定で59.5秒だったので、3歳馬にはかなり厳しい戦いだった。
ところが、渋くなった勝負所からしっかり自分の力で押し上げ、うまく立ち回ったホッコーハナミチ<前回はこちらが2番人気の支持>の末脚には屈するものの、3歳夏の3勝目を目指した初戦とすれば上々の内容だった。
夏の番組が関西馬の場合、ちょっと限定されるため、どんどん新潟に遠征しては、関東馬のしまを侵略するいつもの光景になっていて、それはダートのレースだとより顕著に結果へ反映される。
2場開催になったここ2週で、新潟のダートに限った星取り表で示すと、
24・土/ 西 4:1 東
25・日/ 西 4:0 東
31・土/ 西 3:1 東
1・日/ 西 1:4 東
ここまでで、西 12:6 東という圧倒的な成績差なのである。
レパードステークス予想2021 - レース展開と最終予想
月が替わってなんちゃら…、などといって未だダブルスコア。
この優位性に変化がもたらされるのはもっと先のことだろう。
芝の場合はそんなことないが、関西馬の行く先が限られるから、新潟に来る馬は勝負気配。
先週の日曜日はダートの押しが効いたから関東馬優勢だったが、普段はそんなことはない。
レパードSを勝った割り合いだと、
〔西 7:5 東〕
とほぼ五分なのだが、ここ5年で伏兵ばかり勝っての関東馬4勝のインパクトの方が大きいか。
初年度から5連勝で、以降も2つ勝っている関西馬の人気は面白いように上位人気ばかりで、
〔1、2、1、2、1、1、5〕
関東馬では、
〔1、2、11、10、7〕
幾らか波乱傾向が顕著になっている近年の傾向からも、伏兵は関東馬という構図ははっきり出ている。
ところが今年、人気になりそうな馬は決まって、函館や福島、小倉を使ってきた馬か同期同士の3歳条件戦を勝ってきた馬ばかりが登録。
普段頼りになるオープンクラスや重賞、大井のG1を使ってきた組まで、その多くが2勝馬で抽選対象である。
軸も何もないし、ユニコーンSの1番人気がルメールで4.5倍のラペルーズ<13着>、ジャパンダートダービーのスマッシャーは三つ巴プラスワンというような人気の集め方で3.3倍の最上位支持だが、上位人気3頭とキャッスルトップとの争いに敗れ4着止まり。
益々、人気馬は推しづらい傾向にある。
抽選を通れば、普段の傾向から大いに自慢の実績となる中京1800での古馬戦の経験がある。
それも勝ち星であり、勝ちタイムは1:50.7である。
このレプンカムイならば、スピード負けもパワー負けもない。
中京の1勝クラスで61秒台の先行から、後続を5馬身差つける馬が左回りを苦手にする理由はない。
普段から前残りの新潟だから、馬場状態関係なしに、先行型から狙うのが常道だろう。
逃げても、ハイペースの好位付けでも結果を出している近走内容は、人気に似合わず買いの材料になる。
グリーングラスもこの時期はまだ勝ち切れないレースが続き、秋になってようやく3勝目を挙げた。
ただ、直後の菊花賞でイン強襲。TTコンビ<トウショウボーイ、テンポイント>を一気に吞み込んだ。
番組は大昔とはまるで違うが、グリーングラスはダートで初勝利、このレプンカムイも一度は芝を使っている<3走前のあやめ賞>が、そういう刺激を与えられた後に、往々にして、スイッチが入るもの。
期待したいこのキズナ産駒は、キメラヴェリテがすでに若葉Sでも連に絡みながら、その前に北海道2歳優駿を制したダートのエリート候補であったということでも、芝血統のようで完全なる万能型の可能性を示している点は強調材料。
青森県産馬の魅力は、伏兵にやりやすいからこそ生ずる人気の盲点。
九州産馬のヨカヨカも、重賞で人気になるといいところ止まり。
結果を出してから買うのは、もうG1で戦うようになってからだろう。
この手のタイプは早めに買っておきたい。
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