中山金杯2023の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
中山金杯の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第72回 日刊スポーツ賞中山金杯 |
グレード | G3(重賞) |
日程 | 2023年1月5日(木) |
発走時間 | 15時35分 |
開催場所 | 中山競馬場 |
距離 | 芝2000m |
コース | 右回り |
賞金 | 4300万円 |
レコードタイム | 1:57.8 |
中山金杯予想2023 - 過去10年のデータ傾向
6歳馬は5歳扱いされる時期でもあり、出走馬がかなり多いが、数の力で押し切ることもままある
過去10年で3勝という明け6歳馬は、しかし、オーシャンブルーが57.5、重賞勝ちのないツクバアズマオーも56.5、叩き2戦目も実績上位のトリオンフに至っては58。
キャリアのなせる業という感じで、ねじ込んで若手をいなし切る古豪になりかけた馬の強みを活かすような馬が勝ち切っている。
空前の低調世代と揶揄される無敗三冠同時発生の6歳世代からは、そこに挑む前にほぼほぼギブアップだった高馬・アドマイヤビルゴの他、ウインキートス、クリノプレミアム、シャムロックヒルら牝馬が、デアリングタクトの復帰と復調に合わせるように元気に出てきそうで、何となく気になる。
タイプ的には遅れてきた強豪のイメージで、危うく鳴かず飛ばずに終わりそうだったサクラトゥジュールだとか、春の中京で爆発的に快走を見せたプリマヴィスタなども面白いのだが、本来役不足でなくては困るアドマイヤビルゴ推しでは何となく筋違いのように感じ、今回は斤量もある程度背負わされる。
同じオープン勝ちの馬なら、前走1番人気でも評価ガタ落ちで一発期待の右回り巧者・アラタが魅力であろう。
何も、中心視する必要もないが、若手も似たり寄ったり。
傾向的には、若い馬に入る6歳馬は狙っていい候補に入る。
4歳馬が好勝負できる条件は、昨年でいえば、金鯱賞勝ちのジャックドールタイプが合っていて、ここにもいるようだ
その昔は、サクラローレル<故障前>やベストタイアップ<翌年も制覇>らが、怒涛の勢いで快勝して見せたが、近年はすっかりご無沙汰。
似たタイプのフェデラリストや一昨年のヒシイグアスらは、ゆったりローテ主流の現状に則した5歳の遅れてきた大物であった。
常識的に考えたら、この時期までは4歳も5歳も同じようなもの。
ただ、5歳馬はオープン実績の方が重要な面もあって、本格化し始めていた感じのあるラブリーデイやウインブライト<4歳時は2着>などが勝っているのだから、それこそ、サクラローレル的な可能性に満ち溢れた晩成型を狙うのがいいのかもしれない。
キャリアホースになっていた5歳世代の優勝馬に比べれば、近年は、ヤマカツエースやセダブリランテスも古馬重賞実績があったとしても、勝ち切らない馬のパターン、一昨年は4歳のココロノトウダイが勝ち馬と同じ前走3勝クラス勝ちから連続好走であったから、4勝していても53というパターンが一般化されている金杯の設定からも、4歳馬は有利。
レッドランメルトとラーグルフがいるが、一応、除外もある抽選対象の前者に対し、ちゃんと芙蓉S勝ちの実績もあるラーグルフは、慣例的にも55とはならないのが、斤量設定の上増しの影響もあり前者55、ラーグルフは56。
全体が底上げされるとはいっても、一旦は様子見で相手に拾う手が正しいはずだ。
近年は1番人気がちゃんと食い込んでくるレースになったが、今年は混戦
前出のラブリーデイ、ウインブライトらは、重賞実績もあって人気になって不思議はなかったが、勝った時は2番人気以下。
人気馬を押さえるべきというほど、偏った傾向があるというわけでもないが、ただ、3勝で3着4回の妙な安定感から、たとえ本命が押し出された1番人気になっても問題はないだろう。
消えた2頭に関しては、2019年のマウントゴールドが過剰人気のチャレンジC2着馬で、先行できずに自滅。
翌年のクレッシェンドラヴは、福島での実績を買われすぎて、これも後方からの競馬で猛追も間に合わず。
何となくだが、買えそうな馬であれば、押さえておいて損はないといったところ。
アドマイヤビルゴや新4歳の勢いに勝るグループなどは、しっかりと拾っておかないと結果的に、つまらない金杯にしてしまう危険性を伴う。
中山金杯予想2023 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
いかにもハンデ戦といった趣もあり、負担重量の増加による影響が最小限の馬の方が、やはり有利か?
アラタの血統
母サンシャインは桜花賞にも出走した馬であったが、当時暮れ開催の愛知杯で3歳時に2着したくらいで、大活躍したわけではない。
同期には牝馬はジェンティルドンナ、同父のハーツクライだと牡馬では世界のジャスタウェイもいる黄金世代。
唯一のオープン勝ちであるエルフィンSは、前後にジェンティルドンナ出走・勝利のレースがあるせいか、全く大きな価値を見出せていない。
一応、母の姉には短距離重賞4勝の名牝・ワンカラットがおり、似たキャラのマイラーだったワントゥワンも今後の繁殖生活で期待の馬。
初仔のワンダイレクト<父ハービンジャー>は、この間の中京で新馬勝ちしたばかりで、ホープフルSにも登録したが、大事をとってという感じで、明けの若駒Sに向かうようである。
同族にはかつての2歳女王であるショウナンアデラもおり、比較的、ワンカラットなどもそうだったが、仕上がりそのものが遅いということはない。
ただし、キングカメハメハ×ハーツクライというダービーで覇を競い、かつ、種牡馬としてもライバルであった同期生同士の組み合わせで、これが驚くほどに配合、登録馬数が限られ、オープン馬はダートで勝ち上がってきたヴィアメントとこのアラタに限られる。
何か癖があるという配合には思えないが、母系のフランス血統との相性を踏まえたのか、やけに狙いを避けた印象であり、ロードカナロア<父キングカメハメハ>が母父ハーツクライで毎年のように重賞勝ち馬を送り込んでいるのとは、まるで異なる。
ディープインパクトとでは、表裏逆でも世代のエース級は何頭も登場している。
本当はいい配合にも思うのだが、ちょっとズブの面があるので、晩成型でないと苦しいのだろう。
中山金杯予想2023 - レース展開と最終予想
4歳時に怒涛の4連勝をする直前に、3戦連続での二桁増・減・増を繰り返した以外、滅多に体を減らすことはないこのアラタにとって、最大の障壁となるのが持ちタイムの更新。
一応、春の金鯱賞でジャックドールに置かれた際に記録した1:58.1というタイムがあるが、勝ちタイムの最高は函館で記録した1:59.3があるのみ。
今の2000M重賞で、ダートでもないのに、3連続で2分超えというのは珍しいが、重馬場の函館記念で案外な結果に終わったように、キングカメハメハの産駒の割には道悪も得意ではない。
フランス血統というのは、叔母のワンカラットのように道悪で一変して見せるようなこともあるはずだが、その辺りが妙に徹底している。
中山金杯が良馬場以外で行われたのは、2007年にシャドウゲイトがぶっ千切った重馬場以来、一度もないだけでなく、その前があのサクラローレルが初重賞制覇を果たした1995年であるから、30年でたったの2回。
持っていないただのオープン馬であるなら、前の晩から雨に降られることであろう。
初重賞制覇に欠かせない時計のファクターに関しても、ここ2年はスローが続いて、見事に2分超え。
ほとんど、直前1週前のホープフルSと大差ないタイム。
今年も徹底先行型はおらず、馬ができることが増えたとしても、逃げることは嫌う武豊騎手のアドマイヤビルゴの決め手が、思われるより、数字上よりは大したことはないという面でも、アラタは安定して自分の競馬を続けているので、戦いやすい。
候補は他にもいるが、前にいてほしいだろうアドマイヤビルゴは、JRAが斤量設定の規定をやや現代競馬のトレンドに逆らうような形で、全体に押し上げる施策を講じたため、重賞未勝利馬としては異例の58で初重賞制覇を狙うことになる。
差しても味はないから、武豊が前にいないはずはないとした時、経験はある57で戦えるアラタや絶対的に斤量有利の牝馬にはチャンスがある。
むしろ、重賞を勝ったことのある馬にとって、今後はハンディキャップ重賞出走のうまみがなくなることを暗示したかのような結果が予測される今回、キングカメハメハ産駒らしい叩いてよくなるタイプのアラタが、しっかりと福島記念以上の動きをしてくれると考え、これを推す。
アラタには安定感はあっても…、の死角が、札幌記念のソダシだけ叩き合いで競り勝つ4着が買われすぎた福島記念で、キレずの3着は相変わらずながら、まず中8週以上の間隔では走らない馬にしては、重賞でちゃんと流れに乗っての結果。
その上、都大路S・4走前は少し余裕のローテでテン乗りの浜中騎手が、先手を奪う逃げで結果は出なかったが、新たな一面が見られた。
馬乗りの技術には定評のある大野騎手が、やや手詰まりになったところで、華のある馬乗り家系、それも騎手を代々家業とする一族の極め付きとも称された横山武史騎手が乗ると、オープンに上がってから置かれ気味だったものが、少々解消。
今回は武史騎手に手が戻りそうで、勝ちに出る形をとって不思議ない。
エフフォーリアでは成功しかけた策は、今回こそ有効だろう。
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