フェブラリーステークス 予想
目次
1984年のグレード制導入と共に誕生した、東京1600mのダート重賞として長く親しまれてきた名物競走が、他のダート戦に先駆けて、
1997年にG1へと昇格して以降、数々の名勝負を繰り返してきた、日本競馬界におけるダート競走の頂点にあるレースの一つです。
当初は地方所属馬も活躍していましたが、徐々にダート戦線もスピード化が進み、あまり地方の競馬場にない距離設定ということもあって、
有力馬のドバイワールドC壮行レースとならない限り、単独峰の趣が際立つ特異な競走へと進化してきました。
フェブラリーステークスの主な勝ち馬
・メイセイオペラ 1999年(史上唯一の地方所属馬によるJRAのG1制覇)
・アグネスデジタル 2002年
・カネヒキリ 2006年
・ヴァーミリアン 2008年
・コパノリッキー 2014年&2015年連覇
フェブラリーステークスの特徴
真冬のレースでダートの競馬であるため、下手に水を撒くと凍ってしまうので、自然と雨が降らない期間が長くなると、
信じられないほどに時計が掛かる年が最近増えていて、一時期よりも、勝ちタイムの振れ幅が大きくなっています。
さりとて、この条件に合うトップホースは少なく、総合力で勝ち切るのも厳しい芝スタートのネックと合わせて、中央専門で走るトップホースのためのレースになりやすく、
癖が強いとまでは言えない設定ながら、人気馬の不発も目立っている現状は、少し前とは変化した点と言えそうです。
フェブラリーステークスの歴代優勝馬
1着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2011年 | トランセンド | 牡5 | 57 | 藤田伸二 | 1 | ジャパンCダート① | ワイルドラッシュ | フリオーソ | 牡7 | 57 | M.デムーロ | 3 | 川崎記念① | ブライアンズタイム | バーディバーディ | 牡4 | 57 | 池添謙一 | 4 | 東京大賞典③ | ブライアンズタイム |
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2012年 | テスタマッタ | 牡6 | 57 | 岩田康誠 | 7 | 根岸S③ | タピット | シルクフォーチュン | 牡6 | 57 | 藤岡康太 | 4 | 根岸S① | ゴールドアリュール | ワンダーアキュート | 牡6 | 57 | 和田竜二 | 2 | 東京大賞典② | カリズマティック |
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2013年 | グレープブランデー | 牡5 | 57 | 浜中俊 | 3 | 東海S① | マンハッタンカフェ | エスポワールシチー | 牡8 | 57 | 松岡正海 | 9 | 東京大賞典「5」 | ゴールドアリュール | ワンダーアキュート | 牡7 | 57 | 和田竜二 | 7 | 川崎記念<2> | カリズマティック |
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2014年 | コパノリッキー | 牡4 | 57 | 田辺裕信 | 16 | フェアウェルS<9> | ゴールドアリュール | ホッコータルマエ | 牡5 | 57 | 幸英明 | 2 | 川崎記念① | キングカメハメハ | ベルシャザール | 牡6 | 57 | C.デムーロ | 1 | ジャパンCダート① | キングカメハメハ |
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2015年 | コパノリッキー | 牡5 | 57 | 武豊 | 1 | 東海S① | ゴールドアリュール | インカンテーション | 牡5 | 57 | 内田博幸 | 5 | 東海S③ | シニスターミニスター | ベストウォーリア | 牡5 | 57 | 戸崎圭太 | 3 | チャンピオンズC⑪ | マジェスティックウォリアー |
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「2016年」 | モーニン | 牡4 | 57 | M.デムーロ | 2 | 根岸S<1> | ヘニーヒューズ | ノンコノユメ | 牡4 | 57 | C.ルメール | 1 | チャンピオンズC② | トワイニング | アスカノロマン | 牡6 | 57 | 太宰啓介 | 7 | 東海S① | アグネスデジタル |
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2017年 | ゴールドドリーム | 牡4 | 57 | M.デムーロ | 2 | チャンピオンズC⑫ | ゴールドアリュール | ベストウォーリア | 牡7 | 57 | 戸崎圭太 | 5 | 根岸S② | マジェスティックウォリアー | カフジテイク | 牡5 | 57 | 津村明秀 | 1 | 根岸S① | プリサイスエンド |
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2018年 | ノンコノユメ | 騸6 | 57 | 内田博幸 | 4 | 根岸S「1」 | トワイニング | ゴールドドリーム | 牡5 | 57 | R.ムーア | 1 | チャンピオンズC① | ゴールドアリュール | インカンテーション | 牡8 | 57 | 三浦皇成 | 6 | 東京大賞典⑦ | シニスターミニスター |
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2019年 | インティ | 牡5 | 57 | 武豊 | 1 | 東海S① | ケイムホーム | ゴールドドリーム | 牡6 | 57 | C.ルメール | 2 | 東京大賞典② | ゴールドアリュール | ユラノト | 牡5 | 57 | 福永祐一 | 8 | 根岸S② | キングカメハメハ |
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2020年 | モズアスコット | 牡6 | 57 | C.ルメール | 1 | 根岸S① | フランケル | ケイティブレイブ | 牡7 | 57 | 長岡禎仁 | 16 | 川崎記念【6】 | アドマイヤマックス | サンライズノヴァ | 牡6 | 57 | 松山弘平 | 3 | 武蔵野S⑤ | ゴールドアリュール |
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2021年 | カフェファラオ | 牡4 | 57 | C.ルメール | 1 | チャンピオンズC⑥ | アメリカンフェイロー | エアスピネル | 牡8 | 57 | 鮫島克駿 | 9 | チャンピオンズC⑦ | キングカメハメハ | ワンダーリーデル | 牡8 | 57 | 横山典弘 | 8 | 根岸S<2> | スタチューオブリバティ | ||
2022年 | カフェファラオ | 牡5 | 57 | 福永祐一 | 2 | チャンピオンズC⑪ | アメリカンフェイロー | テイエムサウスダン | 牡5 | 57 | 岩田康誠 | 5 | 根岸S① | サウスヴィグラス | ソダシ | 牝4 | 55 | 吉田隼人 | 4 | チャンピオンズC⑫ | クロフネ |
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2023年 | レモンポップ | 牡5 | 58 | 坂井 瑠星 | 1 | 根岸S① | レモンドロップキッド | レッドルゼル | 牡7 | 58 | 川田将雅 | 3 | JBCスプリント④ | ロードカナロア | メイショウハリオ | 牡6 | 58 | 浜中俊 | 4 | 東京大賞典⓷ | パイロ | ||
2024年 | ペプチドナイル | 牡6 | 58 | 藤岡 佑介 | 11 | 東海S⑥ | キングカメハメハ | ガイアフォース | 牡5 | 58 | 長岡 禎仁 | 5 | チャレンジC⑥ | キタサンブラック | セキフウ | 牡5 | 58 | 武 豊 | 13 | 兵庫GT⑤ | ヘニーヒューズ |
フェブラリーステークス 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気 | 4回 | 2回 | 2回 | 2回 | 33% | 50% | 67% |
輸入種牡馬の産駒 | 3回 | 3回 | 5回 | 36回 | 6% | 13% | 23% |
外国産馬 | 3回 | 1回 | 1回 | 15回 | 15% | 20% | 25% |
ゴールドアリュール産駒 | 3回 | 4回 | 1回 | 12回 | 15% | 35% | 40% |
1着(チャンピオンズC&JCダート) | 1回 | 1回 | 1回 | 2回 | 20% | 40% | 60% |
2着~3着(チャンピオンズC&JCダート) | 0回 | 2回 | 2回 | 7回 | 0% | 18% | 36% |
4着~9着(チャンピオンズC&JCダート) | 2回 | 0回 | 2回 | 28回 | 6% | 6% | 13% |
10着以下(チャンピオンズC&JCダート) | 3回 | 2回 | 1回 | 13回 | 16% | 26% | 32% |
1着(東京大賞典) | 0回 | 1回 | 0回 | 1回 | 0% | 50% | 50% |
2着~5着(東京大賞典) | 2回 | 3回 | 3回 | 14回 | 9% | 23% | 36% |
根岸Sの勝ち馬 | 3回 | 1回 | 1回 | 3回 | 38% | 50% | 63% |
東海Sと平安Sの勝ち馬 | 3回 | 0回 | 1回 | 3回 | 43% | 43% | 57% |
フェブラリーステークスは単純明快な血統の縛りがある
こんなに分かりやすいレースはないくらいはっきりしていて、中央の芝にも地方のダートにも特別の適性がない系統だけを徹底的に押さえればいいというのは、ある意味では、初心者向けの傾向と言えます。
ゴールドアリュール以外のサンデーサイレンス系は、マンハッタンカフェ産駒のグレープブランデーのみが制し、
外国産馬でどう見ても北米テーストのスピード型がより台頭して、それ以外を、ダート向きの輸入種牡馬の産駒がカバーするといった具合。
要するに、サンデーサイレンス系を買わない方がいいという理解があれば、そこから序列を決めればいいわけです。
また、東京大賞典を勝つくらいなら中京からの直行にすべきとのデータも出ています。
言うまでもなく、大井の2000mと東京の1600mは対極にあるレースなので、短期間で連勝するような馬は、もはや、異常個体の類です。
10年に一度くらい現れればいいくらいで、そういう馬は当然、中央のG1でもちゃんと勝ち切れる実力者ですから、中京でも大井でも負けている馬を、あえて適性を買われた人気の順で押さえるのがミソです。
その違いについて、多くのファンは理解しているので、人気薄で押さえるという手段はハイリスクと言えます。
フェブラリーステークスの攻略ポイント
前述の種牡馬の縛りと、中央前哨戦の組の精査から、秋のG1シーズンで少し長かったというようなタイプに向く以上、東京の実績と年齢の壁については、しっかりとカバーしておきたいところです。
武蔵野SをチャンピオンズCの出否に関わらず、それなりに好走していることと、明けて6歳までなら5歳馬と同等とする以外、古豪と中距離以上に向くいかにもダート専門タイプは嫌って、
芝のような豊かなスピードや鋭い決め手といった武器をよく見極めて、最後は一番強い馬を時計の序列で決めるレースと据え置けば、
想像以上の波乱は起きないとできるので、まずは、近走インパクトのある走りをした馬の適性をしっかり見定めるのがいいでしょう。
地方で目立って強い馬は減っているので、上位組をピックアップすると、後はもう実力勝負となります。