ホープフルステークス 予想
目次
ジュベナイルフィリーズとフューチュリティSという、歴史も格式もあるGⅠ競走があるにもかかわらず、2歳重賞の頂点であったとされる年も多かった前身のラジオNIKKEI杯2歳Sの流れを汲むホープフルSは、
GⅠになるべくしてなっただけでなく、クラシック競走に向けた試走の意味合いが強く、阪神時代から数多くのクラシックウイナーを送り込んできた出世レースです。
皐月賞と同じ条件になってからも、そのいい流れは引き継がれ、下記したダービー馬が高頻度で登場しています。
ホープフルステークスの主な勝ち馬(後のダービー馬)
ラジオたんぱ/NIKKEI杯-<1991年~2013年>
・タヤスツヨシ 1994年
・アドマイヤベガ 1998年
・ロジユニヴァース 2008年
・ワンアンドオンリー 2013年
-旧ホープフルS-<1988年~2013年>
・ウイニングチケット 1992年
-ホープフルS-<2014年~>
・レイデオロ 2016年
・コントレイル 2019年<三冠馬>
ホープフルステークスの特徴や傾向
皐月賞と同じ舞台ということで、一般的に敬遠される向きもありますが、他の重賞競走よりも遥かに勝ちタイムの設定がブレないという、年末特有の天候の安定も影響する固定された走破条件により、
過剰に人気を集めない限り、実力ははっきりと出てしまうために、目も当てられないような酷い決着は、中山移設後は全くない状況が続いています。
少なくとも、皐月賞よりは人気馬を買えるレースです。
ホープフルステークスの歴代優勝馬
1着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2010年(ラジオNIKKEI杯) | ダノンバラード | 牡2 | 55 | 武豊 | 4 | 京都2歳S③ | ディープインパクト | オールアズワン | 牡2 | 55 | 安藤勝己 | 2 | 札幌2歳S① | ネオユニヴァース | コティリオン | 牡2 | 55 | C.ルメール | 5 | 500万② | ディープインパクト |
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2011年(ラジオNIKKEI杯) | アダムスピーク | 牡2 | 55 | C.ルメール | 4 | 新馬① | ディープインパクト | ゴールドシップ | 牡2 | 55 | 安藤勝己 | 3 | 札幌2歳S<2> | ステイゴールド | グランデッツァ | 牡2 | 55 | 秋山真一郎 | 2 | 札幌2歳S<1> | アグネスタキオン |
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2012年(ラジオNIKKEI杯) | エピファネイア | 牡2 | 55 | 福永祐一 | 1 | 京都2歳S① | シンボリクリスエス | バッドボーイ | 牡2 | 55 | C.ウィリアムズ | 5 | 東京スポーツ杯2歳S⑤ | マンハッタンカフェ | キズナ | 牡2 | 55 | 武豊 | 2 | 500万<1> | ディープインパクト |
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2013年(ラジオNIKKEI杯) | ワンアンドオンリー | 牡2 | 55 | C.ルメール | 6 | 東京スポーツ杯2歳S⑥ | ハーツクライ | アズマシャトル | 牡2 | 55 | 松山弘平 | 3 | 500万② | ゼンノロブロイ | サトノアラジン | 牡2 | 55 | 戸崎圭太 | 1 | 東京スポーツ杯2歳S⑤ | ディープインパクト |
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2014年(GⅡホープフルS) | シャイニングレイ | 牡2 | 55 | 川田将雅 | 2 | 新馬① | ディープインパクト | コメート | 牡2 | 55 | 嘉藤貴行 | 8 | 500万① | ブラックタイド | ブラックバゴ | 牡2 | 55 | 戸崎圭太 | 9 | 未勝利<1> | バゴ |
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2015年(GⅡホープフルS) | ハートレー | 牡2 | 55 | H.ボウマン | 3 | 新馬<1> | ディープインパクト | ロードクエスト | 牡2 | 55 | 田辺裕信 | 1 | 新潟2歳S<1> | マツリダゴッホ | バティスティーニ | 牡2 | 55 | C.ルメール | 2 | 500万<1> | キングカメハメハ |
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2016年(GⅡホープフルS) | レイデオロ | 牡2 | 55 | C.ルメール | 1 | 500万① | キングカメハメハ | マイネルスフェーン | 牡2 | 55 | V.シュミノー | 8 | 未勝利① | ステイゴールド | グローブシアター | 牡2 | 55 | 福永祐一 | 2 | 新馬① | キングカメハメハ |
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2017年 | タイムフライヤー | 牡2 | 55 | C.デムーロ | 1 | 京都2歳S② | ハーツクライ | ジャンダルム | 牡2 | 55 | 武豊 | 4 | デイリー杯2歳S① | キトゥンズジョイ | ステイフーリッシュ | 牡2 | 55 | 中谷雄太 | 8 | 新馬① | ステイゴールド |
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2018年 | サートゥルナーリア | 牡2 | 55 | M.デムーロ | 1 | 萩S① | ロードカナロア | アドマイヤジャスタ | 牡2 | 55 | C.ルメール | 2 | 500万① | ジャスタウェイ | ニシノデイジー | 牡2 | 55 | 勝浦正樹 | 3 | 東京スポーツ杯2歳S① | ハービンジャー |
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2019年 | コントレイル | 牡2 | 55 | 福永祐一 | 1 | 東京スポーツ杯2歳S① | ディープインパクト | ヴェルトライゼンデ | 牡2 | 55 | O.マーフィー | 3 | 萩S<1> | ドリームジャーニー | ワーケア | 牡2 | 55 | C.ルメール | 2 | アイビーS「1」 | ハーツクライ |
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2020年 | ダノンザキッド | 牡2 | 55 | 川田将雅 | 1 | 東京スポーツ杯2歳S① | ジャスタウェイ | オーソクレース | 牡2 | 55 | C.ルメール | 3 | アイビーS① | エピファネイア | ヨーホーレイク | 牡2 | 55 | 武豊 | 4 | 1勝「1」 | ディープインパクト | ||
2021年 | キラーアビリティ | 牡2 | 55 | 横山武史 | 2 | 萩S②・阪神 | ディープインパクト | ジャスティンパレス | 牡2 | 55 | C.デムーロ | 4 | 1勝クラス① | ディープインパクト | ラーグルフ | 牡2 | 55 | 丸田恭介 | 8 | 芙蓉S① | モーリス | ||
2022年 | ドゥラエレーデ | 牡2 | 55 | B.ムルザバエフ | 14 | 東京スポーツ杯2歳S④ | ドゥラメンテ | トップナイフ | 牡2 | 55 | 横山典弘 | 7 | 京都2歳S②・阪神 | デクラレーションオブウォー | キングズレイン | 牡2 | 55 | C.ルメール | 6 | 1勝クラス | ルーラーシップ | ||
2023年 | レガレイラ | 牝2 | 55 | C.ルメール | 2 | アイビーS③ | スワーヴリチャード | シンエンペラー | 牡2 | 56 | B.ムルザバエフ | 1 | 京都2歳S① | Siyouni | サンライズジパング | 牡2 | 56 | 菅原明良 | 13 | カトレアS | キズナ |
ホープフルステークス 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気 | 4回 | 1回 | 1回 | 0回 | 67% | 83% | 100% |
前走2000M/全条件 | 3回 | 3回 | 2回 | 39回 | 6% | 13% | 17% |
前走1800M/オープン | 2回 | 1回 | 2回 | 11回 | 13% | 19% | 31% |
重賞出走 | 2回 | 3回 | 1回 | 23回 | 7% | 17% | 21% |
重賞未出走 | 4回 | 3回 | 5回 | 45回 | 7% | 12% | 21% |
データを見るとG1になった途端、前走2000m勝ちの馬は勝てなくなってきた傾向がわかります。
G2の3年間の勝者は全て、前走が芝の2000mで勝っていた無敗馬だったものが、2000m初挑戦の2頭と2000m重賞の京都2歳Sで負けた馬が勝ったことで、どうにも、本番と前哨戦の使い分けのようなものが
出てきている気もするのですが、次の皐月賞も連勝した1800mで勝ってきた近2年の勝者は、ダービーまで無敗だったので、単純能力の差とすべきなのかもしれません。
G1昇格の前から、阪神時代と大きく変化したポイントが、この余力のあるなしの差でしょう。
コントレイルは世紀の名馬の可能性があるので置いておくとして、オープン連対実績のある馬が中山になってから2着止まり、コントレイルが勝った年は、
これに続いた馬が重賞初挑戦の無敗馬2頭であったので、揉まれた経験ではなく、真のスケール感がダイレクトに出るために、ここでは結果だけが求められる傾向が出ていると言えます。
ホープフルステークスの攻略ポイント
人気に応えたとか、新馬を勝っているとか、良い騎手が乗っているとか色々理由付けは可能ですが、現状のNo.1を探り当てるための一戦であるからこそ、無敗の根拠がはっきりしていることが重要となります。
負けても連は外していないとか、血統に見合った活躍であると思えれば、コントレイルのような異様な持ち時計のある馬でなくても、
2分1秒中盤という設定タイムに合わせて、乗り切れるかどうかを見極めればいいだけのことで、その時点で、大半の伏兵は除外できます。
1800mのオープン勝ちがG1昇格後の勝ち馬の共通項ながら、レイデオロのような2000m2戦2勝で悪いわけでもなく、
ちゃんと理由がある人気馬を見つけられなかった時に、血統か圧勝歴などの次のファクターで序列を決めればいいでしょう。
2、3着馬は前走勝ち馬ばかり。穴馬こそ、勝ってから挑む流れを大切にしたいレースと言えそうです。