ホープフルステークス2017 展望
今年は、牝馬が主役でもおかしくない年で、むしろ、距離延長で面白みがありそうな配合の馬はそちらの方が多い。
同じコースで棲み分けくっきりの阪神マイルのチャンピオン決定戦とは異なり、ただ、今後のことを考えるために挑むプレ皐月賞にしたいという主催者側の狙いがあるから、中山2000Mでもう一つのGⅠを作ることになったのだ。
大阪杯とのバランスをとったJRAの裁量ともとれなくはない側面もあるが、皐月賞と同じ舞台となれば、因縁をつけられる筋合いもない。
有力馬を5頭ほど挙げておく。
・出てくれば最有力
ワグネリアン<ディープ産駒・祖母ブロードアピール>
スケール感もさることながら、自在に立ち回れそうな中型馬の決め手を、ここまでは遺憾なく発揮してきての3戦3勝。
東スポ杯前までの極限の瞬発力ではなく、東京のハイペースで34.6秒で突き抜けたのだから、名実とも、世代トップ能力の持ち主といえる。
回避濃厚もここは目標設定として記す。
・本当はこの先を見据えてだろうけど
サンリヴァル<ルーラー×タキオン>
重馬場になれば…、と早くも妄想が先行しそうな配合の彼は、祖母がウメノファイバーで、それが出るか、ヴェルデグリーンが出るかで大違いという立場のまま、芙蓉Sから直行。この組は、例年よりは質が高かった。
・大久保流のハードローテの参戦になるかもしれない
ダノンフォーチュン<ディープ×Sキャット>
兄ダノンブライトは安定して走る堅実派だが、こちらは血統面から当たりのシグナルを示す直線勝負型の中距離馬。
ブレない戦法を手に入れて、力勝負で台頭の本格派。
・人気落ちで面白い
クリノクリーニング<オルフェ×パラダイスC>
ちょっとだけタガノアシュラと似た配合の彼が、函1800のレコードを更新した張本人。
黄金配合のクラシックホース2頭が、皐月賞で人気がさほどなかったことでも、同じ舞台での一発は期待できる。
・最後は
ジャンダルム<キティンズジョイ×ビリーヴ>
ダノンプレミアムとの使い分けと、本質的な手応えの差で、先を見据えて経験を積むためにこちらに回ってきたのだろう。
距離はもつが、気性面に課題がある血統。果たして。