ホープフルステークス2019 予想
何だかんだで、4頭回避の13頭立て。
昨年と偶然にも同じ頭数であり、1番人気はレイデオロの年から3連勝、それも実質的に完勝の連続であると考えると、俄然、人気上位勢には有利な展開となりそうだ。
そもそも、そういう考慮のようなものが必要な組み合わせではないと想定されていたから、実質、クラシックレースのスタートと言える。
素晴らしい才能が集った、最高の2歳チャンピオン戦・クラシック前哨戦となる。
◎ワーケア
○コントレイル
▲ラインベック
☆ブラックホール
注オーソリティ
△バンサラッサ、ヴェルトライゼンデ
普通のファンなら、このいずれかが本命である。
筆者も今回ばかりは、まともに検討をした。というか、一番強い馬を見つけたという方が正しい。
重賞馬や2戦2勝馬は、正直言って、例年ならば断然の2歳2000チャンピオン候補であり、高確率でその期待に応えていただろう。
しかし、それが5頭ほどいる。ある種のカオスである。
前走で普通の競馬をして、全くパッとしなかったパンサラッサは、あの未曽有の台風被害が発生する直前に京都で独走したロードカナロア産駒。
何の因果か、先週もその選択がファンの明暗をも分けた。
今年もロードカナロアは彼だけ。
しかし、どんなにグイグイ行ったところで…、であろう。
上手に競馬をさせることをどの馬にも求めてきた経緯がある。サリオスでさえ、あの巨体を3戦目のビッグレースでしっかりと使いこなし、かなり強力な面々を完封している。
ここの距離というか、今後の展望でそういう異質な巨漢は存在しないが、どの馬も自在であろう。
その中での争いとなれば、道悪の経験値と2歳馬にとって有意義な東京1800での圧倒的なパフォーマンスは、それだけでもコントレイル・ワーケアの優位性を揺るぎないものにさせている。
中山2000はエキセントリックなところがあり…、なんてデータ上は否定されているに等しい状況で、その経験値にプラスアルファがあるとすれば、元々持ち時計が速かったコントレイルの大幅更新と、スロー2戦も、同じ33秒前半の上がりで時計を3秒ばかり更新の、そのどちらが価値があるかという話になってくる。
全力は出し切らない方がいいが、そうでなくても、時計を出し過ぎるのはよろしくない。
そういう時期の競馬である。その中でもアドヴァンテージは、きっと余力の中に明らかな伸びしろ感じさせる何かがあるかどうか。
血統の解析を行った結果、有力候補であるワーケアには、流れを汲むラジオNIKKEI杯の実質最後の勝ち馬であるワンアンドオンリーと酷似した血統であると結論付けられた。
同じ道悪での経験があったワンアンドオンリーは、同じハーツクライの産駒。
おまけにノーザンダンサーが幾重にも重なることと、先輩はその従兄弟のヘイローの同系配合で3×4、後輩だと、母父父デインヒルがノーザンダンサーの母ナタルマの直系でありその3×3を配された大種牡馬であるとすると、ニジンスキー、ミスタープロスペクター、ダンチヒまで共通となって、配合がまるで違うようで、全く同じではないが、ほぼ同じとなる。
道悪の阪神で、ルメール騎手を背に独走。後の安田記念馬や重賞馬を粉砕した結果は、揉まれることで培ったわけでもないダービーの好位抜け出しでの戴冠に直結した。
ここは勝つ必要がない。
ゴールドシップやジャングルポケットは、もっと速い馬にやられている。
しかし、毎年ペースが違うのに、中山になってからは2分1秒台のタフな競馬で全て決着。
だから、人気馬が安定して走っているのだ。
決着をつけるわけではないと同時に、それでも互いの武器が見える一戦。
ワーケアには味方になるワンアンドオンリーとルメールの後ろ盾があるが、コントレイルには、世界の矢作とムーアとの因縁に燃えるものがあるユーイチの熱い関係性も心強い。
この他にも様々な物語はあるが、ワーケアが勝つことで、銀河系軍団のノーザンファームがノースヒルズの天才を粉砕したとなる。
ノースヒルズのスターホースであるワンアンドオンリーは、本当にワーケアの味方になってくれるのか。
余計なものを付け加えたことで、筆者、勝手に新たなる岐路に立たされるのであった。