ホープフルステークス2021-過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

ホープフルステークス2021の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。

過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第38回 ホープフルステークス(GⅠ)
グレード重賞(G1)
日程2021年12月28日(火曜)
発走時間15時25分
開催場所中山競馬場
距離芝2000m
コース右回り
賞金7,000万円
レコードタイム1:58.9

ホープフルステークス2021-の予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

ホープフルステークス2021の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気
46コマンドラインC.ルメール牡255.0 1.71
35キラーアビリティ福永 祐一牡255.0 5.02
712オニャンコポン菅原 明良牡255.0 6.63
815アスクワイルドモア武 豊牡255.0 7.14
58ジャスティンパレスC.デムーロ牡255.0 9.95
47サトノヘリオス岩田 望来牡255.0 13.96
713フィデル川田 将雅牡255.0 18.77
23ラーグルフ丸田 恭介牡255.0 83.08
34グランドライン三浦 皇成牡255.0 83.39
59ボーンディスウェイ石橋 脩牡255.0 111.610
610マテンロウレオ横山 典弘牡255.0 146.611
611クラウンドマジック岩田 康誠牡255.0160.112
22アケルナルスター柴田 大知牡255.0 164.413
814タイラーテソーロ内田 博幸牡255.0 167.814
11シェルビーズアイ松田 大作牡255.0 223.415
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠2回3回2回17回8.3%20.8%29.2%
2枠5回3回4回17回17.2%27.6%41.4%
3枠2回2回2回24回6.7%13.3%20%
4枠2回2回3回29回5.6%11.1%19.4%
5枠5回0回1回29回14.3%14.3%17.1%
6枠2回5回6回25回5.3%18.4%34.2%
7枠1回2回2回33回2.6%7.9%13.2%
8枠1回3回0回35回2.6%10.3%10.3%
人気1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気8回5回2回5回40%65%75%
2番人気5回4回6回5回25%45%75%
3番人気1回4回4回11回5%25%45%
4番人気4回2回1回13回20%30%35%
5番人気0回1回1回18回0%5%10%
6~9番人気2回4回6回66回2.6%7.7%15.4%
10番人気以下0回0回0回91回0%0%0%
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回3回0回18回4.5%18.2%18.2%
先行馬10回10回6回59回11.8%23.5%30.6%
差し馬9回6回11回59回10.6%17.6%30.6%
追い込み馬0回1回3回73回0%1.3%5.2%

ホープフルステークス2021-過去10年のデータ傾向

絶対視禁物でも、1番人気はワンターンオープン勝ちの関西馬ばかりで、それも皆勝っている

完勝の関西馬、クラシック候補堂々誕生の流れは、前身であるラジオNIKKEI杯2歳Sを遥かに凌駕する圧倒的安心感を体現してきた。

何しろ、1800でオープンを勝っており、東京か本来なら京都の2歳重要戦<クラシック向きということで重要なレースという意味>いずれかで、しっかりとした実績を残した馬がとりあえず強いのではなくオートマチックに勝っている。

おまけにいずれも1番人気なのだから、皆が思った通りの結果になっているのだ。

展開もあまり差がないようで、実は、勝ちタイムが馬場の荒れ具合がいつも一定ということもあるのか、昨年異様に馬場が重かったから時計が遅かったというだけで、2分1秒台でG1・2のホープフルSをどう乗り切るかのテーマが一貫している。

そろそろ雨馬場も想定しないといけないが、ほぼ例外ない感じで道悪の出走歴がある馬が人気になって、それにしっかり応えている流れなので、名前を覚えるとかそういうのも必要ない。

有馬記念で頭がオーバーヒート気味であっても、翌日の東京大賞典を買える環境なら、そちらに力を注いで、後は環境ビデオのように映像を流しておけばいいくらいの感じ。

唯一気になるのは、1800実績がここ4年は重要だったのが、そこにツボのありそうなのが朝日杯に入ったり回避したりとしているから、オッズが割れることは想定され、意外な結末は十分に想定される。

今は1800オープンが増えて、1勝クラスの同距離のレースがいくらか格落ちの気配。

細かいことではあるが、長い距離を使ってきた馬よりはコントレイルほど速くなくても、調整が恐らくしやすい1800以下のキャリアの馬を狙った方が合理的なのだろう。

G1になった途端来なくなった・勝てなくなったのだから、中山や阪神でいい結果を出した2頭よりも、余裕ある間隔の馬やそういうところでお釣りが残っていそうな初距離の馬を狙った方がいいだろう。

コマンドラインかラーグルフ辺りに、軸は絞られる。

1勝クラス勝ちの馬よりは、怪しげな間隔の2戦2勝馬の方がいくらか信頼できるレース

とにかく、1勝クラス<ほとんどが2000M戦>の勝ち馬が連勝できない。

レイデオロは中山の葉牡丹賞から連勝だったが、G1になったタイムフライヤーの年から、まるで存在感を示せていない。

後に函館記念でやってくれたアドマイヤジャスタだとか、昨年のある意味荒れた一戦で差してきたヨーホーレイクなど、ほとんど勝ち馬に影響を及ぼさないところで走ってきた馬たちばかり。

他は人気にもなっていないから、レース水準が極めて安定した見事な基準レースをキープするホープフルSだから、そちらの方々は最初からお呼びでない。

一方で、萩Sは勝ち馬も出しているだけでなく、2着馬と5着の馬を出し、好走確率は超高水準。

阪神であったことで、朝日杯に向かった勝ち馬のダノンスコーピオンは、新馬戦も阪神だったからというのもあるが、ロードカナロアの血の影響なども振り分けに使う要素になったのだろう。

2着だったキラーアビリティが登場する。

後は札幌2歳Sで価値があるか何とも言えない大差の2着であったアスクワイルドモアと、条件戦組が大半であるから、東スポ杯やアイビーSなどの気になる馬が総スカンのメンバー構成は、確かに大いに怪しい。

だからこそ、無敗馬を推すべきレースなのだろうと思う。

初年度は2敗馬がいきなり制したが、以降はここで3戦3勝とした断然のクラシック候補登場のレースであった。

マイル適性にとどまらないはずのコマンドラインはやはり狙いを下げてはいけないし、変な名前のオニャンコポン<西アフリカの方の言葉で「偉大な者」というような意味らしい>も当然バカにしてはいけないが、データ上は、2000巧者を狙う一戦ではないから、京都2歳S優勝馬未出走の歴史と照らしても、無敗で人気なら優劣をつける必要があって、前者をここはとったということ。

中京・阪神連勝のジャスティンパレスの方は、あまりハードなレースではないから、相手筆頭に敢えて押さえる。

ヨーホーレイクくらいの力はあるだろう

信じられないほどポカを犯す、前走芙蓉S勝ち馬

何と言っても、スロー逃げでほとんどの人が押し切ってしまうのではと思っただろう、あのランドオブリバティが代表的。

その前は、この間のJCで素晴らしい内容の2着<今のJCのレース水準なら高確率で勝っていたはず>で穴党の付け入る隙を完全に埋めてしまったあのオーソリティ。

あとはハイペースの早め進出で、高評価の4着と健闘した、皐月賞2着馬となるサンリヴァル。

しかし、決まって流れに乗っているようで乗れていないという共通項が、何とも痛々しくも映った有力候補たちであった。

ランドオブリバティに見られた逸走の真相は、やはり、長い距離で抑え込む様な型を最初から教え込んできたところで、それを開放するのに最も適さない3戦目がちょうど休み明けであり、また寒くなってくる時期というのも重なる。

負ける要因に挟み込まれた、本来有利なコース経験のある馬の呪縛は、同じように京都2歳S勝ちの馬は早々に来季へと進路を見定め調整期間に入っていくのと同じで、いずれもここでベストに持っていくのが非常に難しいというジレンマを抱えていると言って問題ない。

だから、負けている馬ということでラーグルフは、ロベルト系で2歳冬の阪神でも明け4歳1月の中山でも勝ち星のあったモーリス<産駒最初の重賞勝利もシンザン記念のピクシーナイトだった>という点は強調できるし、買うには買うが、こういう馬ほど頭で狙ってはいけないように思う。

宗像厩舎で丸田騎手なら、5番人気までくらいにしかならない。

騎手人気なども影響する時期であるから、事前の支持はもっと低い。

穴馬としてなら、相手にいいだろう。

ちなみに、消えた3頭は参戦年順に5、4、2番人気。

今年も派手に東京で勝ってきた馬がいるから、例年通りの感じに収まるだろう。

ホープフルステークス2021-出走予定馬の血統/成績/タイム

兄の体たらくになど興味も何もないコマンドラインが、ここも順調に勝ち進めるかを、一応確かめるための一戦!

コマンドラインの血統

兄はアルジャンナ。

みんな知っている馬だが、重賞は勝っていない。

あのコントレイルに面食らった東京スポーツ杯から、何かが狂ったように新馬戦で単勝1.1倍の支持に応えきった期待の星は、レースそのものを勝ち切れないでいる。

惜しかったマイラーズCも馬込みから抜け出すので手間取ったところで一手先を進んだケイデンスコールに差し負けたのではなく、勝ちを予想通りに奪われたような2着だった。

現状、またスランプのご様子。

1.1倍で新馬戦を制したコマンドラインは、牝馬クラシックの有力と目されたステルナティーア<ジュベナイルの敗因はこの対戦も影響してかと思われる>を正攻法抑え込みで、国枝調教師ならずとも皆をうならせたサウジアラビアロイヤルCが印象深い。

これまで連勝する馬が出ていなかった2歳G1・スピナウェイS圧勝馬であるコンドコマンドの兄弟だが、ようやく本物が登場。

種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト32回29回27回157回13.1%24.9%35.9%
ハーツクライ26回21回18回147回12.3%22.2%30.7%
ステイゴールド17回13回11回87回8.9%23.4%32%
ハービンジャー17回9回18回128回12.9%15.1%25.6%
ルーラーシップ13回13回18回112回12.5%16.7%28.2%
キングカメハメハ9回8回8回54回33.3%21.5% 31.6%
オルフェーヴル8回9回6回99回100%13.9%18.9%
スクリーンヒーロー8回6回2回49回2.8%21.5%24.6%
ロードカナロア8回4回4回37回11.1%22.6%30.2%
エピファネイア6回8回7回40回14.3%23%34.4%

高馬で鳴らした2億弱の取引価格となったアルジャンナは、最初からクラブ所有馬・サンデーレーシングの馬として何不自由なく育つコマンドラインに対し、血統ではコントレイルと双璧であるとほざきつつも再起を目指す。

そのきっかけを得るかはコマンドラインにとっても重要であり、寝業師に慣れなくとも息抜く道を探るためのヒントくらいは今から得ておきたい。

おためしは兄貴に任せて、弟はいいところ取りで…。

この一族は7代母クイーンズスタチュートから派生するボスラシャム・ヘクタープロテクター兄妹の欧州圏における活躍が名高いものの、どこか線の細い馬が多くなる傾向。

そういえば、ブリーフトゥルースというクイーンズスタチュートの孫にあたるセントジェームズパレスS勝ちの種牡馬が、母母父に入った外国産馬のマーナ―パスが何故かダートの新馬で下ろされて見事に人気で惨敗するというようなことがあったばかり。

これはマニアックすぎるアプローチながら、得意ゾーンと不得意ゾーンがしっかりと色分けされているようなところはある。

ヘクタープロテクター産駒も変なところがあって立派に内国産馬10頭が重賞を制するも、驚きの重賞勝ち鞍10個というヘンテコな記録を持つ。

得意なところでとことん強くて流れに呑まれるのが特性だとすれば、かなり毛色の違うレースに急な変化を求められるような格好で今回挑むコマンドラインとすれば必然のアプローチながら、極めて挑戦的な意義を持っているとできる。

一族の象徴である3歳秋のブリティッシュチャンピオン勝ちの名牝・ボスラシャムは、マイルの呪縛を打ち破り<全兄ヘクタープロテクターはダービーで連勝ストップのトップマイラー>、偉業を成したわけだが、珍しく最初から連勝している共通項からも、一流の素質を示しているコマンドラインには果たすべき役割がはっきりとあると思うのは筆者だけではないだろう。

ホープフルステークス2021-レース展開と最終予想

新馬戦よりもレースレベルが上がった時に、それこそコントレイルの2戦目、事実上の世界レコード級となる快時計で爆走した東京スポーツ杯のようなパフォーマンスで魅せることこそが名馬として扱われるための第一歩という見解は確かに正しいのかもしれない。

ところが今回人気の一頭に支持されるコンドコマンドは、それがまるで逆。

コントレイルやサートゥルナーリアなどとは違い、2度とも同じ東京1600の少頭数戦を勝ち抜いたということでも、そもそもここに挑んでくること自体が特異な存在となっている。

マイル戦で重要な中間のラップを各々記すと、

・新馬
<36.5-48.7-60.8>⇒1:35.4
→自身は4コーナー4番手から上がり34.3秒でまとめ、後続に3馬身差をつけ完勝。

・サウジアラビアロイヤルC
<37.7-50.0-62.6>⇒1:36.4
→自身は中団から3コーナー辺りで2番手に動いて、上がり33.5秒で早めの抜け出しから後続を完封。

それぞれに強さは認められるわけだが、新馬戦の方がよっぽど強かったというのが本当のところ。

6月デビューのディープ産駒で、牡馬とは言え500kg超の馬格がしっかりした中身の伴わないビッグボーイを動かして勝つのは、言われるほど簡単なことではない。

むしろ、ある程度流れてくれたことでルメール騎手にしても、普通の型を教えるための方針に当てはめるのは容易だったが、そうなると押していかないといけない面がある。

怖いけど、オッズは1.1倍。

そういう馬で何度も負けて苦虫を踏み潰したようなクリストフを何度も見てきたが、勝てるレースを負けるのはさすがに良くない。

ところが、反応が程々にズブくて直線でも完全に内が開いたわけでもなく、外に出してあげた方が楽に走れるという判断は見事に好結果に繋がり、じわじわエンジンをかけながらいざ鞭を入れてからしっかりとストライドを伸ばしゆったりフォームでも凄味を感じさせる力強いフットワークで、逃げ込みを図った2着馬・コンクパールに3馬身もの差をつけた。

グランアレグリアならもっと速く走れた展開だったろうが、クラシックを一応目指す、牡馬のディープ産駒なのだからむしろこっちの方がいい。

しかし、そういう後にもっと遅い重賞に出ていって、キレの牝馬・ステルナティーアが肩を並べるような支持を集めるレースであると、やはりやりづらかっただろう。

道中は我慢しながら、福永騎手のステルナティーアをじっくり射程圏に入れた追走にハメ込んだ新馬パターンを、遅すぎる異例の「5F連続・12.0秒以上要する展開」に合わせ、先に動かして楽に番手につけてから、今度はキレと総合力で牝馬に注目の集まっていた一戦を勝ち切って見せた。

半馬身とはいえ、この攻撃的な男の策に苦杯をなめたステルナティーアは、次走の阪神ジュベナイルフィリーズで、皆の知る通りに大幅マイナス体重で伸びあぐねている。

この時点で、総合力のマイルで死角を見せていたと今にしては思うわけだが、強い相手がいたのだという証明にもなった。

コマンドラインはこの時はプラス体重で、この間のジュベナイルのステルナティーアにちょうどそのまま差し上げたい10kg増での出走。

早くから完成することはあっても、馬体は未熟。

さりとて、大きくなればいいというものでもない若馬の調整の難しさからいって、目イチの完調の状態ではなかったはずだ。

無論、成長分大いにありの増量であることは間違いない。

この時のコマンドラインが示した有望さは、巧みにレースをリードできる柔軟性といいよりも、スローだからと言ってパフォーマンスに変化が出ないブレの少なさであったように思う。

若い馬には必ず、使った分の経験値アップと同時に、使い減りのリスクが比例してついてくる。

当然、完成がまだ遠い先というタレントは、この季節に目立つはずもないが、コントレイルなどは最初から最後まで強かった。

サウジアラビアロイヤルCと言えば、今はグランアレグリアであるが、彼女も紆余曲折はあったりしたものの、最後まで強かった。

そうした環境で、同じディープインパクト産駒であるビッグボーイ・コマンドラインが登場し、当たり前のように勝ち切ったのだ。

思えば、最初の年だけいちょうSとして施行のこのサウジアラビアロイヤルCは、過去3ディープインパクト産駒が制しているのだが、

  • 2017年 ダノンプレミアム <朝日杯フューチュリティS優勝>
  • 2018年 グランアレグリア <マイル戦を中心にG1を6勝>

父がサンデーサイレンス直仔でG1馬では、ハーツクライ産駒のサリオスも2歳王者である。

牡牝関係なく、皆自信をもって朝日杯フューチュリティSに挑み、牡馬はいずれも完勝も完勝。素晴らしいチャンピオンとして君臨している。

どことなく、コントレイルとダノンプレミアムやサリオスのちょうど間くらいの性質に見えるコマンドラインは、コントレイルもサリオスと別のレースで王者の認識を与えたもう一頭の無敗のチャンピオンだから同じラインに立ったことになる。

デイリー杯も2歳チャンプの登竜門であるから、今年もその覇者のセリフォスが堂々朝日杯に参戦。

こういうのは結果ではなく、その過程と内容が本番でどれだけ正確に能力値を反映するのかということは重要なのであって、もうほとんどもらったようなもの…、という感じであろうとなかろうと、人気なりの振る舞いが重要。

そういえば、あまり2歳タイトルの争いに縁のないルメール騎手。

ジュベナイル、朝日杯、ホープフルいずれも、1番人気馬には当然騎乗も、昨年までに勝ったのは、女王決定戦を制した際のメジャーエンブレム、ソウルスターリングといった男前な重厚配合の牝馬での2勝のみ。

巧みに馬群を捌いたレイデオロの年まではG2、有馬記念の前座だった重賞のひとつのホープフルSは、前身のラジオNIKKEI杯と合わせて3勝<アダムスピーク、ワンアンドオンリーとレイデオロ>の鞍上にとっても、いい加減制したい一戦。

何しろ、最終的に初代王者・タイムフライヤーからサートゥルナーリアまでは、自分のお手馬の時期が長かったわけだ。

運命の馬・レイデオロとの出会いも、またこのコマンドラインという有望株への騎乗にも、しっかりとした陣営の狙いが反映されたものが大いにあり、長期展望の中の重要戦で騎乗した者こそが主戦となる。

上手に勝てる騎手が必ずしも評価される世界でもなければ、ただ多く勝つ騎手が正義というわけでもない世界で、ほぼその両方を手にしているわがままな王者・ルメールならば、武豊のように朝日杯で最高の馬をついに得られないまま引退しそうな状況からようやく脱したように、勝てそうな時はしっかりとモノにしないといけない。

と、敢えてトップジョッキーを叱咤するための人気馬支持に打って出た、勝ち馬に乗りたいだけの筆者なのである。