マイルチャンピオンシップ2023の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

マイルチャンピオンシップの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第40回マイルチャンピオンシップ(G1)
グレード重賞(G1)
日程2023年11月19日(日)
発走時間15時40分
開催場所京都競馬場
距離芝1600m
コース右回り
賞金1億8000万円
レコードタイム1:31.3

マイルチャンピオンシップ2023の予想オッズ/出走馬(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

マイルチャンピオンシップ2023の予想オッズと登録馬

枠番馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ソウルラッシュJ.モレイラ牡558.0 7.03栗東・CW・稍重(水口)
7F 97.6-65.6-50.8-35.8-11.0(一杯)
栗東・坂路・良(モレイラ)
800m 53.8-39.7-25.3-12.2(馬なり)
12ビーアストニッシド和田 竜二牡458.0 59.014栗東・坂路・稍重(田中健)
800m 53.0-38.7-25.0-12.5(馬なり)
栗東・坂路・良(田中健)
800m 54.2-40.0-25.7-12.6(馬なり)
23ダノンスコーピオン団野 大成牡458.0 69.015栗東・坂路・良(団野)
800m 52.3-37.3-24.2-12.1(末強め)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.5-38.8-24.2-11.9(馬なり)
24エエヤンM.デムーロ牡357.021.88美浦・坂路・良(助手)
800m 51.8-38.1-24.8-12.1(強め)
美浦・ウッド・良(助手)
6F 82.7-67.3-52.2-37.3-11.3(馬なり)
35ジャスティンカフェ坂井 瑠星牡558.0 21.47栗東・坂路・良(調教師)
800m 50.6-37.1-24.3-12.3(馬なり)
栗東・CW・良(坂井瑠)
6F 82.7-67.0-52.1-37.4-11.6(馬なり)
36ダノンザキッド北村 友一牡558.0 37.711栗東・CW・良(助手)
6F 83.2-67.5-52.6-37.3-11.4(末一杯)
栗東・CW・良(北村友)
3F 38.2-11.4(馬なり)
47エルトンバローズ西村 淳也牡357.07.14栗東・CW・稍重(西村淳)
6F 79.2-64.4-49.9-36.1-11.4(直強め)
栗東・坂路・良(西村淳)
800m 53.7-38.3-24.1-11.5(馬なり)
48ソーヴァリアント池添 謙一牡558.0 24.79美浦・ウッド・良(池添)
6F 80.7-66.0-51.6-36.8-11.3(強め)
美浦・ウッド・良(助手)
5F 67.7-51.3-36.5-11.6(馬なり)
59シュネルマイスターC.ルメール牡558.0 3.91美浦・ウッド・良(嶋田)
6F 80.3-65.8-51.1-36.5-11.4(直一杯)
栗東・CW・良(助手)
7F 97.9-81.8-67.6-53.2-38.4-11.8(G前気合付)
510マテンロウオリオン横山 典弘牡458.0 30.110栗東・CW・稍重(横山典)
7F 97.4-65.8-51.2-36.5-11.3(一杯)
栗東・CW・良(横山典)
6F 84.5-68.9-53.4-37.2-11.4(末一杯)
611セリフォス川田 将雅牡458.0 4.02栗東・CW・良(川田)
6F 80.8-65.5-51.1-36.3-10.7(一杯)
栗東・CW・良(川田)
6F 80.2-65.3-50.9-36.3-11.3(馬なり)
612レッドモンレーヴ横山 和生牡458.0 13.76美浦・ポリ・良(助手)
5F 67.6-52.6-38.4-11.9(馬なり)
美浦・ポリ・良(助手)
5F 69.7-54.3-40.0-12.1(馬なり)
713セルバーグ松山 弘平牡458.0 56.313栗東・CW・稍重(助手)
6F 82.5-67.0-52.5-37.8-11.6(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.3-39.7-25.2-12.4(末強め)
714バスラットレオン鮫島 克駿牡558.0 328.116-栗東・坂路・良(鮫島駿)
800m 54.3-38.9-25.1-12.3(馬なり)
815イルーシヴパンサー岩田 望来牡558.0 38.312美浦・ウッド・良(助手)
6F 81.2-65.6-51.1-37.3-11.8(直強め)
美浦・ウッド・良(助手)
6F 85.6-69.7-54.8-39.3-11.9(馬なり)
816ナミュールR.ムーア牝456.08.65栗東・坂路・稍重(助手)
800m 55.8-40.3-25.3-12.0(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 58.4-42.2-26.5-12.2(馬なり)
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回1回1回17回5.0%10.0%15.0%
先行馬3回4回5回60回4.2%9.7%16.7%
差し馬11回13回9回121回7.1%15.6%21.4%
追い込み馬5回2回5回93回4.8%6.7%11.4%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠2回2回2回34回5.0%10.0%15.0%
2枠2回3回4回31回5.0%12.5%22.5%
3枠4回0回2回34回10.0%10.0%15.0%
4枠3回7回3回27回7.5%25.0%32.5%
5枠2回1回0回37回5.0%7.5%7.5%
6枠3回2回1回34回7.5%12.5%15.0%
7枠1回2回6回45回1.9%5.6%16.7%
8枠3回3回2回49回5.3%10.5%14.0%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト16回9回14回68回15.0%23.4%36.4%
ロードカナロア6回6回4回33回12.2%24.5%32.7%
ダイワメジャー4回3回6回27回10.0%17.5%32.5%
ステイゴールド4回1回3回14回18.2%22.7%36.4%
ヴィクトワールピサ4回1回2回13回20.0%25.0%35.0%
ディープブリランテ2回2回3回14回9.5%19.0%33.3%
キズナ2回0回2回3回28.6%28.6%57.1%
ジャスタウェイ2回0回0回6回25.0%25.0%25.0%
イスラボニータ2回0回0回0回100.0%100.0%100.0%
キングカメハメハ1回4回1回15回4.8%23.8%28.6%

マイルチャンピオンシップ2023 - 過去10年のデータ傾向

本流は富士Sのまま

そもそも、いよいよと言うべきか、スワンS経由の参戦馬が今年は皆無となった。

歴史的珍事だが、それだけ、阪神Cにも魅力があり、このレースそのものが、香港マイルの前哨戦という位置づけにもなっていて、別路線と化している。

マイルチャンピオンシップができる前までは、マイラーたちの目標が本当に少なったというのは、大昔のことのような感じになってきた。

京都でこのレースを行うのは、2019年以来。

安田記念勝ちのインディチャンプと、秋の天皇賞で好走した人気のダノンプレミアムという組み合わせだったが、この年は空振りだった富士S組は、阪神で2度馬券に絡み、2018年以前だとほぼ確実に好走馬を出していた。

レース間隔もちょうどいいから、東京はそもそも走りやすく、ある意味で潰しが利く面もあって、レベルが高くなるというか、事実上、このレースのステップは毎日王冠とその富士Sという感じになってしまったので、同じ距離の好走馬は、少なくとも人気だったら買わないといけない。

富士Sで1、2番人気の馬が、大抵、他路線の毎日王冠などの組に人気面で譲り、いつも人気以上に走るという昨年のようなパターンが定例の着順となっているくらいで、好走実績がある馬を除けば、連対が条件。

ナミュールは時計こそ速すぎたが、安田記念参戦馬より速く走ったのだから、それらと同等の評価くらいはしないといけない。

毎日王冠組の取捨のポイントは、勝ちタイムに収束していく

今年は昨年と比べても、実に1秒以上遅い決着。

昨年の好走馬は、追い比べで敗れたダノンザキッドの逆襲となったが、本質的に、勝つと反動が出る傾向なので、勝ち馬は天皇賞も好走するくらいの100万馬力感全開で来ないと、どうしてもタフに闘い切れない。

サリオスは見事に罠にハマっていたが、それは最後の京都開催のダノンキングリー、その前年のアエロリットという、鞍上強化というか、変更せざるを得なかったことの影響に加え、いずれもがかなりの快速決着直後。

速くなる毎日王冠は、天皇賞に繋がるのが通例だが、天皇賞はもう単独の大レースと化して、札幌記念以降のG2を使う主力は近年ほど珍しい。

本筋の使い道ではないからこそ、王道のように見せて勝った馬は、マイラーらしく速く駆け抜けて、叩き2戦目で力を発揮できずに秋を終える。

3歳馬がマイルのエース級を叩いたことは喜ばしいが、それでも、まあまあの時計であったから、期待よりずっと走らなかったエエヤンが、買うべきかどうかの鍵を握り、その次が人気だったジャスティンカフェ、あとに勝ち馬のエルトンバローズ…。

いずれも少しパンチ不足か。帯に短し襷に長し。

安田記念から直行と言えば、4歳時のモーリス

グランアレグリアはずっと秋の2戦目に選んできたが、いずれも完勝。

阪神かどうかは関係なかったはずで、京都でもいずれかはタイキシャトル並みの独走を決めていただろう。

モーリスは休み明けというか、調整が不十分ということもあり、香港遠征を踏まえた叩き台のつもりで、安田記念から直接参戦。

イスラボニータの不測の事態発生で、後方からの追い上げとなったのに対し、普通に走らせることを自分の仕事を考えるムーア騎手が、本来のモーリスを再現することで、あっけなく完勝。

香港ではもっと強かったのだから、どうにもならない。

モーリスはまだ若さが残った春を経て、一気に成長して見せたが、既に、海外にも古馬G1にも挑み、何より、秋の関西でG1を2年続けて使われたセリフォスに、似たような軌跡を辿ってもらおうという筋読みは、悪手になどなりえないだろう。

叩いてよくなるタイプと証明したNHKマイルCだとか、今春のドバイターフなど、寒い時期から暖かくなる段階になると、少しだけ助走距離が求められるようだが、夏デビューの馬だけに、秋の仕上げは難しくない。

人気でも買える馬の一頭だろう。

ダノンザキッドも似たようなものであるから、狙い方としては同じとしたい。

人気になると、あることが気になってくる

近10年に限れば、半分来て、もう半分は一応半分より上に走るだけという展開。

大体、後手後手に回って、遅れて差してくるあるあるのパターンが定番化。

見た目は悪い着順ではないが、シュネルマイスターの昨年の例がまさにそれで、期待以上に動けない馬が多数という感じ。

前哨戦を勝つか、あるいは安田記念の連対馬が人気になる。

期待に応えた馬は、グランアレグリアが前走他距離G1を経た連覇、天皇賞好走で同じダノンプレミアムやイスラボニータ、富士Sを勝った年は3着止まりだったダノンシャーク。

来なかったのが、非根幹距離重賞快勝馬3頭と、安田記念の内容の割に売れすぎた3歳G1勝ち馬の2頭。

古馬の根幹距離戦を経ているとか、安田記念を勝っている、際どく2着などなら、まず好勝負だが、前哨戦で走りすぎても、また走らな過ぎてもダメで、人気になると、前走内容がほとんど全ての可能性を暗示する傾向。

シュネルマイスターかナミュール、実績ではもう超えているところもあるセリフォスのいずれかだが、今年まだ勝ってない馬の方が、いくらか上がり目があるという見立ては、そこまで変な狙い方でもない。

東京参戦の人気馬が過剰な支持を集める時ほど、今回本命に推すセリフォスには有利に働く。

マイルチャンピオンシップ2023- 出走予定馬の血統/成績/タイム

連覇濃厚で、再び軌道に乗せて、リバティアイランドにエールを送るという出来レースに、賛成の一票

セリフォスの血統

セリフォスという馬は、マイラーの血に囲まれた環境で誕生した、ディフェンディングチャンピオンだ。

そもそもが、このレースで2005~07年まで、3年連続で連対、5、6歳時に連覇のダイワメジャーが父なのである。

母父のルアーヴルは、一応ジョッケクラブ賞=フランスのダービーウイナーながら、その父のノヴェールは3、4歳時に、1位入線も失格処分となったフランス2000ギニーを含めると、6度もマイルのG1で連対している馬。

また、フランスダービー前々走に、ルアーヴルは1400のリステッドを勝っている。

母母父父はヌレイエフ産駒で、同時代にキングマンボの母になるミエスクがいたので、不運もあった名マイラーのソヴィエトスター。

どう転んでも、どこの国はまだしも、マイル戦線にフィットする血を持つセリフォスは、高速の上がり勝負に対応する特殊な才能を2戦目の新潟で証明しつつ、時計の限界も同時に示してきたが、今年の安田記念では、ついに1分31秒台で走破。

東京でソングラインに敗れるのは、2着であれば名誉なことと、そのライバルであるシュネルマイスターが語っているかどうかはともかくとして、このライバル関係が、あのヌレイエフの大物コンビとよく似た関係性であることを思えば、このセリフォスには、第三の男として登場するウォーニングとよく似た道を歩んでもらいたい。

一つ年長の男女コンビに対し、弟の一頭という構図は、昭和と平成の時代の狭間にあった欧州マイル物語の再現のようにも思えてしまう。

マイルチャンピオンシップ2023 - レース展開と最終予想

安田記念のレースぶりは、昨秋の阪神開催だったマイルチャンピオンシップ・CSとは正反対というか、通ったコースが真逆。

人気になるセリフォス、シュネルマイスターの動きは、レースの展望をする上で、最も重要なファクターとなる事だけ確かだろう。

周りに付き合うように、末脚に自信があったようなレーン騎手が、少し前の位置にシュネルマイスターやサリオス<これは前走レコード勝ちだった毎日王冠の反動もあった>らがいたのは事実も、少し、構えすぎたような、若干誤ったマークの仕方であった。

現に、直線に入るところでは、外に振っていった関係でほぼほぼ殿。

中間のラップは、35.1-46.6-58.5であり、お世辞にも、好騎乗とは言えないポジショニングだったことは、セリフォスの名誉のためにも強調すべきポイントであろう。

ただ、ソダシもソウルラッシュら、人気勢に対抗できそうな実力のあるグループも、この展開は位置取りそのもので有利でも、得意な展開とはならなかった。

元より、反応が頗るいいマイラーとして売り出していった、ダイワメジャー産駒の中では異質な存在であるセリフォスは、直線で猛然と大外を進出し、瞬く間に、内にいた全てのライバルをねじ伏せてしまった。

勝ち時計の1:32.5は、自身の持ちタイムよりも少し遅いくらいだが、まるで他とは性能が違うという結果に、衝撃的なアグネスデジタルの芝初勝利の際、このレースを制したあの年のことを思い出したファンも多かった。

一方、それをドバイで再現しようと思った前々走・1800Mのターフでは、ちょっと位置取りの部分でハマらないところはあったが、直線では思惑通りに外に出し、最後の伸びでは完全に再現のパターンであったが、見事に、終いの100M弱が限界を感じさせる伸び負けという感じで、ロードノースを交わすどころか、前半からふわふわしていたダノンベルーガ他、日本経由の伏兵・シャールズスパイトにも差された5着。

言い訳無用、レース選択の上で、距離適性の見極めが甘かったというか、ハマらなかったという残念な結果であった。

レーン騎手はこれを機に、継続騎乗叶った安田記念で、休み明けと58を初めて背負うということまで考え、今度は内枠だったことも踏まえた上で、真っ向勝負の手に出る。

逃げたウインカーネリアンの作ったリズムは、マイルCSのそれとは全く異なり、34.2-46.0-57.6であり、それをほぼ好位抜け出しの形。

おまけに、揉まれてよくなかった前走のこともあって、ならばと、よりそうした部分を強化していこうという積極的な発展を狙った、馬込みを抜け出す形をとりつつ、少しは終いの伸び負けがあったものの、進化したセリフォスは、またしてもは置かれて差してきたいつもの感じのシュネルマイスターに先着。

ここで、シュネルマイスターはその前に、新装の京都で行われたマイラーズCを快勝したことが思い出されるわけだが、それを再現したような安田記念の結果は、京都ではマイナスにならない、助走装置たる下り坂を120%活用する、必勝のパターンを確立したようで、今回本当に久々の川田替わりであるセリフォスにしても、実は、普通の型を手に入れかけているのだから、ソングラインだってこの関係の深く絡む力の拮抗した同士、進化は若い馬の方がより伸びしろの点で優位となるところで、シュネルマイスターは毎日王冠でも相変わらずだったから、結果的には、昨年と同じことは起きそうな予感はある。

相手がシュネルマイスターであると決めつけなかった、前走のレーン騎手の判断は、正攻法を好む川田騎手には、かなり大きなアドヴァンテージとなりそうだ。

その辺り、オークスの頃からリバティアイランドに課題として与えながら、十二分に正解と言える結果を出し続けている姿を、まるでよく似たようにこのステーブルメイトも同時期に、ほとんど同じような内容で、結果も上々というところで、一心同体とは言わないまでも、リバティアイランドがほぼJC好走が見えているところで、セリフォスが崩れずところを想像するのが難しかった、というのが本音でもある。

結果としては、1年勝てていないセリフォスは、確実に、川田式の成長を促す狙いを理解しながら、ゆっくりとした本物のダイワメジャー産駒らしい曲線を描きつつ、今まさに、絶頂期に入りかけている。

父はもう一年かかったが、それとは違って、クラシックを使わないことで、大きな消耗はなかったセリフォスは、順調に走れる中内田調教師の考え抜かれた消極的戦略<無論、誉め言葉であると同時に、伸びしろのある馬には最も効果的な手法>も味方につけ、川田騎手とのコンビで、かつてのモーリス的進化を体現しかけている。

一応は、クラシックも視野に入れた、2歳時の4戦という使われ方があり、実は、その後の約2年で、わずかに6戦したのみ。

一度も大敗はないが、4着が全て春のG1であったことからも、香港マイルを前に、ここで崩れてしまっては、厩舎の中に不穏な空気が流れかねない。

いい流れを2週引き継ぐことが、最強への道を歩む、中内田厩舎の3大スターの内2頭の、実質的な使命。

プログノーシスも、まさにセリフォスが描いた軌跡を今年になって、才能開花の形で成功の道筋を作り、厩舎の発展に繋がる自信を生んだ功労者となっているが、それにより確度の上がった後輩たちが、面白いように結果を出している。

最初の隆盛の時代を迎えた中内田厩舎に、川田騎手は欠くことのできない存在であると同時に、こうした才能ある競走馬を預かった時、結果が立て続けに出せる状況に入ったところで、崩れることはない。

ここでセリフォスが大崩れすれば、厩舎としては、再三の対イクイノックス作戦が、今度も不発に終わる可能性が急に割合的にも大きくなってしまう。

この舞台での連外しは、香港遠征前に自滅にも近く、結果も内容も求められる、非常に大事な1分30秒であると、筆者は考える。

川田将雅は自信を持って、セリフォスを駆るはずだ。