NHKマイルカップ2017 展望

レーヌミノルが出てくるかもしれないし、皐月賞の結果如何では、ペルシアンナイトやサトノアレスが有力馬として浮上する。

レベルが低いのは、第一にスピード型の牡馬が頼りないから。

スローの展開で逃げ切ったトラスト以外、あとは重賞を勝てていないボンセルヴィーソが先行して3戦連続好走しているだけという、実に残念な結果が続いている。

差し馬ばかりが台頭しているのではなく、重賞級の先行型がいないのだ。

そのキーマンとなるボンセルヴィーソが、勝ち切れそうでまたしても勝負弱さを見せるゴールシーンとなったニュージーランドTは、雨の影響以上に、前に行けるという武器を最も悪用したような丁寧すぎるラップづくりに終始したメイソンジュニアが、当たり前のように逃げ粘り、うまく内に入って伸びてきたジョーストリクトリがせこく抜け出すという、何とも言いようのない凡戦となってしまった。

一応、先々を見通して、オープン2勝で賞金は十分足りているタイムトリップの上がり1位の記録には、あわよくばの狙い目はあるのかもしれないが、それだとあまりにも味気ないGⅠレースになりかねない。

世紀の激走馬・ピンクカメオだって、GⅠを使われていた良血という一応の買い材料はあった。

距離実績かトライアル好走歴がないのであれば、3月以前のマイル実績を最重要ポイントとするのが常道であり、そうすると冒頭の3頭が出てくればの条件で、人気に応える展開を希望する見立てとなる。

まあ、そんなに単純ではないだろう。

奇跡的にソウルスターリングが出てきたとして、さすがにローテが厳しいようにも感じるし、意外な伏兵が眠るスプリングS組も、上位組にスピード勝負への適応力が大いに疑問であり。

コウソクストレートの左回りへの適性の一転突破に期待する以外は、かなり低調なマイル路線からピックアップするより他はないだろう。

牝馬なら重賞掲示板程度の実績でも、勝った馬が強ければ出番はある。

例年なら軽視すべき、クラシック本戦からの転戦組は、レースレベルの補完という意味で、今年は人気でも逆らわない方がいいように思う。