NHKマイルカップ2021 予想
NHKマイルカップの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
3歳マイル王の栄冠をかける熱い戦い!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第26回NHKマイルカップ |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2021年5月9日(日曜) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 東京競馬場 |
距離 | 芝1600m |
コース | 左回り |
賞金 | 1億500万円 |
レコードタイム | 1:30.5 |
NHKマイルカップ予想2021の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)※予想オッズ&最終追い切り更新!
枠順 | 出走予定馬 | 騎手 | 1週前追い切り | 最終追い切り | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アナザーリリック | 津村 明秀 | 美浦・南W・良 5F 67.0-52.3-39.0-12.9(一杯) | 美浦・南W・良 5F 69.3-53.8-39.9-12.1(馬なり) | 牝3 | 55.0 | 26.1 |
1 | レイモンドバローズ | 浜中 俊 | 栗東・坂路・良 800m 53.4-38.3-24.6-12.1(馬なり) | 栗東・坂路・良 800m 56.4-39.4-25.0-12.3(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 61.3 |
2 | バスラットレオン | 藤岡 佑介 | 栗東・坂路・良 800m 50.5-36.5-24.1-12.2(一杯) | 栗東・坂路・良 800m 56.6-41.2-26.6-12.6(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 4.7 |
2 | ルークズネスト | 幸 英明 | 栗東・CW・良 6F 78.1-62.9-49.3-36.7-11.9(一杯) | 栗東・CW・良 6F 82.5-67.1-53.1-39.7-12.6(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 8.8 |
3 | リッケンバッカー | 横山 武史 | - | 栗東・CW・良 5F 74.6-59.0-43.6-13.7(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 36.7 |
3 | シティレインボー | 三浦 皇成 | 栗東・CW・不良 6F 82.0-66.3-52.6-39.9-12.7(馬なり) | 栗東・坂路・良 800m 53.4-38.4-24.8-12.5(一杯) | 牡3 | 57.0 | 128.4 |
4 | グレナディアガーズ | 川田 将雅 | 栗東・芝・不良 6F 83.7-66.3-51.1-37.2-11.6(馬なり) | 栗東・坂路・良 800m 54.9-39.3-25.3-12.2(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 4.0 |
4 | タイムトゥヘヴン | M.デムーロ | 美浦・南W・稍重 5F 67.0-51.5-38.8-12.5(馬なり) | 美浦・南W・良 5F 66.0-50.6-37.3-12.5(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 25.8 |
5 | ソングライン | 池添 謙一 | 美浦・南W・重 5F 69.6-53.5-39.1-12.1(馬なり) | 美浦・南W・良 5F 68.3-52.1-38.5-11.9(直強め) | 牝3 | 55.0 | 16.7 |
5 | ゴールドチャリス | 田中 勝春 | 栗東・CW・良 4F 53.6-38.8-12.2(馬なり) | 栗東・CW・良 4F 53.4-38.5-12.0(馬なり) | 牝3 | 55.0 | 216.5 |
6 | ランドオブリバティ | 石橋 脩 | 美浦・南W・良 5F 67.0-51.5-38.1-12.2(馬なり) | 美浦・南W・良 5F 67.6-51.7-38.0-12.5(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 21.4 |
6 | ヴェイルネビュラ | 戸崎 圭太 | 美浦・南W・稍重 5F 66.2-51.5-37.5-12.8(一杯) | 美浦・南W・良 5F 68.5-52.5-37.8-12.9(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 79.1 |
7 | シュネルマイスター | C.ルメール | 美浦・南W・良 5F 63.5-50.3-37.1-12.6(一杯) | 美浦・南W・良 5F 66.5-51.7-38.1-12.1(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 4.8 |
7 | ホウオウアマゾン | 武 豊 | 栗東・CW・不良 7F 95.2-78.9-63.7-50.1-37.7-12.7(一杯) | 栗東・坂路・良 800m 53.6-38.8-25.0-12.4(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 9.2 |
7 | ショックアクション | 田辺 裕信 | 栗東・坂路・良 800m 51.9-37.4-24.1-12.3(叩き一杯) | 栗東・坂路・良 800m 52.8-37.7-24.3-12.0(末強め) | 牡3 | 57.0 | 101.2 |
8 | ピクシーナイト | 福永 祐一 | - | 栗東・坂路・良 800m 51.3-37.6-24.5-12.3(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 11.5 |
8 | ロードマックス | 岩田 望来 | 栗東・坂路・不良 800m 53.1-37.9-25.0-12.2(一杯) | 栗東・坂路・良 800m 52.8-38.0-24.7-12.4(馬なり) | 牡3 | 57.0 | 105.1 |
8 | グレイイングリーン | 武藤 雅 | - | 栗東・CW・良 4F 55.0-40.4-12.5(G前仕掛け) | 牡3 | 57.0 | 117.7 |
NHKマイルカップ予想2021 - 過去10年のデータ傾向
混戦を読み解くカギとしては逃げて不思議ない有力牡馬ばかりという難題へ挑むこと!
東西トライアルの好走馬は先行型でもいいという傾向
NHKマイルC創設当初から、トライアル競走として位置づけられてきたニュージーランドT<以下NZT>を使ってきた組は、過去10年で4勝。
その内容を分析してみると、
・2011年 グランプリボス /NZT3着から巻き返し
前走/阪神開催<3-5> → 本番<6-5>
*<(2角-)3角-4角/通過順>
・2012年 カレンブラックヒル /NZT→マイルC連勝
前走<2-3-3> → 本番<1-1>
・2013年 マイネルホウオウ /NZT7着からの巻き返し
前走<11-8-4> → 本番<16-14>
・2018年 ケイアイノーテック /NZT2着からの巻き返し
前走<8-8-5> → 本番<17-15>
戦法がよりアグレッシヴになったのは、無敗馬であるが故、選択肢が多いようでこれまで通りの型を踏襲したようなスロー逃げ成功のカレンブラックヒルくらいなもの。
中山より東京でタイトに流れる年などほとんどないので、戦略とすると賢明だったとできる。
同時に、中山以上に道中がゴチャつきやすい直線をよくみるこのレースの特性からも、前に行っているくらいでないと対応はできない。
2013、18年は差し馬の台頭となったが、それでも極端な追い込みではないNZTの結果は、かなり本番の戦法に好影響を及ぼしているのであろう。
アーリントンC組も、逃げ馬のミッキーアイルは連勝したが、有力とされたトライアル競走になって以降の勝ち馬であるタワーオブロンドンとタイセイビジョンらは、差し切りを決めた直後の本番で、見事に揉まれてしまった。
追い込み一気はほとんど決まらないので、中山で捲り好走もアテにはならない。
今年はオールオッケーであろう。
今年、桜花賞、皐月賞一桁着順組はいないのだが…
クラシック第一冠参戦の馬は、最初の方からそれなりの数がいたが、初めて勝ったのは2005年のラインクラフト。次も牝馬のピンクカメオ。
遅れて、2015年のクラリティスカイが最初の皐月賞参戦馬の勝利であった。
その後も、桜花賞組が2勝、皐月賞組もアドマイヤマーズが優勝。
両方好走は難しいものの、決まって、1月までに行われた一連の重賞レースで結果を出しているような馬は、クラシック戦に入らないこのNHKマイルCの位置づけからいって、至極当然の傾向だろう。
いつも来るわけではないが、今年桜花賞惨敗の2頭が登録。
で、普通は怪しいのだが、NZT6着のゴールドチャリスよりも遥かに速い時計で走破した桜花賞組を無理に切ることはない。
その時計の限界点が、もう少し柔らかい展開ならもう少しだけ伸びしろがありそうな…、参戦濃厚であるソングラインのクールキャット効果<新馬戦で彼女に負けたのがソングライン>に期待するのも悪くない。
左回りの方が、紅梅Sで示した先行粘り込みの性質を活かせる可能性はある。
毎日杯は本来、クラシックへ向けたの裏ローテに入るレース
クロフネやディープスカイ、ダノンシャンティら連勝馬を無価値としたいのではなく、例えば、アルアインでありブラストワンピースといった面々と、この連勝馬がマイル適性により偏っていたのか、ということ。
タイキフォーチュンもキングカメハメハも毎日杯を経ていたが、名馬が出ているから輝いて見えるだけで、この組が絶対的に強いと思い込むのは、単なる盲信であろう。
皆が、中距離適性を示す過程で、21世紀に入ってからはダービーへ向けたローテにこのマイルCも毎日杯も使われるようになった。
登録馬そのものが、見せ場なしに終わったダディーズビビットだけという今年、また抽選対象となると少し皮肉。
本来は路線外のG3であり、いつの時代もクラシックの方にコネクションが強いとすべきなのが毎日杯なのである。
このレースと蜜月関係を築いたを時代を思えば、何とも水臭い話ではあるのだが。
シンザン記念の勝ち馬はいつも有能とは限らないが、トライアルと同格の時代に無視はできない
たったの2回しか勝っていないが、タニノギムレットが押せ押せローテで登場した約20年前から、シンザン記念そのものの位置づけが変化している。
今年も牝馬のクラシック候補に上っていたククナが参戦。
枠の不利もあって、運のなさや勝負弱さを露呈したわけだが、この組はやけに元気だ。
勝ち馬のピクシーナイトには、戦法から何までびっくりさせられたが、見事な好時計勝ち。
これに続いた組もまた優秀だった。
・2着 ルークズネスト <当時は未勝利勝ち直後の参戦→次走ファルコンS勝ち>
・3着 バスラットレオン <前走朝日杯4着→以降マイル戦で連勝し、NZT大楽勝>
巻き返しがあったのが素晴らしいのではなく、朝日杯参戦の馬登場のシンザン記念は古い傾向に倣った形ではあったものの、2歳王者をバスラットレオンに先着のルークズネストがしっかりと負かしているのだ。
内容的にはグレナディアガーズの自滅だったが、そこに至るまでもっとフラフラ走っていたのはルークズネストの方。
バスラットレオンは陣営の期待通りに結果を残したまでだろうが、主要レースに参戦馬が多かった割に相手は楽だったわけだが、力差を着差に示した格好。
ピクシーナイト自身、朝日杯の中心馬になったレッドベルオーブとデイリー杯で大接戦のホウオウアマゾンにいいようにやられたアーリントンCだったが、これは明らかにテーマを持った逃げ。
いつもならもっと牝馬が有力になるシンザン記念は、当然、桜花賞と同じ距離だからそうなるのだが、このマイルCに最初の10年では、3頭のシンザン記念勝ち馬が絡んでいた。
これに朝日杯組はトライアル出走馬にも絡んで、やはり、コネクションの強いレースとなっている。
NHKマイルカップ予想2021 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
諦めない底力を何度となく示してきたロベルト系から、ついにこのレースの勝ち馬が出るのか。
- ピクシーナイト
- ルークズネスト
- シティレインボー
その全てに、ヘイロー系のクロスと併発の形でノーザンダンサーやその周辺の著名な種牡馬のクロスが発生しているものの、唯一、ピクシーナイトだけはサンデーサイレンスの血が母系にはなく、代わりに母父キングヘイローのまた母の父であるヘイローがクロスする配合。
キングヘイローも2、3着馬を同時送り込んでおり<2007年のローレルゲレイロとムラマサノヨートー/前者1番人気、後者は殿人気>、何となく特徴をそのまま示したような?結果も出しているし、ルークズネストのBMSであるディープインパクトは直仔が2勝、昨年は孫のラウダシオンが優勝している。
フジキセキを母父に持つシティレインボーにしても、祖父は快レコードウインのダノンシャンティを送り込み、東京マイルへの適性<翌週開催のヴィクトリアマイルでは15回で4勝と驚異の好相性を示す>を大いに証明している。
血のバランスを重視した多様な配合を試みるのは、クラシックに向けたチャレンジであるから、その手の配合で成功のリアルインパクト<ラウダシオンの父>はここでは敗れたが、結局、次走勇躍挑んだ安田記念で歴史的勝利を収めている。
サンデーサイレンスが入る馬は、主要路線とはまた少しずれるNHKマイルCとはいっても、実に、ディープスカイ<父父>以降で13連勝中。
良馬場と限定して、それを除いても、ラインクラフト<母父>から14連勝中。
外国産のキングマン産駒が一定の支持を集め、2歳王者も血統背景の似ているフランケル産駒が中心のレースだから、変なサドラーズウェルズ×デインヒル縛りが発生しているが、キングカメハメハ以降で時計が1秒くらい速くなってから、外国産馬がそれだけ勝っていないということになる。
桜花賞も時計限界がエリザベスタワーとソングラインの壁になったが、32秒台ならみんな走れる。
ロベルトにそういうアプローチは全て不利となってきたが、
・ロベルト直系 /4頭登録 /歴代優勝馬なし
・母父ロベルト系 /1頭 〃 /ピンクカメオ
・母母父ロベルト系 /1頭 〃 /マイネルホウオウ
・父母父ロベルト系 /なし /歴代優勝馬なし
一応、母母母父ロベルトのクロフネは自身と、初代覇者タイキフォーチュンと近親のクラリティスカイや東京で何度も快走のアエロリットを勝ち馬にした実績もあって、必ずしも、フレンチデピュティの血が圧倒的に有利というだけではないのも確か。
サドラーズウェルズの入った馬はエルコンドルパサー以降では、メジャーエンブレムくらいしか勝ち馬を出ていないので、今年のロベルトの壁はそちらになると思っていたが、母母父のシングスピールのアドマイヤマーズもいるから、これも小さな壁に過ぎない。
モーリスのマイル適性とエピファネイアのそれとでは、かなり差に開きがある。
一番最初の時点で示したスピード能力も違っていたから、その辺りは、シンボリクリスエスとグラスワンダーの能力の違いそのものとも言える。
もう、ロベルトの壁は存在しない、のかも。
という前提から、ここで推すのはピクシーナイト。
父と同じく、新馬戦は1400Mだった。父ほどの圧倒的スピードではなかったが、1戦挟んだシンザン記念では、父も挑んで無残にミッキーアイルらに完敗して苦闘の3歳春を予感させた父の姿はそこにはなく、福永騎手が思い切った逃げを敢行し、前述の活躍馬を抑え込んだ。
勝ちタイムの1:33.3は、例年時計の掛かる厳寒期の京都でのものと比較にならないとしても、砂埃が上がる特殊な高速馬場において、
46.3−47.0→1:33.3
父を負かしたミッキーアイルのレースレコードを時計半分上回っただけでなく、その産駒がデビューの初年度に父の汚点を見事に雪いだ上に、ミッキーアイル産駒にも見劣ろないスピード能力を示した意味でも、その価値があまりにも大きかったことは間違いない。
念願の産駒初重賞制覇は、その後、エフフォーリア<エピファネイア2年目の産駒>などが東京でクラシック級の能力を示した後も、ルークズネスト、シゲルピンクルビーなどが世代の準重要戦的位置づけの重賞を勝利し、同じように高水準のスピード能力を証明したのだから、昨年のエピファネイアに何一つ見劣らない。
そのロベルト系トップスターのラインである、
・グラスワンダー−スクリーンヒーロー−モーリス
・シンボリクリスエス−エピファネイア
の新主流は、ロベルトと定義するには分岐してから代が進み過ぎているが、合体するにもまだ早く、サンデーサイレンスの血を受けた点でも、全く同じ成功パターンであって、フロック性など全くない必然の成功が見て取れる。
NHKマイルカップ予想2021 - レース展開と最終予想
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 3回 | 2回 | 1回 | 14回 |
先行馬 | 5回 | 7回 | 4回 | 62回 |
差し馬 | 7回 | 7回 | 13回 | 135回 |
追い込み馬 | 5回 | 4回 | 2回 | 89回 |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 1回 | 4回 | 2回 | 33回 |
2枠 | 3回 | 2回 | 2回 | 33回 |
3枠 | 2回 | 3回 | 3回 | 32回 |
4枠 | 2回 | 0回 | 1回 | 37回 |
5枠 | 2回 | 3回 | 4回 | 31回 |
6枠 | 3回 | 0回 | 3回 | 34回 |
7枠 | 4回 | 4回 | 2回 | 50回 |
8枠 | 3回 | 4回 | 3回 | 50回 |
さて、買い材料をざっくり、さっぱりとした記述で著すと、
一、出が悪かった2戦目を踏まえ、陣営が努力のした末に、シンザン記念は好発を決めている。
→福永騎手は、出たなりの競馬をしているだけで、逃げたいと思っていたわけではない。
二、前走のアーリントンCは休み明けではあるが、本番が中2週で控え、前残りの馬場状態だった。
→福永騎手は、戦略的に逃げたというより、馬場適性と東京へ向けたステップの2大要素を巧みに組み合わせ、うまく控えることに成功。
三、逃げることに固執しているのではなく、距離適性や気性面の不安を解消する逃げが続いている。
→重馬場で控える手はなかった前走の手応えから、うまく前に馬を置く形を見つけ出した気がする。
ここでポイントになるのが、相手関係を整理していく中で、ここまで周到に準備してきた福永騎手の思考。
中京1600は東京の1800とそっくりで、2コーナーのカーブにかかるところから発走する。
ゆったり外回りの阪神1600は1800も同じように、セパレートなスタートから、ゆったりと3コーナーに入る作り。
・シンザン記念
<序盤3F:34.7>→11.6−11.8→<終盤3F:35.2>
・アーリントンC/重馬場
<序盤:34.7>→12.3−12.2→<自身の上がり:35.4>
明らかに馬場質の関係で序盤は前走の方が速いが、コーナーワークが中京の方が後ろ倒しになるので、そのままの流れで押し切ったのがシンザン記念であり、次走まで計算した逃げの、正確には東京のスパートのタイミングまで考えた策を取ったアーリントンCでは、その他が自信をもって直線に入りたいと思う中、強気でも多少出負けしたくらいでも、ある程度抑えたところから、普通より早い仕掛けで、前回のように待たないで動くという約束以外、このパターンを再現すれば、かなりの高確率で好走できるだろう。
ハイペースで差してくることに成功も、上がりの脚が平凡で3着だったピクシーナイトをよく知る福永騎手だから、他がどうこうという仕掛けはしない。
動こうと意識しすぎた早め進出の目標馬を捉えるくらいのプランで、このスパート力があれば十分に足りる。
その後半スパート力では、新馬戦の後半11秒台3連発で快勝を再現した、NZTでの2F目以降全て11秒台のバスラットレオンは、一日の長がある。
ただ、先行しすぎることの多い藤岡兄弟のこと。
もっと前向きに動こうとはしないはずだが、この馬を見て、福永騎手は仕掛けそうだから、後はもっと速いタイプの先行型であり、最後は一騎打ちもある。
ピクシーナイトは凱旋門賞馬・カーネギー、バスラットレオンは母父がダービー<英>勝ちのニューアプローチをそれぞれ持っているサドラーズウェルズの重厚な血をひけらかす先行型。
昨年の逃げ馬・レシステンシアも母母父が同系。
前進気勢の強い馬なら、この血もマイナスにならない。
こういう狙いをしてきた以上、同じくサドラーズウェルズを持ち、重厚な中長距離型だったポップロック<目黒記念連覇など>の近親で、前走の末脚が異次元だったアナザーリリックを押さえないと、ちょっと怖い。
去年よりはタイトに流れるだろうから、差し馬は手広く拾っておきたい。