桜花賞2020 展望
JFでレシステンシアが作ったラップは、
33.7-45.5-57.5→1:32.7だったものが、
チューリップ賞では、
35.1-47.1-59.3→1:33.3
となった。
トータルの時計ではほとんど差異はないに等しいわけが、暮れの方がもう少しタフだったことを考えると、上がりは、
阪神JF 35.2
チューリップ賞 34.0(自身/34.2)
であり、レース展開とすると、本番とトライアルという違いそのものが現れた格好。
元々、2歳女王はテイエムオーシャンやブエナビスタくらいしか勝っていないのがチューリップ賞。
メジロドーベルやアパパネは道悪に泣かされ、ニシノフラワーやビワハイジもオークス馬に完敗。
ウオッカやダノンファンタジーが本番を勝てたわけではないと考えたら、レシステンシアに対する死角は、過度な鞍上に対する非難によって生まれる弱気のみであろう。
馬の問題はない。暮れに走りすぎたからこそ、こういう展開になるという必然性はある。
そんな不完全燃焼でも仕方ない競馬だった女王に、今度は身体1つとちょっと先着したJF好走組は、変にトライアル的展開がハマったところもあって、また違う面を引き出す必要が出てきた。
ウーマンズハートやスマイルカナ以外はなかなか本番に出られないというチューリップ賞組の選択肢は、極めて狭い範囲に括られた印象だ。
ハイペース経験のデアリングタクト、ミヤマザクラらが、桜花賞に合っているようでピントがズレている気配を感じ取れなくもないから、あまりJF組が崩れる桜花賞の展望とはならないだろう。
もしもがあるなら、FRのヒメノカリスやアネモネのバルトリといった良血ディープだろう。
特に後者、かなりタフだったJCデーのまだ不良だったマイル戦で、小柄ながらファイトしたバルトリは、弥生賞快勝のサトノフラッグ同様、早いうちに厳しい競馬を経験した強みが、フルに活かせるような消耗戦向きの可能性を秘める。
まあ、藤沢厩舎だから、出来がイマイチならトライアルも回避だろうが。
ただ、相手は強力だ。