皐月賞2017 予想

人気になりそうな組は、先週まで騎手の選んだコース取りからして不安たっぷりの内枠に集中している。

これなら、やや迫力不足のサトノアレス<7枠13番>、ウインブライト<8枠18番>でもチャンスありとみて、オッズの推移は目まぐるしく変化することが想定される。

能書きはよして、今回はこれまでのパフォーマンスを素直に信用することにした。

もちろん、信じられる結果とそうでないものがある。

レースというのは大多数が負けるわけだが、勝ち馬も必ず登場する。

直前のレースほど注目を集め、また、その勝者は評価対象となる。

今年の一連の牡馬クラシックのトライアルは、どれも低調であり、本番には繋がらなさそうな面が、牝馬路線の充実と見事なコントラストを成し、皆がしかめっ面になりながら買い目を考える混戦となっている。

がしかし、暮れから2月までのこの路線は、決して悲観すべき内容のレースばかりではなかった。

戦績を補う道悪の競馬が、明けの京都のGⅢで連続して展開され、それは大変な結果になったのだが、その時得たガッツを、ここぞの場面で繰り出すべき時がここではないかとも、考えられなくはない。

◎スワーヴリチャード

○コマノインパルス

▲レイデオロ

☆アウトライアーズ

注サトノアレス

ファンディーナの扱い方は難しいが、先週がそうであったように、負けていないことの死角は初GⅠで露わになるケースはままある。

加えて、高確率で先団グループの本当の好位につけられたところで、直線は岩田騎手が得意なロスのないコース取りからの楽々抜け出しという形は、今の中山の馬場ではやりづらい面もある。

大柄な牝馬だから、ヴィクトワールピサの時にやった出負け→イン潜り込み→ロスなく馬群から抜け出すというのは、キャリアからいって負けパターンとなる。

相手は比較的楽なレベルだが、8番枠を味方につけられるほど、馬なり楽勝の3戦の内容は信用できない。

京都1800新馬楽勝馬は、ほとんど皐月賞では来ない。

それよりは後ろからの競馬をするはずのスワーヴリチャードは、きっと彼女よりは不器用であろう。

しかし、鋭さで勝負するようなタイプではなく、昨年のディーマジェスティのように、中団辺りから力で捻じ伏せるように伸びてくる馬にはピッタリの馬場コンディションになりそうだ。

図らずも、発表された馬場状態を額面通りに受け取れない状態での競馬が、今週も行われることになるから、かなり荒れているその時の結果を考慮すれば、前にいる自分から動きたがる馬をみんなでマークする展開は、実際のところ、流れは違っても構図としては昨年と全く同じように思う。

だから、相手も器用には動けないコマノインパルスにした。

どうせなら道悪希望…、の陣営の期待は叶いそうにないが、行けない馬と分かればしっかりと追い込みの競馬に徹する江田騎手の手綱捌きには、大いに期待したいところだ。

どうせなら俺も…。葉牡丹賞で子供使いにしたレイデオロも買わないわけにはいかない。

今のところ、この関東圏で結果を残した牡馬勢は、当時の評価より大きく株価急落というほど、相手が多士済々というほど充実していない。

低調ながら、実は皆が歓迎する新勢力が登場したスプリングS組も、暮れのパフォーマンスを重視すると、アウトライアーズやサトノアレスが、ここでも通用しないわけではないだろう。

中山適性の差で、一発があるのはアウトライアーズ。

ここに来て、少し信頼度が低下している百日草特別3着馬は、中山でパーフェクト連対だ。

あと買いたいのが、

△カデナ、ペルシアンナイト、トラスト

道悪経験、うち2頭はその時に勝ち鞍があり、良馬場の乱戦でも持ち味は活かせるだろう。

荒れ馬場が合うタイプではないが、いくらか華奢に映るタイプの方が、先週のリスグラシューのようにガッツがあるものだ。

今回の18頭。

トライアル3着以内、或いは1800M以上のオープンで勝ち鞍のある馬ばかりで、決してメンバーの実績がない組み合わせではない。

しかし、そういう時ほど、各馬の本質が見えにくい状況にあるとも言える。

レース前にこういうことを言うのは何だが、この結果をダービーと直結させるには、平年並みのレースレベルであったかどうかを要分析しないといけない。

3番人気以内の馬が2頭以上上位に絡まないと、決まってダービーでは消える。