皐月賞2021 予想
皐月賞の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第81回 皐月賞 |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2021年4月18日(日曜) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 中山競馬場 |
距離 | 芝2000m |
コース | 右回り |
賞金 | 1億1000万円 |
レコードタイム | 1:57.8 |
皐月賞2021の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)※予想オッズ&最終追い切り評価更新!
枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 最終追い切り |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | アドマイヤハダル | C.ルメール | 牡3 | 57.0 | 9.7 | 栗東・坂路・稍重 800m 53.6-38.5-24.7-12.1(強め) |
1 | 2 | ルーパステソーロ | 木幡巧也 | 牡3 | 57.0 | 118.7 | 美浦・坂路・重 800m 56.0-40.8-25.5-12.4(馬なり) |
2 | 3 | ステラヴェローチェ | 吉田隼人 | 牡3 | 57.0 | 15.4 | 栗東・坂路・稍重 800m 54.5-39.9-25.5-12.5(馬なり) |
2 | 4 | イルーシヴパンサー | 大野拓弥 | 牡3 | 57.0 | 100.3 | 美浦・芝・稍重 6F 80.2-64.1-49.8-36.8-11.8(馬なり) |
3 | 5 | ヴィクティファルス | 池添謙一 | 牡3 | 57.0 | 10.8 | 栗東・坂路・稍重 800m 53.5-38.7-25.1-12.9(馬なり) |
3 | 6 | ヨーホーレイク | 岩田望来 | 牡3 | 57.0 | 22.3 | 栗東・坂路・稍重 800m 54.0-39.9-26.2-13.1(馬なり) |
4 | 7 | エフフォーリア | 横山武史 | 牡3 | 57.0 | 3.4 | 美浦・南W・稍重 5F 69.0-54.1-39.7-12.4(馬なり) |
4 | 8 | ダノンザキッド | 川田将雅 | 牡3 | 57.0 | 3.4 | 栗東・CW・稍重 6F 85.9-69.3-53.7-39.2-11.9(馬なり) |
5 | 9 | ラーゴム | 北村友一 | 牡3 | 57.0 | 14.1 | 栗東・CW・稍重 6F 85.6-69.1-53.2-38.5-12.0(馬なり) |
5 | 10 | シュヴァリエローズ | 三浦皇成 | 牡3 | 57.0 | 77.5 | 栗東・CW・稍重 6F 84.2-67.6-51.7-38.3-12.6(馬なり) |
6 | 11 | ディープモンスター | 戸崎圭太 | 牡3 | 57.0 | 17.7 | 栗東・坂路・稍重 800m 54.6-39.3-25.1-12.5(末強め) |
6 | 12 | ワールドリバイバル | 菱田裕二 | 牡3 | 57.0 | 113.3 | 栗東・坂路・稍重 800m 53.9-39.3-25.2-12.6(末強め) |
7 | 13 | タイトルホルダー | 田辺裕信 | 牡3 | 57.0 | 19.5 | 美浦・南W・稍重 5F 67.5-52.2-38.1-12.8(馬なり) |
7 | 14 | アサマノイタズラ | 嶋田純次 | 牡3 | 57.0 | 32.4 | 美浦・坂路・重 800m 52.3-38.8-25.1-12.4(馬なり) |
8 | 15 | グラティアス | M.デムーロ | 牡3 | 57.0 | 15.1 | 美浦・南W・稍重 5F 68.0-53.0-39.1-12.6(馬なり) |
8 | 16 | レッドベルオーブ | 福永祐一 | 牡3 | 57.0 | 21.9 | 栗東・CW・稍重 5F 70.3-55.0-40.2-12.4(馬なり) |
皐月賞予想2021 - 過去10年のデータ傾向
人気馬のどの点が強調材料となるかの見極め
トライアル、前哨戦群の勝ち馬はホープフルSと同じく、1800Mでないと直後の皐月賞では力を出し切れない。
注目馬:エフフォーリア、ヴィクティファルス… 前走1800重賞勝ち
やや注意:ラーゴム、タイトルホルダー、アドマイヤハダル… 前走2000M主要競走勝ち
巻き返せそうな惜敗馬:ダノンザキッド、<ボーデン/回避>… 主要トライアル3着馬
まさに消耗を未然に防ぐべく、各陣営がとりわけ、大量生産牧場の圧倒的な投資力に反映されたサブトレーニングセンターの進化に比例する格好で、トライアルで頑張るのは旧来型の急進勢力登場の場面でしか、本質的な機能をしていないとできる状況になった。
一昨年のクラシック第一冠は、その象徴。
桜花賞も皐月賞もかなりのハイレベルだったが、人気に応えたのは、結局、暮れのG1で大いに人気を集めた牡牝のトップホースであったということは、その充実ぶりを如実に体現した、しかし、あくまで本質的なギニー競走の意味合いにもその実態に対する、正しい回答として、翌年以降にも反映されていくことになったわけだ。
昨年も休み明けのコントレイルが、休み明けのサリオスをぶった切る凄まじい道悪競馬を我々に見せてくれた。
弥生賞組有利、洋芝対応の実績あり、当然の道悪実績などでバランスをとって、筆者の推す3頭の有力候補をそのまま押さえた時、道悪対策も万全となる。
レベルが怪しい弥生賞は、坂上からの伸びで断然のダノンザキッド以外いないし、道悪対応の点でもヴィクティファルスはスプリングのトップワン。
洋芝デビューで東京でも反応の良かったエフフォーリアは、本質で道悪は合わない感じだが、自身もその産駒も道悪大好きのアドマイヤムーンを近親に持つ。
昨年くらいの馬場に何とかとどまれば、十分能力は発揮できる。
これに1800要素を加えたとて、謎の多い朝日杯で人気の2頭を押さえるとか、名の知れたレースを使って結果を出した馬を拾う作業しかなく、必要枠は無駄に広がらないはずだ。
俺は強いんだと思い込んでいる奴を呑み込む力は皐月賞で働き、ダービーでは反発が起きる印象
これはどういうことかというと、俺が俺がという感じで年明けから重賞連勝のタニノギムレットやマイネルチャールズといった手が付けられなくなったブライアンズタイム産駒がもういないことが全てであるかのように、タニノギムレットとさしてローテのタフさに変化のないオルフェーヴルは、シンザン記念もきさらぎ賞もあえなく敗退の馬だったことが三冠達成最大の根拠となったことで完全証明されたとなる。
21世紀に入れば、その直前のテイエムオペラオーがそうであったように、直前の重賞、トライアルで開眼の新エース候補の登場から間もなく、一気にクラシックウイナーになってしまう流れが一般化されている。
ネオユニヴァースが最後の年明け重賞連勝中の皐月賞馬になるが、その前に登場したオペラオーの年でもナリタトップロード、その前年にもスペシャルウィークがいて、それぞれ3着に終わっている。
最近の傾向からは、期待馬はもう年明けは1戦以内で、ほとんどが型通りの好走を楽にしている馬から本番も期待すべきとなる流れがはっきり作られている。
現状では2歳王者完全連対の記録が継続中だが、今年は負けた馬のみが直行となる。
ただ、レッドベルオーブは断然支持の馬だった。好時計勝ちの連続が朝日杯の敗因であることは、陣営は認めずとも、自明とすべき。
走りすぎて、楽しい気分で阪神に行けずに、アドマイヤマーズにいじめられただけのグランアレグリアは、すっかり立ち直って桜花賞圧勝なのだから、馬場次第では、この馬もバカに出来ないとなる。
なかなか勝てずにいたら、今度は立て続けに…。
四位調教師のウオッカによるダービー制覇は史上2例目の連覇達成の呼び水となったが、その前例を作ったあの骨折おじさん<悪意があるか(笑)>も連覇達成は初勝利からの記録。
では、ユーイチさんはどうなんでしょうか。競馬あるあるなので、鞍上の件もまたバカに出来ない。
今の時代、天賦の才がより求められるのは桜花賞よりも、春の牡馬クラシック戦
完全連対馬の勝率は、無敗馬のズッコケまで含まれるとするとかなり高い数値。
意外と、今は牝馬の無敗馬は桜花賞でコケる。
一方、最近その桜花賞的親切心を暮れの2歳路線にデジャヴさせたホープフルSのG1昇格は、今のところ、完全なるクリーンヒット。
若馬には、皐月賞直行ローテからダービーに至る新ローテの定番化で、ストレスの除去に陣営はそこまで苦心しなくてよくなったから、明らかに繁殖要員としての種牡馬の価値にもマイナスは少ないだろう。
レイデオロやサートゥルナーリアの産駒の出来が、早くも気になる。
データの扱いとすれば、レイデオロは消えたがサートゥルナーリアはきっちり勝ったということで、完全連対馬の連対継続は極めて明快な理由で、延長可能の一戦となっているとできる。
近年で3着以下のあった1番人気馬は、
- ・2011年 サダムパテック<2着/震災の影響で1週繰り下げ、東京での開催>
- ・2012年 グランデッツァ<5着>
- ・2013年 ロゴタイプ<1着>
要は、近年といってもつい最近ではないのだ。
で、そこに1番人気<当然全て完全連対馬か無敗という馬>の戦績を重ね合わせてみると、
【2・1・1・3】
ここ2年は特別として、崩れた3頭はというと、
- ・牝馬のファンディーナ <明らかにみんなが変なテンションで推してしまった年明け3戦無敗で下がり調子の馬/2017年・7着>
- ・弥生賞が道悪/重賞連勝中のサトノクラウン <勝負強さを見せてルメール騎乗で人気になるが、上位3頭は超名馬級/2015年・6着>
- ・皐月賞が道悪で調子も狂いかけていたワグネリアン <道悪皐月賞特有の異様な展開で、後方集団が追い上げ不発の全滅/2018年・7着>
道悪実績のあったワグネリアンはちょっと扱いづらいが、小回り向きではないことは明らかという馬。
ここでの2着は弥生賞勝ちのトゥザワールドと、3着はきさらぎ賞から直行のサトノダイヤモンド。
奇しくも、秋の有馬記念で際どい勝負に加わった連対馬だが、勝った2頭もホープフルS快勝馬。
その片方であるサートゥルナーリアは有馬で完敗も一応の2着馬。東京でダメだったことでも、コントレイルを除けば論法で説明がつく。
着外の3頭のうち、牡馬である2頭は当然ダービーに挑み、その際は結果が伴った。
東京でも中山でも勝っているダノンザキッドが人気にもなるし、連を外していない馬はだいたい、直線に急な坂のあるコースでの実績がある。
完全連対馬や2歳王者らは最低2頭は絡むとして、組み立てていきたい。
才能の早熟性を反映するデビュー月のイメージは、意外なほど、古典的であったりする傾向
ちょっと驚いたのだが、誕生月もクラシックレースの検討材料にわざわざ引っ張り出してくる識者がいる一方、完全に舌の根の乾かぬ内にという感じで、前言撤回状態のもう一方の傾向が、明確に出てしまっているということ。
これがエフフォーリアなどの支持に影響するわけはないが、近年ほど、余裕ローテが流行っている割に、サリオスよりもコントレイルが有利であった根拠がここに出ているのである。
サートゥルナーリア以外、阪神、東京、京都といういかにも狙いを感じさせる秋デビューの馬ばかりが、最近では勝っている。
無論、崩れることもなく、1敗以内で乗り切っている5戦以内の馬だけだから、変に間隔が開きすぎる夏デビューの組より、皐月賞では有利なのだろう。
ダービーも10年で夏デビュー組は4勝。
今年の勝ち馬もどちらかになるだろうが、
〔秋の中山開催開始前にデビュー〕… あまり極端な高評価はしない方がいい
・ダノンザキッド<6月>
・ヨーホーレイク、ステラヴェローチェ<7月>
・エフフォーリア、レッドベルオーブ、アドマイヤハダル<8月>
*登録の有力馬では、オーソクレースもこの月デビュー
〔秋の中央場所最初の開催デビュー〕… 近年のトレンドになっている
・グラティアス、ディープモンスター、タイトルホルダー<10月>
〔11月以降〕… リアルスティールとキタサンブラック、昨年3着のガロアクリークらが該当 *ローテがタイトになるから滅多に勝ち馬は出ない組
・ヴィクティファルス、<ボーデン>
逆転の旗手が、年明けにしっかり結果を出しているのは当然だが、今年は変に人気になるタイプは少ない。
一点突破の穴狙いの筋読みとすれば、この辺りから手をつけるのが望ましいところ。
筆者は逆らう。(笑)
皐月賞予想2021 - エフフォーリアの血統/成績/タイム
チーム・ハーツクライの野望が、今結実しようとしているように見えるメンバー構成で、各々のスタンスが二分される一戦!
【ハーツクライの名が血統表に入った有力馬】
- ・ダノンザキッド<父父>
- ・エフフォーリア<母父>
・ヴィクティファルス<直仔>
・グラティアス<直仔>
他、イルーシヴパンサー<直仔>
ハーツクライの構成要素である、サンデーサイレンス・トニービン・リファールで共通の有力馬は、
・ボーデン<登録するも回避>
一方、ディープインパクトの血が入った馬は、オーソクレースやアドマイヤハダルなど登録馬は、ハーツクライとほぼ同数。
アジア圏の主要タイトルは、日本馬の場合だと、決まってキングカメハメハ系の独壇場。
一方で、近10年でダービーを産駒が6勝、現在3連勝中というのがディープインパクト産駒。
同時代、数少ない両者との対戦者で、また接戦を演じた競走馬の一頭が、今年の皐月賞で主役級を多数送り込んだハーツクライの子孫たちである。
何より、無事であれば昨年の2歳チャンピオンの直系孫世代代表・ダノンザキッドが登場で、昨年のサリオスに続いて、その勢いを引き続き今年も継続していると言えなくはない。
昨年の世代は、当初はやけにハーツクライの産駒が元気だったが、気づけば、サリオスさえも苦戦して、ほとんどが路線外へと去ってしまった。
理想像はリスグラシューであり、ダノンザキッドの父であるジャスタウェイとなるが、4歳秋まで我慢できる陣営、特に馬主は限られた存在だ。
有力馬から気になる伏兵に至るまで、今年に関しては、気になりすぎる<ロードカナロア×ディープ>のアドマイヤハダル以外は、基本軸でハーツクライが必ず絡んでくる今年。
機動力は断然エフフォーリアであり、この馬だと母父。
直仔の意地を見せたヴィクティファルスはトライアルウイナーになった。
直系孫のダノンザキッドは最初からスターであり、とてもわがまま。
近年の皐月賞馬は、ドゥラメンテもサートゥルナーリアもコントレイルも、びっくりするほど自信家であったりする。
大阪杯のコントレイルは、その先輩たちの良くない面が過剰に出てきているから、踏ん反り返ってレースをしていまい、道悪で痛い目に遭った…、としながら、彼のことだからわざと勝ちに出なかったとも勘ぐったりしても無理筋ではないか。
一方、ハーツクライにサリオスタイプのお利口さんは少ない。
出来ないことはできないとするのが普通で、ダノンザキッドの父ジャスタウェイも大いに負け続けた低迷期が1年以上ある。
勝ち鞍の絶対数の少なさと、勝ち星ひとつの価値が妙に釣り合うのがこの系統で、サリオスは古く言えばエアグルーヴ、ダノンザキッドは完全にジャングルポケットといった、対称性を見せたトニービン<種牡馬ハーツクライを語る上で欠かせない大種牡馬である母父>の超A級繁殖馬とそれぞれよく似ている。
ジャスタウェイが両者の間で、リスグラシューはサリオス的なようで、内面はほとんどジャングルポケット。
彼女に関しては、完成前までは東京の決め脚比べしか通用しない馬だった。
皐月賞予想2021 - レース展開
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 3回 | 2回 | 3回 | 31回 |
2枠 | 2回 | 3回 | 1回 | 34回 |
3枠 | 2回 | 2回 | 2回 | 34回 |
4枠 | 3回 | 3回 | 2回 | 32回 |
5枠 | 0回 | 4回 | 3回 | 33回 |
6枠 | 3回 | 0回 | 4回 | 33回 |
7枠 | 4回 | 3回 | 2回 | 49回 |
8枠 | 3回 | 3回 | 3回 | 49回 |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 2回 | 1回 | 2回 | 19回 |
先行馬 | 5回 | 7回 | 5回 | 55回 |
差し馬 | 13回 | 8回 | 11回 | 125回 |
追い込み馬 | 0回 | 4回 | 2回 | 96回 |
近年の最重要基礎繁殖牝馬・シーザリオとその父スペシャルウィークも、父のエピファネイアとその父シンボリクリスエス。
やけに、この時期の中山に縁がある。
スペシャルウィークとシンボリクリスエスは、「あの有馬記念」の主役であったわけで、東京でも輝いたが、シンボリクリスエスに関しては中山でG1を3勝している。
オルフェーヴルは本当のところは、時計が速過ぎなければ東京の方がよかった気もするが、シンボリクリスエスはやはり、派手にキレを魅せるサンデーサイレンスのクロスを持ったエピファネイア産駒の成功例に反して、本質ではこの条件の方が合うはずだ。
エピファネイア自身、全く中山で味わいはなかったが、東京でも気性面の問題もあって、パフォーマンスの振れ幅が大きすぎた。
その直仔・エフフォーリアは札幌でデビューして、1戦ごとにパワーアップ。
東京で立て続けに速い上がりの勝負を完勝し、満を持して、横山武史騎手をG1ジョッキーにすべく、段取りを整えてきた。<腕もあるが、ここまでは見事>
その父母シーザリオも父父シンボリクリスエスも生まれ変わりを見せた春の中山での急成長は、その後の活躍を予感させたが、年明けデビューからとんとん拍子で出世するも、ダイワメジャーらにまるで相手にしてもらえなかったハーツクライも、揉まれた後に京都戦を経て、高速ダービーで鬼脚の2着とした。
それぞれが辿った成長曲線は、この馬に関しては、スマートに前倒しされて、ハーツクライの惜敗癖のようなものは一切出さず、序盤の気配だけは、シーザリオとエピファネイアと同じでデビュー3連勝。
しかし、その先が色々とタフだったことで、次戦はコケた。
初の中山は血統的に問題ないが、ハーツクライ軍団の中ではエリートのこの馬は、同じく3歳春に重賞連勝のヒシアマゾン、アドマイヤムーンといったケイティーズの一族らしく、何だかんだで底を見せていない。
アドマイヤムーンはメイショウサムソンやドリームパスポートといった別路線で鍛えられた人気薄の実力者に出番を奪われたが、この世代は全てスケルトン状態の対決構図。
見た目にはわからない実力というほど、格の違いが見えない組み合わせとは思えない。
ただ、コントレイルになれるわけがないから、早々二冠達成の青写真など描いてはならない。
キレは足りないものの、血統構成上はある一定以上の時計の勝負になったに時究極の底力を発揮して不思議ないダノンザキッドが、ブルドーザー化した時の破壊力は、他を意に介さないサリオス的な気配もあるから、この構図はダービーまで揺るがないと今のところは断言しておく。
それでも、何頭減ったところで多頭数には変わりない皐月賞のこと。
大牧場の意思に振り回されかけているルメール鞍上のアドマイヤハダルや、腐っても鯛であって不思議なしのレッドベルオーブらは、レースのコンセプトとしては、急坂のあるコースで時計面に頗る優秀な記録を持つ馬なので、切ってはいけないタイプか。
共同通信杯が毎日杯と並んで、今基準馬を分散させながら、その立ち位置をキープしているから、上位組はくまなく拾うべきだろう。
よくわからない魅力が今後の惑星として、大いに我々を混乱させてくれそうなラーゴムや、ここは外したディープモンスター、ヨーホーレイクといったメンツも侮れないが、タフな勝負への対応力で一日の長があるオルフェーヴルだけは押さえたい。
秋の菊花賞トライアルの前哨戦を兼ねた掲示板争いが裏テーマのレースだから、適任はこの馬。
ハーツクライグループの1頭である無敗のグラティアスは、姉がレシステンシアながら、京成杯の時計に4秒足しても1:59.1であり、それは差さないと更新不可能である上、その脚を使えるか疑問。
血統背景の似たサリオスほど万能でもないだろうが、異質な点を買う人がいてもいいだろう。
ハーツクライは信用できないとした時、対抗馬に挙げたいのがこのハーツクライだ。