天皇賞(秋)2016 展望
3歳の才能が一枚欠けて、それでもまだまだ夢の対決の構図に、ファンの失望するメンバー構成になることは考えられない状況。
4歳世代が春の中長距離路線を牛耳るかのように思われていたが、宝塚記念では、エリザベス女王杯優勝以降、名うての古牡馬相手に好走を繰り返していた5歳のマリアライトが、またしても大舞台での勝負強さを見せ、サマー2000シリーズも、4歳1勝に対して5歳2勝と、土俵際から大分盛り返して、一年前の構図に戻りつつある。
その5歳勢。
ゴールドアクター
マリアライト
モーリス
エイシンヒカリ
など、トップ軍団を列挙しただけでも、一応候補に挙がる同期のクラシックホースの影が薄れるほどのタフなメンツが揃いそうだ。
キタサンブラックやリアルスティールが当面のライバルにはあるが、実際のところ、格ではまだ及ばないだろうアンビシャスやミッキークイーンが、4歳の主力級であろう。
国内の主要競走で、一定以上の結果を残し、2000Mに適性を感じさせるここまでのパフォーマンスであった。
が、ミッキークイーンは、エリザベス女王杯を経て、この秋は様子見の気配。
JC狙いで、有馬は余力があればというローテになりそう。
だから、相手になる組もまた5歳ということは想定される。
ネオリアリズム
アデイインザライフ
はもちろんのこと、
ステファノス
イスラボニータ
ら、昨年の好走馬も控える。
いくらかマイル路線にシフトしてきた、この世代の牡馬のトップホースという評価を受けてきたイスラボニータと、途中から牽引者となったモーリスは、本質では似たようなところがある。
彼らのマイル狙いの回避も有り得なくはないし、エイシンも帰国初戦で休み明け。
勝ち馬はこの中に挙げた誰かであろうが、相手もいるという保証はどこにもない。
速いペースで強いのはマイラー。エイシンの好む平均ペースであれば、中距離で今一番強い馬が有利だろう。
スプリンターズSが終わった晩、2年ぶりに日本馬が参戦する凱旋門賞が開催される。
特に、天皇賞とコネクションを成すわけではないが、そこで掲示板に載る馬が現れると、同期が目覚めることがある。
毎日王冠組の3歳馬には気を付けたい。