天皇賞(春)2018 予想
週中の大雨はほぼ関係しないような、素晴らしい馬場状態の中での天皇賞が、今年も行われるはずだ。
昨年は好メンバーで、ヤマカツライデンの猛烈な先行策が、レースの質をより上げた。
マークする対象は今年も変わらないが、それを潰しに行ったり、動ける場所から動こうとしたところで、長距離実績も本質面での適性に関しても、疑うべき要素ばかりだから、確かに買えるという保証まではない。
どうしようか考えたのだが…。
近年、勝てないまでも確実に好走馬を送り込んできたハーツクライ産駒が、現在、4年連続で2着馬となっている。
複数馬券に絡んだ馬がここ2年の好走馬なのだが、その2頭、カレンミロティック、シュヴァルグランがいる上に、さすがに厳しいとは思うが8歳のピンポンだとか、こちらは若すぎる気もしないではないチェスナットコートがいて、実績と勢いではシュヴァルグランにもここなら引けと取らないサトノクロニクルら4歳勢も登場する。
普通はサトノクロニクルだろう。
阪神大賞典は好時計決着の2着。過酷な菊花賞は10着ながら、古馬初対戦のチャンレンジCで重賞初勝利を挙げている。
ただし、血統構成があのビートブラックと似ているからといって、では、クリンチャーとの実績の差を埋め合わせるだけの魅力があるかと言われれば、それもまた根拠を探すのは難しい。
相手はGⅠ2着馬でGⅡ馬でもある。
どこがハイレベルという感じではなかったが、例年よりは、時計面で阪神大賞典組を拾えるはず。
菊花賞2着馬が1、3着だったというのは、一定程度の評価はできるだろう。
それでも、GⅠを獲れるほどの勢いのようなものは感じられない。
シュヴァルグランが、実績馬ほど2200M以下の好走歴が重要となる立場にあるだけに、ここ1年の結果は不満。
思い切って、春の天皇賞3勝の蛯名騎手に運命を託す格好で、58初経験のチェスナットコートから入ろうと考える。
実績不足は言わずもがなで、前述の58云々は、GⅠ好走歴でもない限り、適性でフォローするしかないという格の壁が存在するのも、歴史は証明してきた。
それでも、今年に入ってからは鋭くはなくても、確実に前を捉えていく競馬が続いていて、3走前の京都2200M戦は、直線で窮屈になって苦しいところからでも、当時絶好調の戸崎騎手鞍上とはいえ、進路を見つけてからの伸びは圧巻。
道悪の消耗戦とはいえ、直線だけで追い込み勢も置き去りにして、2馬身半差をつける好内容で制した。
東京でもスローの上がり勝負で接戦を制し、やや勝負所で置かれた面もあった日経賞も、最後は前を捉えて、同じく好調のガンコにしっかりと迫っていった。
確実に速くなるとは言えないが、今年も昨年同様、松山騎手が騎乗するヤマカツライデンらが作り出す流れは、それなりのペースとなるはずだ。
時計勝負になっても、自分で時計を作れそうなタフネスはいないだろう。
血統構成が違うとはいえ、叔父にダッシャーゴーゴーがいるという感じは一切受けないチェスナットコートが、強かに運ぶことが可能となる1枠の白帽を、蛯名騎手が最大限活用する騎乗をしそうなことは、フェノーメノを思い出さなくても想像可能。
あの日の窮屈な競馬の経験が、大一番で活きると思われる。
◎チェスナットコート
○レインボーライン
▲シュヴァルグラン
注ガンコ
△スマートレイアー、ソールインパクト、アルバート、トーセンバジル
ある意味、切り始めるとキリはないメンバーなので、人気必至の4歳はあまり興味をそそられない。
違う武器で戦えそうな紅一点・スマートレイアーなど、特殊なタイプを押さえつつ、余裕に応じて、その他京都実績のある組を拾っていきたい。