天皇賞(春)2021【予想】
天皇賞(春)の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第163回 天皇賞(春) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2021年5月2日(日曜) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 阪神競馬場 |
距離 | 芝3200m |
コース | 外→内(右回り) |
賞金 | 1億5000万円 |
レコードタイム | 3:12.5 |
天皇賞(春)予想2021の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)※レース直前オッズ&最終追い切り更新!
枠順 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 最終追い切り |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | アリストテレス | C.ルメール | 牡4 | 58.0 | 4.8 | 栗東・CW・良 6F 79.0-64.1-50.1-37.3-12.4(直強め) |
1 | ワールドプレミア | 福永祐一 | 牡5 | 58.0 | 5.6 | 栗東・CW・良 6F 84.3-68.7-54.1-40.1-13.0(馬なり) |
2 | カレンブーケドール | 戸崎圭太 | 牝5 | 56.0 | 8.1 | 美浦・坂路・良 800m 52.7-38.2-25.2-12.9(馬なり) |
2 | シロニイ | 松若風馬 | 牡7 | 58.0 | 116.8 | 栗東・坂路・良 800m 53.7-39.1-25.6-12.9(一杯) |
3 | ディアスティマ | 北村友一 | 牡4 | 58.0 | 8.2 | 栗東・坂路・良 800m 53.1-38.3-25.6-12.9(一杯) |
3 | マカヒキ | 藤岡康太 | 牡8 | 58.0 | 68.6 | 栗東・CW・良 6F 87.0-71.8-56.4-41.6-12.3(馬なり) |
4 | ユーキャンスマイル | 藤岡佑介 | 牡6 | 58.0 | 11.6 | 栗東・CW・良 6F 88.4-71.1-55.0-40.0-12.5(馬なり) |
4 | ディバインフォース | 武豊 | 牡5 | 58.0 | 36.3 | 栗東・CW・良 5F 68.4-52.8-38.6-12.3(馬なり) |
5 | ジャコマル | 横山和生 | 牡7 | 58.0 | 99.5 | 栗東・CW・良 6F 83.6-68.3-53.4-39.6-12.9(一杯) |
5 | ゴースト | 鮫島克駿 | セ5 | 58.0 | 91.5 | 栗東・CW・不良 6F 86.1-70.2-54.9-40.5-12.5(馬なり) |
6 | ディープボンド | 和田竜二 | 牡4 | 58.0 | 3.6 | 栗東・CW・良 6F 83.5-68.2-53.2-38.9-12.5(一杯) |
6 | メイショウテンゲン | 酒井学 | 牡5 | 58.0 | 78.6 | 栗東・CW・良 6F 81.3-65.7-50.8-37.1-11.6(強め) |
7 | ウインマリリン | 横山武史 | 牝4 | 56.0 | 22.2 | 美浦・南W・良 5F 69.0-53.9-39.4-12.5(直強め) |
7 | ナムラドノヴァン | 内田博幸 | 牡6 | 58.0 | 52.2 | 栗東・CW・良 6F 84.9-68.1-52.0-38.0-12.5(馬なり) |
8 | オーソリティ | 川田将雅 | 牡4 | 58.0 | 12.0 | 美浦・南W・良 6F 83.4-67.1-52.6-38.4-12.4(馬なり) |
8 | オセアグレイト | 横山典弘 | 牡5 | 58.0 | 40.3 | 美浦・南W・良 5F 67.0-51.8-39.0-12.4(馬なり) |
8 | メロディーレーン | 池添謙一 | 牝5 | 56.0 | 104.7 | 栗東・坂路・良 800m 56.5-40.4-26.3-13.5(一杯) |
天皇賞(春)予想2021 - 過去10年のデータ傾向
その長距離実績は買い材料なのか
とりあえず、菊花賞馬ばかり最近勝っているせいで、クラシック勝ちの馬は有利、って単純なわけがないレースだ。
フェノーメノやキタサンブラック、昨年までのフィエールマンと、連覇達成者続出の影響もあって、近10年の勝ち馬は計7頭に限られる。
その内、菊花賞馬が5勝、キタサンブラックとフィエールマンで4勝ときて、あとは2年連続完敗のゴールドシップが6歳の時だけはやる気を出して、強引に勝ち切った。
蛯名正義、武豊、C.ルメール、横山典弘…、騎手で勝った面も多分にある。
しかしながら、キズナを上手に導いても、適性も運もなく敗れた武豊騎手にとっての屈辱は、キタサンブラックですぐに雪ぐことになったといっても、何でもうまくいくわけではない。
ここで縛りをクラシックウイナーに絞ったのは、中距離重賞よりも臨戦過程で派手なパフォーマンスがあったような馬がいない時、とりあえず、あの時のあの走り…、というやつをファンが思い出すから。
ワールドプレミアは武豊騎手の圧倒的な技巧が際立った名騎乗であり、人気のヴェロックスが明らかにおかしな感じで距離適性以外の面でも万全ではなかったという菊花賞だと考察できる。
一方、いつダービーを勝ったんだ…、というほど古株のマカヒキは、恐らくはラストシーズンなのだろうが、思い出作りか奇跡を狙ったのか、どちらにせよ一発かませそうな場面で今まで以上に力を入れたきた陣営のコメントも聞かれるかも。
ワールドプレミアの前走・日経賞は悪くない内容なので、ヒモには加えておさえるが、彼らが主役になる年ではない。
よく考えてから拾いたい、人気になりやすい阪神大賞典組
信用できる長距離実績のようで、ゴールドシップがそうであったように、3年に一度ペースの勝率だと、同等の出走数を誇る日経賞組とイーブン。
敢えて、回収率に触れなかったのは、滅多に来るわけがないはずの阪神大賞典惨敗組であったビートブラックの圧勝が起きたから。
この馬の単勝は150倍超、複勝も37.2倍ついたから、「好走馬は買い」のリズムがこれで狂ってしまう。
その阪神大賞典。オルフェーヴル問題が発生した際、かなりの渋った馬場で超スロー、よって彼は暴走してしまった。
レースが壊され、他の馬も動けず、オルフェーヴルは一度、3コーナー辺りでドロップアウトしている。
最初からやる気のなかった天皇賞で、オルフェーヴルに無茶苦茶にされるも、阪神大賞典では好位付けに成功でまだ変わり身を見せる可能性があったビートブラックが、今度こそのロングスパートで、その他大勢のタイトルホルダーらを置き去りにした。
今年も似たような馬場だった阪神大賞典。
レースは滞りなく、正しい手順を踏んで、実力者のディープボンド<コントレイルのために露払いを買って出た三冠の陰の立役者/和田竜二騎手も長距離戦は大得意>が大威張りの大楽勝。
序盤から掛かり気味で、少しずつ消耗していったアリストテレスはその前の中山でも確かに勝負所で渋さを見せたが、直線で外に出すところまでどちらも問題なかった。
しかし、前走ではタレてしまったのは、当然、ガス抜き問題と不良馬場のG2勝ちの反動、また体重増も拘わっていたか。
今の時代、フィエールマンがそうであったように、必要に思える前哨戦さえ使わない馬は、ある意味では本物のG1級として扱われる。
そうではない馬たちのパラダイスである春の天皇賞は、各々相応の力を別の場所ではあったが、今年それなりのものを示しているということで、この4歳の2頭を軽視してはならないとできる。
気になる馬が多い4歳勢は、4月前半までに行われる古馬G1よりは好走率は高め
4歳馬にとっては過酷な定量58<今年は牝馬の有力馬がいて56でも厳しい>を、ほとんどの場合、初めて背負うことになる。
わざと狙いをつけて、ハンディキャップ重賞を選択のオーソリティでさえ、クラシック未経験分の穴埋めはできず56での出走だから、今回斤量2kg増。
こういう経緯があって、57での勝利の記録、即ち、クラシックレースの勝利の記録が重要であるようなデータ傾向を紹介したわけだが、菊花賞馬が4歳で2勝、あとの2頭の勝ち馬では、皐月賞2着のヒルノダムールとダービー僅差の2着後に秋の天皇賞でも2着のフェノーメノがいる。2000M重賞との親和性も絡むが、ここでは割愛。
・アリストテレス <菊花賞2着/古馬重賞勝ち>
・ウインマリリン <オークス2着/古馬重賞勝ち>
・オーソリティ <重賞2勝/古馬重賞勝ちも57以上未経験>
・ディープボンド <重賞2勝/古馬重賞勝ちも57で3着以内はなし>
・ディアスティマ <京成杯3着など、条件戦のみ4勝/57以上未経験>
重賞1勝で菊花賞5着に57を経験している一昨年のグローリーヴェイズは、ディープボンドとオーソリティの間くらいだから、オーソリティの有馬記念<古馬G1>出走の経験で、ディープボンドと横並びになるか。
いずれにせよ、理論的には好走圏に入って不思議ない馬が多いし、阪神3200という特異な条件を経験し完勝のディアスティマを無視することもない。
牝馬問題をどう考えるべきか
古いところでイクノディクタスとタケノベルベットらが出走の1993年は、メジロマックイーンの三連覇をライスシャワーがレコード勝ちで阻んだ至極の名レース。
強いステイヤーがいたら、牡馬が有利の消耗戦になる。
馬場が合わず、また内を走った馬が好走した2005年のマカイビーディーヴァも、アドマイヤグルーヴ共々、ハーツクライでも差し切れなかったとすれば、納得感のある敗戦。
メイショウベルーガに関しては、牡馬でも簡単ではない12F以上でG2以上のレースを3連続で走った影響もあっただろう。
不良馬場のアメリカJCCは通ったコース取りと外有利で捲り合いに参加できない不利も重なったウインマリリンは、さすがに53ならば、とオークス好走馬らしい底力を見せた日経賞で牝馬として歴史的1勝を挙げた。
一方、そこで敢えて言うなら、松山騎手の粗相があってロスの生じたカレンブーケドールも、叩き合いに強いというタイプではないから、距離実績で好走という可もなく不可もなしの結果。
最近は、牝馬のためのレースになりつつあるジャパンCでも2着に入った実績があり、日本競馬史上最高の一戦とされた昨年も中身の濃い4着。
両者、だらしない牡馬連中なんかより、ずっと安定して長めの距離で好走を続けている。
長距離実績で買いたいのが牝馬、という年になっている。
天皇賞(春)予想2021 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
〔雌雄決するとはまさにこのことか、三冠馬に最接近の惜しい競馬をした牡牝の2頭が格上という一戦。アリストテレスVSウインマリリン。
サンデーサイレンスのクロスとヘイローのクロスという共通項に、サドラーズウェルズかダンチヒのクロス。
ほぼ完全に共通のインブリードと似て非なる、ノーザンダンサー系大種牡馬のクロスに相違点を持つ者同士だが、一応、大物ロベルト系外国産馬であるシンボリクリスエスとグラスワンダーから派生した、令和の時代に復活の2大系統と今はなり、その最上位に位置付けられた者同士。
ただ、シンボリクリスエスとグラスワンダーもまた、有馬記念連覇は同じでも、秋天連覇のシンボリクリスエスと衝撃の2歳シーズンを完走したグラスワンダーとで、まるで色が違う面もある。
それぞれの個性について、同じロベルトでも何が違うのかと突き詰めていったとき、最初に引っ掛かるのが各母父の違いとなってくる。
アリストテレスの祖父にあたるシンボリクリスエスはシアトルスルー直仔のゴールドメリディアン。
一方、グラスワンダーが祖父となるウインマリリンは、その祖父に入ったダンチヒと母方のフサイチペガサスに入ったそれとが4×4でクロスしている。
血の濃さはほとんど同じで、方向性も似ているようでいて、しかし、最初の軸を成した2頭の大物外国産馬であった彼らの祖父は、
・シンボリクリスエス<アリストテレスの祖父>
→ロベルトの3代父にあたるロイヤルチャージャーはクロスしているが、上手に北米血統を組み合わせて、限りなくネアルコ系<ロイヤルチャージャーの父>を配したアウトサイダー型の配合。
同じく直系のサンデーサイレンスの血が2代重ねられたアリストテレスに至るまでの配合パターンには、成功する流れがしっかりと、理屈に合った型であったと証明できる根拠となっている面が出ている。
・グラスワンダー<ウインマリリンの祖父>
→その母はかなりハイバランスな良血の組み合わせながら、父にあたるシルヴァーホークがネアルコが各直系同士でクロスする5×3に、またその父のロベルトが4×4でそれも入り込む。
グラスワンダーの代でもそれは継続されている<母父父父父>ので、濃淡のついたネアルコ系のクロスがずっと続いていることになる。
サドラーズウェルズが薄めの効果しかないとも思えてくるアリストテレスは、そのクロスの影響でデアリングタクトやエフフォーリアほど鋭さは持っていないものの、ズブくない程度に程よい鈍さが中長距離重賞の底力勝負向きの性質を引き出したとできる。
ウインマリリンはロベルトらしい渋とさの継承をこのラインが求めているから、牝馬の分、出力が追い出しから早めに大きく出るものの、軽さで勝負しないで力強さでパワフルさを活かす形を、配合イメージの通りに安定して示している。
軽い馬場向きとはさすが言い難いが、今年の重馬場でのパフォーマンスの差からも、昨年のウインマリリンの秋華賞がそうであったように、両者とも歓迎とまでは言えない。
サドラーズウェルズを持っているというくらいのアドヴァンテージしかないアリストテレスは、予報よりも多めの雨が降った時に、苦しい展開も予想される。
渋った程度が望ましい。その際、相手がそれで苦しむことになる。
天皇賞(春)予想2021 - レース展開と最終予想
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 3回 | 0回 | 1回 | 20回 |
先行馬 | 8回 | 13回 | 9回 | 45回 |
差し馬 | 9回 | 7回 | 10回 | 109回 |
追い込み馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 94回 |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 6回 | 1回 | 2回 | 26回 |
2枠 | 1回 | 2回 | 2回 | 30回 |
3枠 | 3回 | 1回 | 1回 | 32回 |
4枠 | 3回 | 1回 | 4回 | 30回 |
5枠 | 1回 | 3回 | 1回 | 34回 |
6枠 | 3回 | 4回 | 5回 | 28回 |
7枠 | 1回 | 3回 | 2回 | 44回 |
8枠 | 2回 | 5回 | 3回 | 44回 |
負けてしまえば、後は着順は同じというところで、質の高い前哨戦の勝ち方から、三冠阻止へまたは二冠阻止へと理想の競馬をやりきったアリストテレス、ウインマリリンらには、その他大勢と似た側面とやはり大方の競走馬の持つスキルと違う面とが入り混じっている。
完璧に戦えたが、絶対的なスピード能力であったり、瞬発力であったりということが異なっていた分、ライバルというか三冠を成した二者に敵わなかったのだ。
対照性の特性で挑んだものの、それは叶わず。
一見、残念な結果だったように思えるが、それは違う。
天才特有の特殊性が三冠馬にはあったから、難しい展開でもこなせてしまったのだ。
ある意味、2着になったアリストテレスとウインマリリンは、彼らのスパーリング相手を買って出たということ。
その点において、両者の示した各クラシック路線の最長距離におけるパフォーマンスが、そのまま、古馬重賞<アリストテレスのアメリカJCC、ウインマリリンの日経賞>勝利の必然性を裏付けたわけだ。
クラシックホースの好走率は近年ほど高く、それと同等に扱って差し支えない彼らを軽視するような組み合わせでもない。
下手にレベルの低いG1を勝つよりも、ずっと、強い馬に競り負けた惜敗のレースの方が価値がある。
雌雄を決するとは、実際問題、結構な差別的、また侮蔑する面も含んだ、この場合だと牝馬と牡馬の決闘を表題に掲げておいて、的確な表現とするにはややためらいもある。
しかし、牝馬がその高く分厚い壁を乗り越えようと3頭も登場するのだ。
殊、ビッグなステージにおいて、競馬の世界ほどジェンダーレス化が進んだ分野はない。
一昔前までは、牝馬限定のゾーンを躍起になってJRAもそそくさと整備していったが、完成後しばらくすると、今度は牡馬、騸馬限定戦の方が必要なくらいにまで牝馬が世界を制する時代に転じた。
時代錯誤の意味が違うのである。
もはや、そのセックスアドヴァンテージが2kgの差で良いのか、という次元の話にまでなっているのだ。
今回牡馬代表として本命に推したのはアリストテレスだが、その僅かな差として、アメリカジョッキークラブCと阪神大賞典、もっと言えば、菊花賞でもちょっとだけだったが、牡馬らしいいい意味での鈍重さが見られた点が挙げられる。
早く仕掛ける準備段階で、外枠でも難なく先行できるウインマリリンにもそういう面は本当はあるが、牡馬の一線級相手でそこは出ないだろう。
ただ、斤量一気に3kg増で相殺。
騙しの利かない距離だが、騙す必要もなくなった今、では、その本質的な渋さが最後のひと粘りに繋がる場面で、気のいいウインマリリンにはいくらか不利な面が出てくる。
ディープボンドも同脚質で仕掛けも早い。
それを振り切って抜け出したところで、アリストテレスが襲い掛かる時、一騎打ちならチャンスはあるが、差される可能性に賭ける。
前走の敗因が気にかかるアリストテレスだが、基本的に、ロベルト系は重馬場が得意という馬はそれほど多くなく、在来牝系出身のスペシャルウィークを母父に持っていたエピファネイアの方は歓迎であったが、サンデーサイレンスのクロスのあるアリストテレスには、激しい高速決着より更に苦手なのが、重馬場の競馬のように思う。
それが連続したから苦しかったし、出来がもっと阪神の時の方がよかったから、本質的な気性や適性の影響でかなり掛かっていた。
またあの程度まで悪化なら苦しいが、ディープボンドが連勝するだけのことで、その他には先着可能のはず。
コントレイルはもう無敵でも何でもなくなったが、いずれ、あの菊花賞が伝説であったことを証明する側に回ったアリストテレスだって、小さな躓きで全てを失うほど小物ではない。
やや不安そうに歩いていた京都のパドックから、年明けの2戦で、自信も身についたのか、そわそわしたところはなくなり、ステイヤー型ながら、馬体重はずっと微増を続けている。
ひ弱さもなくなり、酷い馬場ではなく程よい春天向きの馬場質になった時、あの菊花賞の走りを取り戻すはずだ。
ルメール騎手のアプローチも安定していて、今回も同じリズムで普通の競馬に徹するのがいいだろう。