安田記念2015 展望
ナイトオブサンダーが父ドバウィで多少の期待感はあるが、2000ギニー以降は勝ちあぐねていて、出てきたところで…、だろう。
週末の京王杯SCには、一昨年の覇者ダイワマッジョーレを筆頭に、路線のキーホースにして重賞を含め3連勝中のヴァンセンヌや「物差し馬」クラリティシチーらが参戦する予定。
レースのレベルは、昨年GⅠ勝ち直後のコパノリチャードなどが出ていたのと比べてしまうと、ちょっと物足りなさを感じてしまうが、今年の方が上昇力は上だろう。
ヴィクトリアマイル組も、もちろん一番メンバーが揃ったマイラーズC組の上位入線馬やそこに出ていたディープ産駒、また回避したとはいえ、今年は阪急杯でまずまず見せ場を作っていたダノンシャークなど、一発がありそうな馬はそこここにいるにはいる。ただ…。
あんなものを見せられてしまっては…。
なかなかいい結果が出せずに今どん底の戸崎騎手が騎乗するだろう「関東馬」モーリスは、あまりに強烈な存在感を放っている。
祖父はエアジハードの強襲に屈し、わずかなところで断然人気には応えられなかったグラスワンダー。
数々のドラマを作った競走馬時代の印象が強いせいか、永遠に引き出しに使われるその名を、今後は祖父の無念を晴らしたモーリスとできるかどうか。
ダービー卿CTの前後半ラップは、46.7-45.5秒。
見た目は完全な後傾ラップで、現に上位4頭全てが中山では珍しく33秒台の上がりを使っているが、単純にみんな調子が良くて、かつモーリスが繰り出した33.0秒の激烈な末脚に能力を引き出された格好となったのではないだろうか。
そうなると…。京王杯「2歳S」での撃沈から1年半。今度はマイルの舞台で、戦慄の豪脚を披露するのか、または。