高速馬場に反対
競馬はJRAだけでも、年に36開催で計288日ある。そして3,400以上もあるレースのなかの1つであったにすぎない……とは割り切れなかった日本ダービー。やはり競馬ファンが一番獲りたいレースであったに違いない。
結果について言い訳はしない。光ファイバーほどではなくとも、ISDN並みの速さで気持ちを切り替え、メリットのある見解を今後お届けし続けるのみだ。
G1の谷間で、京王杯スプリングCの馬単6,450円を◎→○で的中させたことがマグレでないことは、過去の実績から推し量っていただきたい。
さて、今週から東京・中京ともに芝コースの仮柵が移動される。中京はAからBコースへ。荒れた馬場の内側3Mを覆うことになり、やはり先行有利。一方東京はCからAコースに。仮柵で6M(向正面は4M)も保護され、よみがえった馬場が現れるのだ。
内側が荒れていたにもかかわらず、先週の東京コースは、かなり時計が速かった。芝コースではレコードが2つも更新された。ダービーもそうだったが内側をさけて馬場の中ほどを通る馬に有利なコースでもあった。
そして今週の馬場は内側がクッキリした幅の広いグリーンベルトとなり、これで、さらに高速馬場となりそうだ。
しかし、時計の速い馬場に何の意味があるのだろう。レコードが塗り替えられることで競走馬が進化していることをアピールしたいのか?それとも競走馬とジョッキーを今まで以上に危険にさらしたいのか?
この速すぎる馬場は世界標準ではないような気もする。だから日本国内の招待レースで、日本の馬が海外の強い馬を負かしても、素直によろこぶことができないのだ。
単に軽い馬場向きのスピード血脈が主流となるステージができあがってしまっては、世界的に(特に芝丈の長いヨーロッパで)活躍できる馬作りができなくなってしまうのではないだろうか。
そういえばヘソまがりな私は、日本で調教された外国産馬が海外のビッグレースで勝ったときも、心の芯からよろこべなかった。このヘソが直るとは思わないが、「高速馬場に反対」を1票。
※このコラムは、2004.06.03に発行したメールマガジン「馬券名人養成プログラム」に掲載したものです。
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