クラス編成で始まる?新しい1年
すこしオーバーに言えば…、今週から競馬の新しい1年が始まる。ピンとこない方も多いと思うが、競馬関係の仕事をしている方や、ペーパーオーナーゲーム (POG)をしている方なら、正月をむかえる時ほどではないにしてもこの感じは理解できると思う。
今週から、競馬の番組がガラリと替わるのだ。毎年、夏に行われるクラス編成である。2歳馬が新馬デビューし、3歳馬は古馬と一緒に走ることになる(菊花賞など一部のレースを除く)。
よく、夏競馬の対策として、3歳馬と古馬のどちらが強いか?という傾向と対策のようなものがこの時期、マスコミでよく特集されたりする。
そのなかで、あいかわらず、古馬、特に降級馬が有利という話は総体的には当たっている。
ただ、2年前に「世代間の基礎重量差に関しての改善」という処置がとられ、古馬に対する3歳馬の斤量が基本的に軽くなったので、その点を無視した統計はちょっと正確さを欠くかもしれない。
2002年に変わった3歳馬の斤量に関する決まりごとの詳細を知らない人が、当時、この競馬を職業にしている人のなかにも、かなりいた。
馬齢重量でいえば、2001年までこの時季の3歳馬は55Kであったものが、2002年からは6月~8月の3ヶ月間、54Kで出走できることになり、さらに2200m以上のレースについては6月に限り53Kとなった。
しかし、それでもまだ古馬に有利であることには変わりはない。たとえば1000万で上位争いをしていた馬が500万に降級してきたら、逆らうだけ無謀ではあるが、単に古馬というだけで3歳馬より強いと決め付けるのは馬券を買う立場としては大まかすぎる。
今までとおり、各馬それぞれの能力をジックリと比較しなければならないことに変わりはないのである。
【注】2019年6月~新クラス分けが行われ、降級制度が廃止された。
なお、「世代間の基礎重量差に関しての改善」に関しては当時JRAの詳しい方にお聞きして書いたものがあるのでご参考まで。一応、2002年に作成したページであることをご承知いただきたい。
知り合いに競馬通の方がいたら聞いてみてもらいたい。たぶん知らないだろうから、あなたのハナが少し高くなるかもしれない。
※このコラムは、2004.06.17に発行したメールマガジン「馬券名人養成プログラム」から転載、2019.07.26に再編集したものです。
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